以下の文書は以下の日本語訳です。

Glasgow, Paisley and Johnstone Canal - Wikipedia

グラスゴー・ペイズリー・アードロッサン運河 (Glasgow, Paisley and Ardrossan Canal) は 後に グラスゴー・ペイズリー・ジョンストン運河 (Glasgow, Paisley and Johnstone Canal) と呼ばれ、 スコットランド西の運河で、 グラスゴー、ペイズリー、及びジョンストンを走り、後に鉄道になった。 この名称にもかかわらず、運河は決して、アードロッサンまで完成することがなく、 ターミナルはグラスゴーのエグリントン港 (Port Eglinton) とジョンストンのソーン・ブレイ (Thorn Brae) であった。 開通の数ヵ月以内に、運河は重大な大災害の場所になった。

ファーガスリー・ミルにおける運河の面影

運河は 1791 年に第 12 代エグリントン伯爵ヒュー・モンゴメリー (Hugh Montgomerie, 12th Earl of Eglinton) により提案された。 彼は急成長する グラスゴー、ペイズリー、及びジョンストンの町を 彼の深い海港 (sea port) と彼のエアシア炭田 (Ayrshire coal field) に接続することを望んだ。 彼の仲間の株主にはウィリアム・ディクソン (William Dixon) が含まれ、 彼は自分のガバン炭鉱 (Govan colliery) から石炭を搬出することを望んでいた。 伯爵はアードロッサンの港を作るために、 £100,000 を使い、 ここをグラスゴーの主要港にすることを意図した。 モンゴメリー卿 (Lord Montgomerie) とウィリアム・ヒューストン (William Houston) も興味を示し、 彼らも運河が彼らの土地を通り抜け、 彼らの炭鉱及び鉄鉱山を近くの産業消費者に接続することで恩恵を被った。 この マカダム (McAdam) 以前の時代に、 ラナークシャー (Lanarkshire)、 レンフルーシャー (Renfrewshire)、 エアシア (Ayrshire) の周りの道路は重量交通には不適であった。 別の代替のルートはクライド川 (Clyde river) の河口をグラスゴーまで遡上したが、 これは大型船では航行できなかった、川が浅すぎたためである。

技術者の ジョン・レニー (John Rennie)、 トーマス・テルフォード (Thomas Telford)、及び ジョン・アインスリー (John Ainslie) は 運河をデザインするために採用され、 ルートを測量し、経費を見積もった。 元々の部分は 3 つの部分から構成されていた。 最初の区間は長さが 11 マイル (18 km) の等高線に沿った運河であった、 等高線に沿った運河は大地を追い、全く平坦で、水門やリフトを必要とせずに、 航行を素早く、容易にする。 等高線に沿った運河は水の供給が少しですみ、これは水が水門で失われないからである。 しかし、これで建設すると、必要より長い運河になる。 2 番目の区間は 8 基の水門で、ジョンストーンの近くで頂上区間まで 上昇することになっていた。 3 番目の、そして最後の区間は、13 基の水門を使用して、運河をアードロッサン港の海面レベルまで 引き下げることになっていた。 完成すれば運河は長さが 33 マイル (53 km) よりもわずかに短くなることになっていた。 掘削の大きさは頂上部で 30 フィート (9.1 m)、 基底部では 18 フィート (5.5 m) となることになっていた。 深さは 4 フィート 6 インチとなることになっていた。

グラスゴー・ペイズリー・アードロッサン運河の所有者の会社は議会法によって法人化され、 この法律は 1806 年 6 月 20 日に ジョージ 3 世から王室の同意を得た。 この法律により、 1 株 £50 で、2800 株の株式 -- 全部で £140,000 -- の販売で資金を集めることが可能となり、 このうち、 エグリントン伯爵、 モンゴメリー卿、 及びレディー・ジェーン・モンゴメリー (Lady Jane Montgomerie) が £30,000 を予約した。

建設は 1807 年に開始し、最初のボート -- 乗客ボートの エグリントン伯爵夫人 (The Countess of Eglinton) が 1810 年 10 月 31 日に進水した。 乗客輸送は当初はペイズリーとジョンストンの間のみで走った。 グラスゴーのエグリントン港までの全長は 1811 年のある時期に完成した。 運河をアードロッサンまで延長する元々の計画は間もなく中止された。 最初の等高線に沿った 11 マイル (18 km) の運河を完成させる経費は利用可能な資金を全部消費した。 -- 当初の見積もりはとても少なすぎた。

更なる見積もりから判明したことは、 プロジェクトを完成するためには £300,000 の追加の資金を確保する必要があることであった。 第 12 代エグリントン伯爵ヒュー・モンゴメリー (Hugh Mongomerie) はアードロッサンの提案されている運河のターミナルで 海港を建設するための別のプロジェクトで、すでに £100,000 を使っていた。 彼の孫である第 13 代伯爵が、結局港の計画を £200,000 の経費で完成した。 資金を集めるための試みがされたが、 ウィリアム・ヒューストン (William Houston) のような他の主要な投資家は 投資することに乗り気でなかった、 これは運河がジョンストン周辺の彼自身の炭鉱と鉄の鉱山をすでにグラスゴーとペイズリーに接続していたからである。

運河はエグリントン港から走り、 ここに 1816 年に宿屋が建設された。 波止場がクルックストン城 (Crookston Castle) の近くのホワイト・カート (White Cart) の 北岸で建設され、運河のベイシンがペイズリーとジョンストンで提供された。

エグリントン港の場所

運河は乗客輸送で人気の高い事業になった。

1830 年に、長くて、浅い錬鉄製の運河ボートが定期的に走り始め、 60 名の乗客を運び、 12 マイル (19 km) の距離を平均して時速 8 マイル (13 km/h) で運び、これには停止時間も含まれた。 毎日 14 回往復したが、運河の堤防には浸食による被害がなかった。

この発展は運河の世界に広くコピーされ、 この世界では高速艇 (swift boart あるいは fly-boat) と呼ばれたが、 この現象とその限度を説明するには若いジョン・スコット・ラッセル (John Scott Russel) が 必要であった。

ペイズリー運河通過ボートは長さ 70 フィート (21 m) で、 幅 6 フィート (1.8 m) であった。 90 名の乗客を乗せると、喫水は 19.25 インチ (489 mm) になった。 船体は軽量な鉄の肋材 (rib) と金属板 (metal plate) で建造されていた。 船室は油布 (oiled cloth) の屋根があった。 これらの船はグラスゴーとペイズリーの間の 7.75 マイル (12.47 km) を 50 分で走破した。 これらの船は 2 匹の馬で牽引され、4 マイル (6.4 km) 毎で馬を交換した。

運河の死

運河で輸送が始まる数ヵ月前に、詩人のロバート・タナヒル (Robert Tannahill) は うつ病の発作の最中に深い立て坑に身投げして自殺した。 この立て坑は運河の下を川が通り抜けるためのものであった。 これはタナヒルの穴 (Tannahills Hole) と呼ばれた。 彼の一群の詩がエジンバラの出版社により拒絶されたばかりであった。 彼はうつ病の発作で良く知られていた。 この時期に彼は多くの作品を焼却している。 彼の死体は運河下流のキャンドレン・バーン・トンネル (Candren Burn tunnel) で 1810 年 5 月 17 日に発見された。

運河開通後まもなくして、 ペイズリー運河大災害 が 84 名の人 -- 52 名の男性と 32 名の女性 -- の命を奪った。 1810 年 11 月 10 日土曜日は 聖マルティヌスの日 (Martinmas Fair) であった。 多くの人々は、その日仕事から離れ、 この機会にペイズリーとジョンストンの間の 6 マイル (9.7 km) の短距離を旅行しようとした。 エグリントン伯爵夫人 がペイズリー波止場に接岸すると、 ボートに乗ろうとする人々が殺到した。 同時にジョンストンから来た人たちは下船しようとした。 押し戻そうとしたボートの乗組員の試みにも関わらず、 ボートに押し入ろうとした人々の重さがボートをひっくり返し、多くの乗客を波止場の冷たい水に投げ込んだ。

波止場はたった 6 フィート (1.8 m) の深さしかなかったが、 水の冷たさと盛土の側面が切り立っていたことが問題を悪化させ、 その時のほとんどの人が泳げなくなった。この大災害で 85 名が亡くなった。

貨物も運河の交通の重要な部分を占めた。ベイシンの手数料は 1 トンにつき 1 ペンスに設定されていた。 石、こやし (dung)、そして土砂は 1 マイル 1 トンにつき 2 ペンスが課金され、 石炭、コークス、粉炭 (culm) 及び石灰は 1 マイル 1 トンにつき 3 ペンスで、 鉱石、鉄、及び金属は 1 マイル 1 トンにつき 5 ペンスの料金で、 これ以外のすべての物資は 1 マイル 1 トンにつき 2 ペンスが課金された。 1840年に、運河は 76,000 英トン (77,000 トン) の物資を処理した。

建設費がとても高かったので、運河は決して配当を支払わなかった。 20 年間の操業後も、収支報告書には未払いの £71,208 17 シリング 6 ペンスの負債があった。

1827 年に第 2 の法案が議会を通過し、6 月 14 日に王室の同意を得た。 この法案はジョンストン運河ベイシンからアードロッサンに至る鉄道の資金繰りと建設を可能にした。 この鉄道は長さが 22 マイル (35 km) 3 ファーロング (furlong) であった。 ジョンストンを越えて運河を完成しそこなったため、鉄道工事はアードロッサン港の端から 開始すべきであると議会法は指定していた。

路線はキルウィニング (Kilwinning) を越えて前進する前に予算がなくなった。 鉄道は運河会社により、所有・操業され、スコットランドの軌道 4 フィート 6 インチ (1370 mm) で建設された。 これは 2 匹の馬を使用して、22 名までが乗る客車を牽引した。 料金は当初、1 マイルにつき 1 ペンスであったが、1837 年に、政府の税金が課せられたため、 6 マイルにつき 8 ペンスに値上げされた。 1839 年 9 月以前の 3 年間に鉄道は毎年平均して 30,000 名を輸送した。 乗客以外の主な貨物はエグリントン鉱山の石炭であった。

クライド川 (River Clyde) の浚渫と他の水路の改良により、船がグラスゴーの中央に直接航行できる ようになり、 エグリントンの夢である 「アードロッサンのグラスゴーに対するものは、 リバプールがマンチェスターに対するものと同じものである」 ということは実現されなかった。

第 2 の鉄道路線が 1840 年に グラスゴー・ペイズリー・キルマーノック & エアー鉄道会社 (GPK&A, Glasgow, Paisley, Kilmarnock and Ayr Railway Company) により建設され、運河と直接競合状態になった。 この新しい鉄道はキルウィニング (Kilwinning) の近くでアードロッサン鉄道と 接続し、後にアードロッサン鉄道 + 鉄道会社の負債 + 及び港を買収した。 運河は何十年もの間鉄道と競争し続けたが、1869 年に グラスゴー・サウス・ウェスタン鉄道会社 (Glasgow and South Western Railway Company, GPK&A の後継会社) に買収された。 1881 年に、議会法により運河は閉鎖された。運河の多くはペイズリー運河鉄道線を建設するために使用された。

1820 年代に運河会社はジョンストンとアードロッサンの間の鉄道を建設して 接続を完成することを計画した。 彼らは更に資本を集め、アードロッサンから鉄道建設を開始し、 資金がなくなる前にキルウィニング (Kilwinning) に到達した。 1830 年代に、彼らは運河を鉄道に転換してキルウィニングからジョンストンへの接続を完成することを計画した、 しかし計画がつぶれるままにした。 1840 年代に、鉄道会社を別の会社 -- アードロッサン鉄道 -- に分離し、 自分たちの負債を新会社に移した。

運河は 1869 年に グラスゴー・サウスウェスタン鉄道会社 (Glasgow and South Western Railway Company) により 買収された。 1881 年に、議会法により運河が閉鎖された。 ルートの多くは ペイズリー運河線 (Paisely Canal Line) の建設に使用された。この路線は今でも カート川水道橋 (River Cart Aqueduct、路線は斜めの角度で交差) を使用している。 これにより、このかっての水道橋は現在も活発に使用されている最古の鉄道橋になっている。

ペイズリー運河線は 1893 年に乗客に閉鎖された。 エルダースリー (Elderslie) と元々のペイズリー運河駅 (Paisley Canal Station) の 間のレールは 1986 年に取り除かれ、駅はステーキハウス (steakhouse) になった。 1990 年に乗客輸送がグラスゴー中央駅から新しいペイズリー運河駅まで再開された。 ペイズリー以遠の見捨てられた軌道はサストラン (Sustrans) により運営される 自転車・歩行者道に開発された。

元々の運河の区間はペイズリーのミラーストン地区 (Millarston) とファーガスリー・ミルズ地区 (Ferguslie Mills) に見ることができる。 Tenenter Way とクロプトン・グローブ (Cropton Grove) の家屋は (運河の) 面影に面している。 古い運河の痕跡はホークヘッド (Hawkhead) とロースホール (Rosshall) の間の野原に見ることもできる。