以下の文書は次のページの翻訳です。

St. Clair River - Wikipedia

セント・クレア川 (St. Clair River、仏語：Rivière Sainte-Claire) は北米中央にある 長さ 40.5 マイル (65.2 km) の川で、 ヒューロン湖からセント・クレア湖に流れ、カナダのオンタリオ州 (province of Ontario) と米国のミシガン州 (state of Michigan) の間の国際境界の一部分を形成している。 この川は、五大湖水路の重要な成分で、 この水運水路は上層五大湖 (upper Great Lakes) と下層五大湖 (lower Great Lakes) の間で貨物船が移動することを可能にしている。

ランドサット衛星写真、セント・クレア湖が中央、 セント・クレア川がこれをヒューロン湖に接続 (北) デトロイト川がこれをエリー湖に接続 (南)

この川は、人によっては海峡と見なし、南の方向に流れ、 ヒューロン湖の南端をセント・クレア湖の北端に接続している。 これは、セント・クレア湖の河口の近くで幾つかの水路に分かれ、 セント・クレア平地 (St. Clair Flats) と呼ばれる広いデルタ地帯を作っている。 海峡のように、この川は 2 つの大きな水域を接続する細長い水域として機能している。

五大湖貨物船が下流セント・クレア川 を航行、光景は米国側から カナダ側を見下ろす。	川の先頭から、ヒューロン湖 を見る。双子のブルー・ウォーター橋 が見える。	カナダの貨物船アルゴレール (Algorail) がセント・クレア川 を下流に向かう。

川は長さ 40.5 マイル (65.2 km) で、 ヒューロン湖の水位からセント・クレア湖の水位まで 5 フィート (2 m) 落下する。 流量 (flow rate) は平均しておよそ 1 秒間に 182,000 立方フィート (5,200 m³/s) で集水域 (drainage area) は 223,600 平方マイル (579,000 km²) である。 これは、ヒューロン湖、ミシガン湖、そしてスペリオル湖の合わせた集水域 (drainage area) を考慮に入れている。

18 世紀に、フランスのボワヤジェ (voyageurs) と クーリュール・デ・ボワ (coureurs des bois) は川で移動し、 オジブワ (Ojibwa) 等のアメリカ原住民とトレードをして、 毛皮をフランスと英国のトレーダーの重要な基地 (post) にカヌーで運び、 このような基地には 1701 年にセント・クレア湖の下流に建設されたフォート・デトロイト (Fort Detroit、デトロイト砦) が含まれた。 アメリカの毛皮、とりわけビーバーの毛皮は 1830 年代までヨーロッパで需要が高かった。

19 世紀中頃とそれ以後に、湖上蒸気ボート (lake steamer) は乗客を運び、 セント・クレア川とデトロイト川に沿った小さな町の間で移動した。 20 世紀には、湖上貨物船 (lake freighters) は。ますます鋼で建造され、 五大湖中を移動し、 メサビ山脈 (Mesabi Range) からの鉄鉱石、銅、そして穀物のようなもの、そして定住者が製造したあらゆるものを輸送した。 鉄は処理するためにオハイオ州 アシュタビューラ (Ashtabula、ash-tuh-byoo-luh) などの産業都市や製鋼業者に持ち込まれ、 穀物はクリーブランドとニューヨーク市のような主な東部の市場にしばしば通り抜けて輸送された。

セント・クレア川とオンタリオ州ラムトン郡 (Lambton County) のその支流は、 集水域 (watershed) に 103,210 エーカー (41,770 ヘクタール) を貢献している。 この数値は Sydenham River の集水域 (watershed) を含んでいない。 ミシガン州では、ブラック川 (Black river)、パイン川 (Pine river)、ベル川 (Belle river) は、 ラピーア郡 (Lapeer)。マコーム郡 (Macomb)、サニラック郡 (Sanilac)、そしてセント・クレア―郡で、 780,600 エーカー (315,900 ヘクタール) を排水している。 バンス川 (Bunce Creek) とマリーン・シティ (Marine City) のまわりの集水域 (watershed) は比較的小さい。

• スタグ島 (stag Island) はオンタリオ州コリューナ (Corunna) とミシガン州メアリーズビル (Marysville) の間にある。
• フォーン島 (Fawn Island) はオンタリオ州ポート・ラムトン (Port Lambton) とミシガン州マリーン・シティ (Marine City) の近くにある。
• ウォルポール島 (Walpole)、 シーウェイ島 (Seaway)、 バセット島 (Bassett)、 スクワレル島 (Squirrel)、 ポタワトミ島 (Potowatomi)、 セント・アン島 (St. Anne)、 ディキンソン島 (Dickinson)、 ラッセル島 (Russell) そして ハーセンズ島 (Harsens) はデルタ地帯にあり、ここでセント・クレア川はミシガン州アルゴナック (Algonac) の近くで、 セント・クレア湖に流れ込んでいる。 これらの島はセント・クレア平地 (St. Clair Flats) の一部分で、 ここは五大湖で唯一の主な川のデルタ地帯である。 このデルタ地帯の中の 6 島は (アメリカ原住民に) 譲渡した領地で、 ウォルポール島ファースト・ネイション (Walpole Island First Nation) の一部となり、 このメンバーに含まれるのは オジブウェ (Ojibwe (Anishinaabe)), ポタワトミ (Potowatomi), そして オタワ (Odawa) の人々が含まれる。 彼らは、このデルタ地帯を Bkejwanong と呼び、これは 「水が分かれる場所」 の意味である。

オンタリオ州とミシガン州で、川から離れた大半の集水域 (watershed) は農業に使用される。 平地 (flatlands) には無数に多くのサトウダイコン (sugar beet) の農場がかってあり、 毎年のサトウダイコンの市場が収穫時期に何年も、ミシガン州マリーン・シティ (Marine City) で開催された。 この地域の 19 世紀のイングランドの移民の多くは、イングランド、 リンカンシャーから移民し、 リンカンシャーではサトウダイコンは 19 世紀と 20 世紀の重要な商品作物であった。

少々の森と湿地が生き延びた。 これらの地域はヨーロッパ系米国人の定住以来、随分と減少し、 開拓と色々な農業作物のための耕作地の開発があった。

セント・クレア川の両側の河岸線 (shoreline) の大半は都市化され、広範囲に産業化された。 集中的な開発が川の北端の ミシガン州ポート・ヒューロン (Port Huron)、 オンタリオ州サーニア (Sarnia) の隣接する市の内部、あるいは近くで起きた。 産業のもっとも密集した集中は、大きな石油化学複合施設も含め、 サーニア (Sarnia) の南のオンタリオ岸辺に沿ってある。 歴史的にはサーニア (Sarnia) は毛皮取引所 (trading post) として設立された。

セント・クレア川沿いの幾つかの共同体は飲料水の主な水源を川に依存している。 ミシガン州の 1/3 から 1/2 の住民は セント・クレア川 / デトロイト川 の水路から水を受け取っている。 産業も、 石油精製所 (petroleum refineries)、 化学メーカー (chemical manufacturers)、 製糸工場 (paper mills)、 製塩業者 (salt producers)、 そして 発電プラント (electric power plants) も含め、 操業のために上質な水を必要とした。 20 世紀末、そして空気と水の質を保護する環境法の通過以来、 時々事故があり、この時これらの産業の幾つかが汚染物質を排出して川の水を違法に汚染していた。 大規模な浄化活動が必要であった。

セント・クレア川の河岸、及び平地 (flat) の陸上地区 (land area) は 2 つの生物地区 (biological zone) から 構成されている： 高台 (upland) と移行地帯 (transitional) で、どちらも通常は地下水面 (water table) よりも上であるが、 周期的に洪水になる。

高台の森は落葉樹 (deciduous species) から構成され、 このうち多くは北の気候限界の近くにある。 ヨーロッパ人以前に定住した木の大半は農業、産業、そして都市化により取り除かれた。 残りの森は、オークのサバンナ (oak savannas)、ひいては湖岸草原 (lakeplain prairies) は、 川の南区間 (southern reaches) 沿いに見られ、 とりわけ、セント・クレア川デルタ地帯の島と、アルゴナック州立公園 (Algonac State Park) の ミシガン側の岸に見られる。

移行地帯の種 (transitional species) は低地帯 (low-lying region) に豊富で、 灌木移行帯 (shrub ecotones)、 湿性牧草地 (wet meadows)、 スゲ湿地 (sedge marshes), そして島の河岸 (island shorelines) と浜辺である。 移行地帯の種 (ransitional species) は低地帯 (low-lying region) に豊富で、 この生息地は水と陸の哺乳類の住処 (home) であり、 これには人間も含まれ、 鳴き鳥 (songbirds), 水鳥 (waterfowl)、 昆虫 (insects)、 花粉を運ぶ動物 (pollinators)、 爬虫類 (reptiles)、 そして両生類 (amphibians) が含まれる。

セント・クレア川の水生生息地 (aquatic habitat) はブルー・ウォーター橋 (Blue Water Bridge) 近くの、 深くて速い場所から、浅くて遅い、セント・クレア川への排水点に近い下流の川までわたる。

各水域は水生生物のユニークな生息地を提供する：

• 大型植物 (macrophytes) (目で見える水生植物 (visible marine plants)),
• 底生の大型無脊椎動物 (benthic macroinvertebrates) (湖や川の底に住む有機物),
• 植物プランクトン (phytoplankton) と 動物プランクトン (zooplankton) (浮遊植物と動物 (floating plants and animals)),
• 水面上の植生 (emergent vegetation) (水面上に見える植物),
• 魚 (小魚から大きなスポーツ釣り魚 (sport fish)).

セント・クレア川は 2 国の懸念地区 (AOC, Area of Concern) であり、 米国とカナダの両国の国境である。 AOC は環境破壊で苦しむ五大湖内の地域である。 セント・クレア川が AOC と見なされているのは、 バクテリア、重金属、有害な有機物のような通常の汚染物質が堆積物を汚染し、 魚の消費注意報となり、 動植物に影響を与え、浜辺の閉鎖となっているからである。

米国は 14 の 「有効利用損傷」 (beneficial use impairments) のうち 10 が損傷 (impair) していることを見出し、 これにより 「五大湖復元イニシャチブ」 (Great Lakes Restroration Initiative) からの $2100万 の投資になった。 幾つかの生息域プロジェクトの後で、損傷は 2 つのみ存在しており： 「魚と野生生物の消費」 (Rescrictions on Fish and Wildlife Consumption)、 「飲料水の消費の制限、あるいは味と臭いの問題」 (Restrictions on Drinking Water Consumption or Taste and Odor Problems) であった。

有効利用損傷 (BUI, beneficial use impairments) は重大な環境劣化を引き起こす 物理的、生物学的、そして化学的一貫性における変化である。 セント・クレア川に幾つかのプロジェクトを実施・清浄化して、この地区に影響する BUI を取り除いた。 現在、セント・クレア川では 2 つのみの BUI が残され、この 2 つが一旦、取り除かれれば、 この川は登録から外されるプロセスを経ることになる。

セント・クレア川に影響を与えた有効利用損傷の一覧

• 魚と野生生物の消費 (Restrictions on fish and wildlife consumption)
• 飲料水の消費の制限、あるいは味と臭いの問題 (Restrictions on drinking water consumption, or taste and odor)
• 魚と野生生物の味の汚染 (Tainting of fish and wildlife flavor) – 2010 年に除去 (REMOVED 2010)
• 浚渫活動の制限 (Restriction on dredging activities) – 2011 年に除去
• 農業と産業への経費の追加 (Added costs to agriculture or industry) – 2012 年に除去
• 美的感覚の低下 (Degradation of aesthetics) – 2012 年に除去
• 底生生物の低下 (Degradation of benthos – 2015 年に除去
• 浜辺の閉鎖 (Beach closings) – 2016 年除去
• 鳥と動物の奇形、あるいは繁殖問題 (Bird or animal deformities or reproduction problems) – 2017 年除去
• 魚と野生生物の生息域の喪失 (Loss of fish and wildlife habitat) – 2017 年除去

修正と復元工事 (Remediation and restoration work)

セント・クレア川 AOC は川全体を含み、 北端のブルー・ウォーター橋 (Blue Water Bridge) からシーウェイ島 (Seaway Island) の南端まで、 西のセント・ジョーンズ湿地 (St. Johns Marsh) までと、東はセント・クレア湖のミッチェルズ湾 (Mitchells Bay) の北岸を含む。 アンカー湾 (Anchor Bay) は含まれていない。

「五大湖同意」 (Great Lakes Agreement) を通して、 補修的活動計画 (RAP, Remedial Action Plan) が創られ、清浄化方法が始められた。 この背景報告は川と湖における汚染の逆効果 (adverse effect) に注意している。

• 魚消費の制限 (Restrictions on fish consumption)
• 鳥と動物の奇形 (Bird and animal deformities)
• 底生生物の低下 (Degradation of benthos)
• 浚渫活動の制限 (Restrictions on dredging activities)
• 飲料水消費の制限 (Restrictions on drinking water consumption)
• 浜辺の閉鎖 (Beach closings)
• 美的感覚の低下 (Degradation of aesthetics)
• 農業と産業への追加経費 (Added cost to agriculture and industry)
• 魚と野生生物の生息域の喪失 (Loss of fish and wildlife habitat)

第一段階の補修的活動計画 (RAP, Remedial Action Plan) によれば、 セント・クレア川の、魚と野生生物の生息域の 有効利用損傷 (beneficial use impairments) は 産業、農業、リクリエーション、及びとしか開発による水生生物共同体の一般的損失であった。 1985 年に ダウ・ケミカル社 (Dow Chemical Corp) の排水による パークロロエチレン (Perchloroethylene) の大きな塊が、 セント・クレア川の底に見つかった。 これは、そこにとどまり、ゆっくりと水と混じっている。

セント・クレア川 AOC の RAP は 1985 年に開始した。 RAP チームを呼ばれる 2 国のグループ -- 連邦、州、カナダと米国の地方政府を含む -- が 1987 年に設立されて、計画を開発し、 十分で適切な公的関与を確実にした。

連邦当局者が長い間認めていたことは、 セント・クレア川の浚渫と川底の採掘により、五大湖のヒューロン湖とミシガン湖の長期平均 (水位) をおよそ 16 インチ下げたことである。 2 国五大湖水位研究が 2013 年に結論したことは、 1960 年代始めのセント・クレア川の最後の浚渫計画以来、予期せざる浸食が (複数の) 湖の長期平均 (水位) を更に 3 から 5 インチ下げた。 今日、これらの湖は、セント・クレア川の川底に人間が修正を施す以前から 2 フィート近く下がった。 この低い記録により、湖の長期間の健全性に関しての懸念が生じた。 活動家が主張したことは、補修をして、 セント・クレア川を通り抜けて、湖のシステムから出る水の流れを遅くして、 元の水位を復元することであった。 しかしながら、2020 年 10 月現在、ヒューロン湖は平均して、海抜 581.5 フィートで、 これは 577.5 フィートのデータよりも随分上で、 長期平均水位の 578.8 フィートよりも随分上である。

次はセント・クレア川の橋とその他の横断の一覧であり、 セント・クレア湖の上流からヒューロン湖に至るまでである。