ホワイト・カート橋 (White Cart Bridge)

ホワイト・カート橋： Google map、ストリートビュー：橋の上

ホワイト・カート橋はスコットランド、レンフルー (Renfrew) の A8 道路にある。この橋はシェルツァー・ローリング・リフト橋である。橋はホワイト・カート川とブラック・カート川が合流する箇所でホワイト・カート川にかかっている。この橋はこの国 (スコットランド) で残っている唯一のリフト橋で、 1994 年 12 月にカテゴリー A の指定建造物 (listed structure) になった。橋はまだ開放することができ、これはレンフルーにあるドゥサン・バブコック (Doosan BabCock) の工場が川で大きな貨物を運ぶために必要となっている。

ホワイト・カート川とブラック・カート川は長年の間、重要な横断であった。当初は人々は川を浅瀬で渡り、後に渡し舟を使用して横断した。橋が 1759 年に建設された。それは 7 基のアーチを持つ橋で、どちらの川も横断したが 1809 年に流された。現在でも使用されている 2 つの別々の橋が 1812 年に建設され、代替の横断になった。新しい橋はペイズリーに向かう大きな船を通せなかった。

低い橋を迂回する新しい川の区間が 1838 年に完成し、ホワイト・カート川を横断する新しい橋が必要になった。当初は横断するために旋回橋が使用された。橋は 1923 年にリフト橋に交換された。橋は旋回するのではなく、リフトするのだが、「旋回橋」の名称が地元で使用され続けた。

橋はスコットランドの技術者であるサー・ウィリアム・アロル (Sir William Arrol) によりデザインされた。彼の会社「ウィリアム・アロル社」は英国で最も有名な橋の幾つかを建設し、これにはフォース橋とタワーブリッジが含まれれる。「ウィリアム・アロル社」はレンフルーの橋建設の責任を担った。

2004 年 8 月に、ヒストリック・スコットランド (Historic Scotland, スコットランド政府の歴史建造物保護を担う組織) に関連した £100万の修復計画が実施された。これにはすべての機械部品を新しくして、路面を再舗装することが含まれていた。橋は赤とクリーム色に再塗装され、新しい照明も付けられた。

訳注

古いホワイト・カート橋の位置がどこであるか少し考えてみます。写真をクルックすると英文の説明があり、カメラの位置が記されているのですが、これをクリックして表示される Googl map の位置が少し見当違いで、GPS の電波の受信状態が良くなかったようです。英文の説明を読んでみると「ホワイト・カート川とブラック・カート川の間の陸地に囲まれて...」とあるので代替の場所がわかり、しかも写真には街灯が撮影されており、トンネルの上には道路があることがわかります。恐らく、ホワイト・カート橋の西の道路部分がかっての橋であると思われます。


エンジン棟とカウンターウェイト	古いホワイト・カート橋


修復計画後の橋	川の堤防からの光景