リゴール・ド・ラ・モンターニュ (山の水路、Rigole de la montagne)

「リゴール・ド・ラ・モンターニュ」は以下に書き込んであります。

リゴール・ド・ラ・モンターニュ (山の水路) はミディ運河の重要な一面で、南フランスにあり、ピエール=ポール・リケにより建設された。運河自身は 1666 年 - 1681 年に建設された。ミディ運河の重要な側面は充分な水を運河に供給することである。ボートが運河を航行すれば、水門で昇降するために大量の水が必要である。

元の計画では、ルヴェルでソール川の水を取り込み、リゴール・ド・ラ・プレンヌを経由してノールーズ・ベイシンに運び、運河の水源を提供することであった。ミル (mill, 水車工場) の所有者は水路がソール川から水を多く取り過ぎることを恐れ、この恐れを静めるために、リゴール・ド・ラ・プレンヌのソール川の取り込み口の上流のコンケ (Conquet) でリゴール・ド・ラ・モンターニュが (水を) 補完することにした。リゴール・ド・ラ・モンターニュはアルゾー (Alzau) 川などから水を集め、コンケでソール川に放水した。

1664 年にルイ=ニコラ・ド・クレルヴィル (Louis Nicolas de Clerville) はサン・フェレオルのロド川に単一の大きなダムを建設する考えを持っていた。彼はカマーズ尾根にトンネルを掘削して、ソール川を全く経由せずに、谷の貯水池【訳注：サン・フェレオル貯水池のこと】にリゴール・ド・ラ・モンターニュを接続することも考えていた。 1686 年に、技術者であるセバスティアン・ヴォーバンはリゴール・ド・ラ・モンターニュをコンケから 7.2km 延長して、サン・フェレオル貯水池につないだ。水路の通り道のカマーズ村には長さが 121 メートル (132 ヤード) で直径が 2.7 メートル (9 フィート) のトンネルがあった。

幾つかの場所の漏水を減少するために、水路はレンガで裏打ちした。美しい遊歩道が水の流れにそっている。

次は仏語版の Wikipedia の「リゴール・ド・ラ・モンターニュ」から翻訳したものである。

水路は黒い山のアルフォン (Arfons) のアルゾー川の取水口 (海抜 645 メートル (2,1116 フィート)) で始まり、リゴール・ド・ラ・プレンヌに注ぎ込み、これは更にミディ運河に水を供給する。水路は黒い山の南の斜面の水を集める。これは色々の川の水を集める、とりわけベルナッソンヌ川 (Bernasonne) 、アルゾー川 (Alzau)、ランピ川 (Lampy)、リュトール川 (Rieutord) そしてダム化されたガローブ川 (Galaube) がある。水路はカマーゼ (Cammazes) 貯水池の南を通る。 (この貯水池は運河が建設された時には存在していなかった。)

訳注：

グーグル・マップではベルナッソンヌ川 (Bernassonne) がベルニャッソンヌ川 (Bergnassonne) と記載されていて、綴りが一ヶ所違う。
ダム化されたガローブ川の記載はひょっとすると間違いかもしれません。グーグルの地図ではリゴール・ド・ラ・モンターニュのアルゾー川の取水口の上流にガローブ貯水池があるためです。アルゾー川の支流にガローブ川があるのかも知れませんが、地図には記載していないように見える。

カマーズ村の少し南で、水路の傾斜が変化し、(山の) 北側を通る。山を越えるために、石のアーチのトンネルを通る。このトンネルは「ヴォーバンのアーチ」(arch of Vauban) あるいは「カマーズの通り抜け」 (Breakthrough Cammazes) と呼ばれる。トンネルは長さが 122 メートル (400 フィート) で幅が 3 メートル (9.8 フィート) である。トンネルをデザインしたのは建築家のヴォーバンで、リケの死後のことであった。トンネルの出口の正面は 18 世紀に再建築されている。トンネルが掘削されるまでは、リゴール・ド・ラ・モンターニュは海抜 620 メートル (2,030 フィート) のコンケ (Conquet) でソール川に給水していた。ソール川はクルゼ橋 (海抜 245 メートル (804 フィート)) でソレーズ (Sorèze) の近くにあるリゴール・ド・ラ・プレンヌに取水された。「カマーズの通り抜け」を通った後で、水路はロド川に流れ込み、ロド川はサン・フェレオル貯水池に流れ込んでいる。