ライド橋 (Ryde Bridge)

ライド橋はアーズ・ポイント橋 (アーズ岬橋、Uhrs Point Bridge) とも呼ばれ、操作ができなくなった鋼トラス垂直リフト橋 (北向き) とコンクリート製の固定スパン橋 (南向き) から構成され、パラマッタ川 (Parramatta River) に架かり、オーストラリア、ニュー・サウス・ウェールズ州 (NSW) シドニーの中央ビジネス地区の西にある。 2 つの橋は A3 道路の 6 車線をシドニーの北郊外 (Northern Suburbs) のライドからシドニーのインナー・ウェスト (内部西郊外, Inner West) のローズ (Rhodes) まで通している。

ライド橋には州レベルの希少価値と地元の歴史的重要性がある。ライド橋はパラマッタ川に架かり、ライドのチャーチ・ストリート (Church Street) とローズのコンコルド・ロード (Concord Road) を接続し、 19 世紀末に設立された 2 点間の渡し舟事業の代わりになった。橋が州レベルで希少価値があるのは、橋はシドニー・ハーバーとその支流で唯一の垂直リフト橋だからである。 (もっとも垂直リフト・スパンを操作する機械は取り除かれている。) 1935 年に建設されたライド橋は NSW でリフト・スパンが付いた鋼のトラス橋の比較的稀な実例でもある。 1950 年代初頭までに、バスキュール・スパンの方が可動スパンの好まれる選択肢となり、ライド橋のような垂直リフト・スパンは最早、デザインされることも建設されることもなくなった。ライド橋は地元の歴史にとって重要である。というのは橋はパラマッタ川を越える重要な横断場所で、これはライドとローズを接続し、川が最も狭い場所の 1 つだからであった。ライド市議会は (シドニー) 郊外開発のために市を開放するために橋の建設を始めた。従って、ライド橋は外部郊外のライドとホーンズビー (Hornsby) からシドニーへ車で行くための重要な輸送路を提供した。

-- 重要性の説明、歴史遺産・保存登録
道路海事サービス (Road and Maritime Service)
2005 年 8 月 15 日

元々のライド橋は 1935 年 12 月 7 日にバートラム・スティーブンス首相 (Premier Bertram Stevens) により開通式が挙行され、ライド市長が随行した。元々の橋は垂直リフト橋であり、これが必要であったのは貯木場へ向かう船が通過できる必要があり、州貯木場はパラマッタ川の南側の橋のすぐ西にあった。しかしながら昇降装置は 20 世紀末に取り除かれ、橋はそれ以来開放していない。橋の建設費はライド市議会が支払い、これにニュー・サウス・ウェールズ政府の助成金があった。所有権は「主要道路省」(Department of Main Roads、現在の「道路・交通公社」(Road & Transport Authority)) に移管された。

新しい橋が東側、あるいは下流側に建設され、鋼のトラウ・ガーダー (trough girder、槽ガーダー) を使用し、上部が複合コンクリートの路面で覆われ、1997 年に完成した。第二の橋が南向きの交通を通し、元々の橋は北向きの交通のみを通している。橋は 1988 年 11 月 25 日にニック・グライナー首相 (Premier Nick Greiner) と連邦輸送大臣 (Federal Minister for Transportation) のラルフ・ウィリス (Ralph Willis) によって開通式が挙行された。

元々の橋が建設される以前は、この地域ではパラマッタ川の横断は車両パント船 (vehicular punt) によっており、すぐ下流 [訳注：上流の間違い] のメドウバンク鉄道橋の場所にあった。南側のランプ (ramp) は鉄道橋の南端近くにまだ残っているが、北側のランプはメドウバンク・フェリーの波止場で覆われてしまった。

訳注

上のパント船はケーブル・フェリーのことです。これに関してはスピット橋を参照して下さい。英語版 Wikipedia のケーブル・フェリー (Cable ferry) にはケーブル・フェリーの動画があり、その動画からケーブル・フェリーの発着場がランプ (坂道) になっていることがわかります。ケーブル・フェリーの動画

ヘクサム橋 (Hexham Bridge) はシドニーの北東 125 km (78 マイル) にあり、ハンター川に架かっているが、ライド橋ととても良く似ている。