ディズマル湿地運河 (Dismal Swamp Canal)

この運河は、ほぼハイウェイ 17 に沿っている。州境での位置は

ディズマル湿地運河は米国、バージニア州とノース・カロライナ州のグレート・ディズマル湿地の東端に沿っている。これは米国で連続的に操業した最古の人工運河で、1805 年に開通した。これは沿岸内水路 (Intracoastal Waterway) の一部分である。

植民地時代に水の輸送はノース・カロライナ州の湾地区 (sounds region、sound = 湾、海峡、入り江) とバージニア州の潮汐地区 (Tidewater area) の活力の源泉 (lifeblood) であった。陸地で囲まれた湾 (sound) はバージニア州ノーフォーク (Norfolk) を通り抜けて、更なる市場に到達するために、危険なカロライナ海岸に沿った貧弱な陸上の通路 (track)、あるいは輸送 (shipment) に完全に依存していた。 1763 年 5 月に、ジョージ・ワシントンはグレート・ディズマル湿地 (Great Dismal Swamp) を訪問し、提案したことは：排水して、これを通り抜けて南北の運河を掘削し、バージニア州のチェサピーク湾とノース・カロライナ州のアルベマール湾 (Albemarle Sound) の水に接続することであった。ワシントンは最初の大統領として、バージニア州知事のパトリック・ヘンリー (Patrick Henry) に同意したことは：運河が国内輸送の効率的方法に対しての最も易しい解答であることで、運河の創設と改良を促した。

1784 年に、ディズマル湿地運河会社 (Dismal Swamp Canal Company) が創設された。工事は 1793 年に開始した。運河は完全に手作業で掘削された；大半の労働は近くの地主から採用した奴隷によって実施された。とても好ましくない条件下で、およそ 12 年間のひどく骨の折れる建設をして、長さ 22 マイルの水路が完成し、1805 年に開通した。運河が開通することに、「ディズマル湿地ホテル」 (Dismal Swamp Hotel) が西岸の州の境界をまたいで建設された。ここは人気の高い恋人たちの会合の場所で、ひいては決闘の場所であった；勝利者はほとんど逮捕されることがなかった、というのは犯罪と同様に死者は別の州に属していたからである。州の境界は主サロンを分断していたため、ホテルはギャンブラーにとても人気が高く、彼らは、保安官が到着すれば、単に彼の管轄区の反対側にゲームを移動するだけだったからである。ホテルの痕跡は現在何も見ることができない。

通行料が保守と改良のために課せられた。 1829 年に水路が深くされた。水路は、例えばピーターズバーグ鉄道 (Petersburg Railroad) のような鉄道以前の時代には商業の重要なルートであった。そしてハイウェイが重要な輸送方法になった。

南北戦争 (1861 年 - 1865 年) の間に、運河は北軍と南軍の重要な戦略的位置にあった。 1862 年 4 月に南軍の装甲艦 (ironclad、鉄を着せた船) がハンプトン・ローズ (Hampton Roads) からノース・カロライナ州のアルベマール湾 (Albemarle Sound) に逃亡する補助に使用されるという噂を聞いて、北軍の将軍であるアンブローズ E. バーンサイド (Ambrose E. Burnside) はジェシー L. リノ (General Jesse L. Reno) をロアノーク島 (Roanoke Island) から派遣して、ディズマル湿地運河のサウス・ミルズ (South Mills) の近くのカルペッパー水門 (Culpepper Locks) を破壊することになった。リノ (Reno) の 3000 名の部隊はエリザベス・シティー (Elizabeth City) の近くで軍用輸送船 (transport) から上陸した。

訳注

装甲艦 (ironclad、鉄を着せた船) は (蒸気動力の) 木造船に、鉄 (多分錬鉄) の装甲を施しただけの船で、まだ鋼が高かった時代の産物です。構造的に頑丈ではなく、 1870 年代以後に安い鋼が使用できるようになる。

北軍の部隊は翌朝にサウス・ミルズ (South Mills) に向けて、消耗する行進で前進した。南軍のアンブローズ R. ライト大佐 (Colonel Ambrose R. Wright) は町に至る道路を守るために 900 名を配置した。リノ (Reno) は正午にライト (Wright) の位置に遭遇した。南軍の決意した戦いが 4 時間継続し、砲兵司令官の W.W. マッコマス大尉 (Captain W. W. McComas) が戦死した。側面攻撃を避けるために、ライト (Wright) は 2 マイル離れたジョイズ川 (Joy's Creek) の後方に退却した。リノ (Reno) 将軍は戦死者数と舞台の疲労から追撃しなかった。この晩に、彼は南軍の増援部隊がノーフォーク (Norfolk) から到着するうわさを聞き、エリザベス・シティー (Elizabeth City) の近くの軍用輸送船まで沈黙した行進を命令した。戦死は北軍が 114 名、南軍が 25 名の兵隊と見積もられた。

サウス・ミルズ (South Mills) の戦いは、運河の近くの唯一の戦闘行動であった。しかしながら、戦時の活動により、運河は修理が必要なひどい状態になった。運河により必要とされる修理と保守により移動が困難となった。

1892 年に、「ドラモンド湖運河と水道会社」 (Lake Drummond Canal and Water Company) は復興努力に乗り出し、再び、材木、こけら板、農産物、そして乗客を運ぶ船舶の着実な流れにより、運河を活気のある州間大通りにした。

1920 年までに、他の輸送方法の改良により、別の運河の低迷があり、商業交通は客船を除き落ち込んだ。 1929 年に、運河は連邦政府に $500,000 で売却された。リクリエーション・ボートが 20 世紀中頃に人気が出ると、運河は、ノース・カロライナ州、サウス・カロライナ州、そしてバージニア州の岬の沖合の危険な大西洋海岸線の野蛮な力からの避難所を提供する重要な接続となった。

近世には、米国陸軍工兵隊 (US Army Corps of Engineers) は運河を操業・維持をしている。ディズマル湿地運河は、チェサピーク湾とアルベマール湾 (Albemarle Sound) を接続する 2 つある内陸ルートの 1 つである。およそ 2000 隻のリクリエーション・ボート乗りが毎年沿岸内水路 (Intracoastal Waterway) を通過する時に、この運河を通過する。

2016 年 10 月に運河はボート交通に閉鎖され、これはハリケーン・マシュー (Matthew) がバージニア州チェサピークに鉄砲水 (flash flood) を引き起こした後の事であった。この嵐からの排水が運河をシルト (silt, 細かいドロ) と砂で満たし、運河が通れなくなった。運河の航行に必要な浚渫は、2017 年 11 月に、およそ 5 フィートの深さまで完成し、短期間再開して、アオウキクサ (duckweed) が氾濫して再び閉鎖した。アオウキクサ (duckweed) は動力船の水の取り入れ口に詰まり、急速にオーバーヒートさせた。エリザベス川 (Elizabeth River) は運河とほとんど平行に走り、2016 年の鉄砲水 (flash flood) に影響を受けず、運河よりもずっと広く、ずっと深かった。 2018 年 3 月現在、運河は米国陸軍工兵隊により再開された。 ICW はこの間中、エリザベス川 (Elizabeth River) とノース・ランディング川 (North Landing River) を経由して、開いたままであった。

運河のバージニア部分はノーフォーク郡にあったが、これは今日ではチェサピーク市 (city of Chesapeake) である。ここで、ディープ川 (Deep Creek) における運河の北の部分が、サザン・ブランチ・エリザベス川 (Southern Branch Elizabeth River, エリザベス川の南支流) と接続する。

運河の南端はアルベマール湾 (Albemarle Sound) に至る。ディズマル湿地運河ビジター・センターは米国大陸で重要なハイウェイと歴史的水路のいずれでも訪問客を歓迎する唯一のビジター・センターである。これはノース・カロライナ州の Camden County にあり、バージニア州/ノース・カロライナ州の境界の南 3 マイルの US 景観ハイウェイ 17 (scenic US Highway 17) にある。

運河は「国の歴史登録財」 (National Register of Historic Places) に登録され、「国の土木工学ランドマーク」(National Civil Engineering Landmark) に指定された。歴史的運河は今では地下鉄道 (Underground Railroad) の一部分として認められ、グレート・ディズマル湿地と共に、自由を求める逃亡奴隷たちのかっての避難場所として言及された。

イースト・コースト・グリーンウェイ (East Coast Greenway、東海岸緑の道) はメイン州 (Maine) をフロリダ州 (Florida) に結びつける 3000 マイルの長さのトレイルのシステムであり、これはディズマル湿地運河トレイルのそばを走っている。

秋に湿地を訪れるボート乗りは、アオウキクサ (Duckweed) の水路で詰まるレベルを十分に意識する必要がある。これは時々、運河を覆い、ボートのシステムによっては、動作に必要な水の取り込みで重要な危険の原因になる。


ディズマル湿地運河の帆船	ノース・カロライナ州における位置