フェアファックス石歴史モニュメント州立公園 (Fairfax Stone Historical Monument State Park)

フェアファックス石歴史モニュメント州立公園はウェスト・バージニア州立公園で、フェアファックス石を記念している。これはポトマック川北支流 (North Branch of the Potomac River) の源流にある測量家の標識 (marker) 且つ境界石 (boundary stone) である。元々の石は 1746 年 10 月 23 日に設置され、第 6 代フェアファックス・オブ・キャメロン卿 (Lord Fairfax of Cameron) のトーマス・フェアファックス (Thomas Fairfax) とイングランド枢密院 (English Priby Council) のバージニアのノーザン・ネック ( Northern Neck、北部の突き出た部分) に関する境界論争に決着をつけることになった。これはメリーランドとバージニアの英国植民地のほとんど測量されていない広い土地区域の所有権と境界を決定した。

フェアファックス石歴史モニュメントはウェスト・バージニア州の 4 エーカーの州立公園の一部分で、ウェストバージニア州トーマス (Thomas) の 6 マイル北にある。この場所はわずかに開発され、建物やトイレ施設がまったくない。

「ノーザン・ネック土地譲与」 ("Northern Neck Land Grant"、後には「フェアファックス譲与」 ("Fairfax Grant") と呼ばれた) の正確な境界は、 1649 年に当時国外追放されたイングランド国王チャールズ 2 世 (Charles II) により考案されて以来、決定されなかった。ジョン・サベッジ (John Savage) と彼の測量チームは「ポトマック川北支流」 (North Branch of the Potomac River、土地区域 (tract) の北の境界) の源流の場所を 1736 年に決定したが、西の境界を決める試みをしなかった。ピーター・ジェファーソン大佐 (Peter Jefferson、トーマス・ジェファーソン (Thomas Jefferson) の父) とトーマス・ルイス (Thomas Lewis) の 1746 年の測量により、フェアファックス石 (Fairfax Stone) の設置と更には "フェアファックス線" (Fairfax Line) と呼ばれる境界線 (line of demarcation) が設立され、後者は石から南東に向けて延び、ラッパハノック川 (Rappahannock River) の源流で終了して、 77 マイル (124 km) の距離があった。 1748 年に、ジョージ・ワシントンは辺境の住人且つ著名な測量家であるバージニア州のデイビッド・モーガン (David Morgan) と共に、この地域を再び測量した。彼らの仕事はフェアファックス卿の土地と地所の北限の境界 ―― 現代のメリーランド州とウェスト・バージニア州の境界 ―― を設立することであった。彼らは重労働の成就によりフェアファックス石を今日の場所に設置した。ポトマック川の北支流 (North Branch of the Potomac River) は始めはフェアファックス石の源流から西に流れ、北に向きを変えて、一般的に東に流れ、チェサピーク湾に向かった。この理由から、石はウェスト・バージニア州のカウンティのただの角 (かど) にあって、メリーランド州の州境の一部分ではない。州境の問題は、最高裁判所が 1910 年の「メリーランド州対バージニア州」の裁判で、メリーランド州に不利になる判決によって解決したのみで、メリーランド州はポトマック川上流の西側で、フェアファックス石から北向きの直線がポトマック川の支流と交差する場所までのみになった。判決前にはメリーランドの州境は決定されていなかった。ウェスト・バージニア州の 3 つのカウンティ ―― グラント・カウンティ (Grant)、プレストン・カウンティ (Preston)、そしてタッカー・カウンティ (Tucker) ―― はフェアファックス石でマークされた境界を共有している。 (ウェスト・バージニア州はアメリカ南北戦争の最中にバージニア州から分離した。)

元々のフェアファックス石は、もっともあり得ることは、当時の普通の測量習慣に従って、単に自然の、目印のない岩で、この地域に露頭するものから選んだ。メリーランド州とバージニア州の間の法的な境界論争により、この場所が記憶から失われた後で、バージニア州は 1833 年に石の場所を移動することになった。石は 1859 年になお無傷で、メルチャー中尉 (Lieutenant Melcher) と呼ばれる人がこれを再発見して、2 州のために「フェアファックス線」("Fairfax line") を引きなおした。しかしながら、1909 年までに石は消え失せ、心ない人 (vandal) により持ちさられた。 6 個のフェアファックス石があり、風化や破壊行為 (vandalism, バンダリズム) によって失われ、各々がその前任の意石に取って代わった。現在の石は 6 トンの岩で、平坦な表面があり、この上に歴史刻板 (historical plaque) が埋め込まれ、石の重要性を詳細している。この横に 1910 年の石がある。現在の 6 トンのフェアファックス石は 1957 年 10 月 5 日に除幕された (dedicate)。

フェアファックス石

このモニュメントは、ポトマック川の源泉にあり、アメリカの歴史的場所の 1 つを印す。この名称はトーマス・フェアファックス卿に由来し、彼はポトマック川とラッパハンノック (Pappahanncock) 川の間にある土地を全て所有していた。最初のフェアファックス石は "FX" の印がつけられ、フェアファックス卿により採用された測量家のトーマス・ルイス (Thomas Lewis) により 1746 年に設置された。これはメリーランド州とウェスト・バージニア州の西の分割線の起点である。


フェアファックス石	ウェスト・バージニア州におけるフェアファックス石歴史モニュメント州立公園の位置


フェアファックス石のそばの公園は道路の末端の空き地で、ピクニック・テーブルが少々ある。	ポトマック川北支流がフェアファックス石の下から現れる。