リチェイニ橋 (Liteyny Bridge)

リチェイニ橋 (ロシア語：Лите́йный мост) はロシア、サンクトペテルブルクでネヴァ川を横断する 2 番目の恒久的な橋である。橋はリチェイニ通りをヴィボルグスキー地区 (Vyborgsky) に接続している。橋の長さは 360 m で、幅は 34 m である。リチェイニ橋の近くで、ネヴァ川は最大の深さ 24 m に達している。

古代の地図からわかることは、サンクトペテルブルクが設立される前にも、現代の橋の場所のあたりでロシアからスウェーデンに至る横断点があった。川の一方の堤防にノヴゴロド (Novgorod) からの道が終了し、他の堤防でヴィボルグ (Vyborg) への道が開始していた。

恒久的な橋を建設する決定がされたのは、 1865 年 4 月 4 日に荒れた氷が一時的な浮き橋 (floating bridge) を破壊した後のことである。このような事件は過去にも起きたが、この特別な場合には政府の強い反応を引き起こし、特別な専門家の委員会が設置された。しかしながら 1869 年に至るまで橋の場所に同意を見なかった。 1871 年 4 月 22 日に公開コンテストの開催が公表され、全部で 17 プロジェクトが提出された。コンテストの結果 Vestminster の旗の下のプロジェクトが市の当局者により選択された。しかしながら輸送省はこれを拒絶し、独自の専門家の委員会を設置し、技術者の A. Struve 大佐を勝利者にした。彼は委員会のメンバーの 1 人であった。

訳注

Vestminster の意味が不明。英文ページで Vestminster を検索すると Westminster に関連することしか検索されない。元々の記事を書いた人はロシアの人と思われるので、Vestminster は Westminster のことかもしれない。そうであれば、これは英国のプロジェクトという意味になりそうです。

新しい橋の建設は 1875 年 8 月 30 日に開始した。工事の条件は困難で、これに続く 4 年間に 2 回の致死事故があり、 14 名が亡くなった。公的な開通式が 1879 年 10 月 1 日に開催された。 Struve は少将に昇進した。

橋はリチェイニ通りと命名され、リチェイニは (ロシア語で) 鋳造所という意味で、リチェイニ通りとリチェイニ地区にちなんで名付けられた。これらの名前は大きな鋳造所があったからで、1711 年に川の左岸に設置された。 1903 年に橋の名称は皇帝アレクサンドル 2 世 (Alexander II) にちなんでアレクサンドルフスキー (Aleksandrovsky) に改名された。しかし、この名称は人々によって使用されることがなく、 1917 年の十月革命のあとで、元々の名称であるリチェイニ橋が復活した。

開通後すぐに橋には電気照明が設置された。電気照明はロシアの発明家であるパーヴェル・ヤブロチコフ (Pavel Yablochkov) により発明された。これは電気照明が使用された最初の橋で、長期間、電気照明が使用された唯一の橋であった。というのは、市の独占ガス製造会社がこれに反対したからである。

訳注

ガス製造会社とは現在の都市ガス会社に相当している。ガスは当初は照明と暖房用であった。