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| フォース橋はサー・ベンジャミン・ベイカー (Sir Benjamin Baker) と サー・ジョン・ファウラー (Sir John Fowler) によってデザインされ、 1890 年に開通し、現在は ネットワーク・レール (Network Rail) により所有され、 「歴史的環境スコットランド」 (Historic Environment Scotland) によりカテゴリー A の指定建造物に指定されている。 |
以下の文書は以下の日本語訳です。
Listed building - Wikipedia
指定建造物 (listed building あるいは listed structure) とは 4 つの法的な一覧に置かれたもので、この一覧を維持しているのは、 イングランドでは 「歴史的イングランド」 (Historic England)、 スコットランドでは 「歴史的環境スコットランド」 (Historic Environment Scotland)、 ウェールズでは 「カドゥ」 (Cadw)、 北アイルランドでは 「北アイルランド環境庁」 (Northern Ireland Environment Agency) である。
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| フォース橋はサー・ベンジャミン・ベイカー (Sir Benjamin Baker) と サー・ジョン・ファウラー (Sir John Fowler) によってデザインされ、 1890 年に開通し、現在は ネットワーク・レール (Network Rail) により所有され、 「歴史的環境スコットランド」 (Historic Environment Scotland) によりカテゴリー A の指定建造物に指定されている。 |
この用語はアイルランド共和国 (Republic of Ireland) でも使用され、 ここでは建物は 「2000 年の計画立案と開発の法律」 (Planning and Development Act 2000) の下で保護されている。 しかしながら、アイルランドの法令用語は 「保護された構造」 ("protected structure") である。
「指定建造物」 (listed building) を取り壊したり、拡張したり、 変更するためには、地方の計画立案機関 (planning agency)の特別な許可が 必要で、後者は典型的には関連する中央政府機関に相談し、 とりわけもっと著名な指定建造物に重要な変更をしようとするとこうなる。 イングランドとウェールズでは指定建造物の工事では、 全国的快適環境協会 (amenity society) の 1 つに通知する必要があり、 これにはどのような取り壊しも含まれる。
非宗教的な指定建造物コントロールの例外が、 礼拝に現在使用されている建物に提供されているが、 関連する宗教組織が自身の同等な手続きを作動させている場合のみである。 指定建造物の所有者は、ある場合には、これを修理・維持することを余儀なくされ、 これをしそびれたり、許可されない変更をすると刑事訴追に直面した。 変更が許可される時、あるいは指定建造物が修理あるいは維持される時に、 所有者は特別な資材、あるいは技術を使用することがしばしば要求された。
指定建造物に登場する大半は建物であるが、 他の構造も指定され、 例えば、橋、モニュメント、彫刻、戦争記念碑があり、 マイルストーン (milestone)、マイルポスト (milepost) さえあり、 更にはビートルズで有名になった アビー・ロード横断歩道 (Abbey Road zebra crossing) もある。 古代構造、軍事構造、且つ人が住んでいない構造は、例えば ストーンヘンジのように、時々、指定建造物ではなく、 ずっと古い法令により モニュメント一覧として分類・保護されている。 一方、公園・庭園のような文化的風景は現在は法令を基礎に置かずに一覧にされている (list)。
限られた古代モニュメントは 「1882 年の古代モニュメント保護法」 (Ancient Monuments Protection Act 1882) により保護されているが、占有している建物の所有者が自分達の資産でできることに 制限を加えることに乗り気でなかった。 特別な建築的メリットになると判断される建造物の最初の指定を 引き起こしたのは第二次世界大戦中のドイツの爆撃により起きた建物への被害であった。 王立英国建築家協会 (Royal Institute of British Architects) と 古代建造物保護協会 (Society for the Protection of Ancient Buildins) の 300名 の メンバーが派遣されて、 古代モニュメント検査官 (Inspectorate of Ancient Monuments) の監督の下に一覧を用意し、 大蔵省 (Treasury) から資金を供給された。 一覧は特定の建物が、もしも爆撃で被害を受けていれば、再建するか否かを決定するために 使用され、成功の程度は色々変化した。 スコットランドではこの手順はビュート侯爵 (Marquess of Bute) によって、 (スコットランドのナショナル・トラスト (National Trust for Scotland) との関連で) 戦争の少し前に始まり、 1936 年 9 月に建築家のイアン・リンジー (Ian Lindsay) に 103 の町と村の調査を依頼し、 3 つのカテゴリー (A, B 及び C) を使用するアムステルダム・モデル (Amsterdam model) に基礎を置いた。
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第二次世界大戦の爆撃被害は建築的に
重要な建物保存の動きを推進した。 |
現在のもっと包括的な建造物指定 (list) の手続きの基礎は戦争中のシステムから発展し、 イングランドとウェールズに関しては、 「1947 年の都市と国の計画立案法」 (Town and Country Planning Act 1947) の条項により制定され、 スコットランドに関しては 「1947 年の都市と国の計画立案法 (スコットランド)」 (Town and Country Plannning (Scotland) Act 1947) の条項により制定された。 建造物指定 (list) は北アイルランドでは 「1972 年の計画立案規定 (北アイルランド)」 (Planning (Northen Ireland) Order 1972) の下に始めて導入された。 一覧の手続きはこれ以来、英国の各部分でわずかに異なって発展した。
英国と米国では、建設された歴史環境の保護 (歴史遺産 (heritage asse) の法的保護) の手続きは 「指定」 ('designation') と呼ばれる。 事態を複雑にしているのは、幾つかの異なる用語をを使用するからで、 手続きは別々の法律を使用するのである： 建物 (buildings) は一覧にされ (listed)、 古代モニュメント (ancient monuments) は一覧にされ (scheduled)、 沈没船 (wrecks) は保護され (protected)、 戦場、庭、そして公園は登録される (registered)。 歴史遺産 (heritage asset) は歴史環境の一部分で、 価値があるのは歴史的、考古学的、建築的、あるいは芸術的関心 (interest) からである、
これらのほんの少々が十分に重要であると判断され、指定 (designation) を通して、 余分な法的保護がある。 しかしながら、公式には一覧 (listed) にされていないが、なお歴史遺産の関心が あると判断される建物は計画立案プロセスで、なお重要な考察であると見なされる。
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| グレード II の指定建造物のマッピン&ウェッブ (Mappin & Webb) (左) は 1994 年に議論があって取り壊され、 No 1 ポウルトリー (No 1 Poultry) (右) に道を譲り、これ自身 2016 年に指定建造物になった。 | |
とても大まかには、指定建造物 (listed building) は特別な建築的・歴史的重要性があるとみなされる構造で、 一方、古代モニュメント (ancient monument) は証拠の価値を含む全国的重要性 (of 'national importance') があり、 多くの場合に、地表下や、占有されていない場所と建物にも関連する。
ほとんど何でも指定建造物 (listed) にすることができ、建物である必要はない。 特別な歴史的興味がある建物と構造は多くの種類の形 (form) と型 (type) があり、電話ボックスから、道標、城に至っている。 歴史的イングランド (Historic England) は構造に関しての 20 の広いカテゴリーを作り、 各々の選択ガイドを出版して、建物と構造を評価する助けにした。 これらには歴史的概観が含まれ、各々のカテゴリーで一覧にするための特別な考察を述べている。 しかしながら、2020 年に最高裁は 「ディル 対 住宅・コミュニティ・地方自治その他の大臣 (の裁判)」 (Dill v Secretary of State for Housing, Communities and Local Government and another) で 計画される建物はある判定条件を満たさなければならいと裁定を下した。 この判定条件は、大きさ、不変性、及び物理的接続の度合い (size, permanence and degree of physical attachment) に関する 3 重テスト (three-fold test) であり、イングランドのこれ以前の訴訟 (legal case) で、スケリット・テスト (Skerritts test) と言及されたものである。 歴史的環境スコットランド (Historic Environment Scotland) とカドゥ (Cadw) は所有者のためにガイドを作っている。
イングランドで、建物の指定をする、あるいは指定を外すことを 考慮させるための手順は大臣 (secretary of state) に申請することである； これは 歴史的イングランド (Historic England) にオンラインで申請様式を提出することで実施できる。 申請者は指定の申請のために建物の所有者である必要がない。 完全な情報は申請様式の手引き (guidance note) を含め、 歴史的イングランド (Historic England) のホームページにある。 歴史的イングランド (Historic England) は建物を評価して、 指定あるいは指定を外すために、議論を進め、 建築的・歴史的興味に関して大臣 (Secretary of State) に助言する。 大臣 (Secretary of State) は他からの追加の助言を求め、建物を指定したり、 あるいは指定を外す決定をする。
イングランドとウェールズで、指定の権限は 「1990 年の計画立案法律 (指定建造物と保護地域)」 (Planning (Listed Building and Conservation Areas) Act 1990) により大臣 (Secretary of State) に譲渡されている。 衰退の危険がある指定建造物は 歴史的イングランド (Historic England) の 「危機歴史遺産」登録 ('Heritage at Risk' Register) で表になっている (list)。
1980 年に、 アール・デコ (art deco) の ファイアストーン・タイヤ工場 (Firestone Tyre Factory) (ウォーリス・ギルバート & パートナーズのデザイン, 1928 年 - 1929年 (Wallis, Gilbert and Partners, 1928 - 29)) の突然の 取り壊しに一般の人々の抗議 (public outcry) があった。 この工場は 8 月の銀行祭日の週末 (bank holiday weekend) に所有者の トラファルガー・ハウス (Trafalgar House) により取り壊され、 政府は建造物指定の見直しに着手した。 ファイアストーン (Firestone) の取り壊しのあとで、 環境大臣 (Secretary State for the Environment) の マイケル・ヘーゼルタイン (Michael Heseltine) は 建造物の完全な再調査も始め、 保存に値するすべてのものが一覧にあることを確認しようとした。
イングランドでは、 文化・メディア・スポーツ省 (Department for Culture, Media and Sport, DCMS) は 歴史的イングランド (Historic England) (DCMS の機関) と他の省 (例えば コミュニティ・地方自治省 (Department for Communities and Local Government, DCLG) 及び 環境・食糧・農村地域省 (Department for the Environment, Food and Rural Affairs, DEFRA)) と 仕事をして歴史的建物と他の歴史遺産 (heritage asset) 保護の 政府の政策を伝えようとした。 建造物の指定をするか否かの決定は大臣 (Secretary of State) により実施される。 もっともその手順はイングランドでは 歴史的イングランド (Historic England) によって管理される。 ウェールズでは (これは (権利が) 譲渡された問題であり)、ウェールズ議会のためにカドゥ (Cadw) により管理され、 スコットランドでは、スコットランドの大臣達のために「歴史的環境スコットランド」 (Historic Environment Scotland) により管理されている。
イングランドで指定建造物 (listed building) のための歴史遺産計画立案手順 (heritage planning process) を単純化するための幾つかの試みがあった。 2021 年現在、少々の変化が実施された。
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| マンチェスターのキング・ストリート 100 (100 King Street), 1935 年建設、1974 年にグレード II* に指定。 |
見直しのプロセスはアラン・ハワース (Alan Howarth) により 2000 年に開始した。 彼は当時 文化・メディア・スポーツ省 (Department for Culture, Media and Sport, DCMS) の大臣であった。 その結果は 2000 年の文書 「場所の力」("The Power of Place") となり、 これに政策文書 「歴史的環境：我々の未来のための力」("Historic Environment： A Force for Our Future") が続き、これは 2001 年 12 月に DCMS と 環境・輸送・地方省 (Department of the Environment, Transport and Regions, DTLR) により出版された。 DCMS による 2003 年 7 月における 「政府の歴史遺産保護の改革」 (Government's Heritage Protection Reform, HPR) 報告が送り出され、 これは 「我々の歴史環境を保護すること：システムをより良く動作させること」 ("Protecting our historic environment: Making the system work better") と題され、 現在の指定システムをいかにして改良するかに関しての問題を尋ねている。 HPR の決定報告は 「歴史遺産保護の見直し： 進む道」 ("Review of Heritage Protection： The Way Forward") -- DCMS により 2004 年に出版された グリーンペーパー (green paper) -- は英国政府と イングリッシュ・ヘリテッジ (English Heritage) に改革プロセスをゆだね、 これには建造物指定に使用される判定条件の見直しが含まれていた。
「2006 年の歴史遺産政策の見直し」 (A Review of Heritage Policy in 2006) は批判され、 政府は、イングランドで建造物指定の選考原理に関連し、 「政策計画立案の手引き 15」 (Planning Policy Guidance 15) の変更の協議プロセスを開始した。
2007 年 3 月 8 日に出版された、政府の白書 「21 世紀の歴史遺産保護」 ("Heritage Protection for the 21st Century") が提供したのは、 歴史環境の理解の共有への責任と、 指定のプロセスにおける開放性であった。
2008 年に 「歴史遺産保護法案」 (Heritage Protection Bill) の草稿が 立法化される前に精査されて英国議会を通過することになった。 この法律の制定は党派を超えた強力な支援があったのにも関わらず見捨てられ、 信用危機 (credit crunch) の処理方策のための議会の立法計画に余地を残した。 もっとも先の法案は将来に復活の可能性があった。 この提案は、建物、公園と庭園、遺跡、戦場、海上沈没船、 世界遺産、の既存の登録を単独のオンラインの登録にまとめることであり、 これが 「何が特別で、その理由を説明する」 ことであった。 イングリッシュ・ヘリテッジ (English Heritage) はイングランドの歴史遺産を特定することで、 直接の責任を負うことになり、 公衆と資産の所有者との、より広範囲な相談、及び新しい訴える権限があることになる。 歴史的資産に関しての工事の同意を与える効率化したシステム があることになろう。
歴史遺産グループ、 慈善団体、 地方計画立案機関、 そして イングリッシュ・ヘリテッジ (English Heritage) との 数年間の相談の後で、 DCLG は 2010 年 3 月に 「計画立案政策の声明 5」 (Planning Policy Statement 5, PPS 5) である 「歴史的環境の計画立案」 ("Planning for the Historic Environment") を 出版した。 これは PPG 15 の代わりとなり、イングランドにおける歴史環境保護の 政府の国内政策を設定した。 PPS5 は DCLG、DCMS そして イングリッシュ・ヘリテッジ (English Heritage) により 承認された (endorse) 「実践の手引き」 (Practice Guide) で支援され、 これが PPS5 で述べられた政策をいかにして適用するかを説明した。
2010 年 12 月に、 コミュニティ・地方自治省 (Department for Communities and Local Government) が表明したことは、イングランドではすべての PPS と 「計画立案政策の手引きメモ」 (Planning Policy Guidance Notes) は 唯一の文書である 「全国計画立案政策フレームワーク」 (National Planning Policy Framework) で置き換えられることであった。 この協議草稿 (consultation draft) は 2011 年 7 月 25 日に出版され、 最終バージョンは 2012 年 3 月 27 日に出版された。 これはそれ以後、2018 年、2019 年、2021 年に改定された。
イングランドとウェールズには 3 種類の指定建造物がある：
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| ノースヨークシャー、ウェンズリー (Wensley) の 余剰ホーリー・トリニティ教会 (redundant Holy Trinity Church) は グレード I に指定。現在の建物の大半は 14 世紀と 15 世紀に建設された。 |
以前は法令で定まっていないグレード III (Grade III) があったが、 これは 1970 年に廃止された。 付け加えるとグレード A, B, C が使用中の英国国教会で使用され、 これはほゞグレード I, II*, II に対応していた。 これらのグレードは主に 1977 年以前に使用された。 もっとも少々の建物はこれらのグレードを使用してなお指定されている。
指定建造物はイングランドの建造物のおよそ 2% である。 2010 年 3 月に、およそ 374,000 件の指定建造物があり、 このうち 92% がグレード II, 5.5% がグレード II*、2.5% がグレード I である。 礼拝の場所が英国の建築の歴史遺産の重要な役割を演じている。 イングランドだけで 14,500 件の礼拝の指定場所 (4,000 のグレード I、 4,500 のグレード II*、 6,000 のグレード II) があり、 すべてのグレード I の指定建造物の 45% が礼拝の場所である。 指定されている教会の幾つかはもはや実際に使用されておらず、 1969 年と 2010 年の間に 1,795 ヵ所の教会が英国国教会により閉鎖され、 蓄積 (stock) のおよそ 11% に等しく、そよそ 1/3 がグレード I あるいは II に指定されている。
実際の指定建造物は およそ 500,000 件以上であると見積もられている。 というのは指定登録 (listing entries) は 1 件より多くの建物に適用することができるからである。
指定建造物にするための判定条件に含まれるものは： 建築的興味、 歴史的興味、 そして重要な人々あるいはイベントとの密接な 歴史的つながりがある。 個別に顕著でない建物も、 一群 -- 例えば、広場にある全ての建物 -- の一部を形成すれば、 なお指定建造物になる。 これはグループ価値 (group value) と呼ばれる。 時には、多くの建物を構成する広い領域を指定建造物にすることが正当化されないかもしれないが、 保護地域 (conservation area) としての、よりゆったりした保存に指定されるかもしれない。
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| 1841 年建設、 コッツウォルズ (Cotswolds) のストレットン-オン-フォシー (Stretton-on-Fosse) の セント・ピーターズ (St. Peter's) はグレード IIの指定建造物。 |
具体的な判定条件に含まれるものは：
建造物の修復状態は指定建造物にする意味にある考察とは見なされない。
その上に:
建造物指定の決定は、建物の 1 つの小さな部分の 建築的あるいは歴史的興味を基礎にしてなされるが、 建造物指定による保護はそれにもかかわらず建物全体に適用される。 指定は建物自身の外部の建材のみに適用されるのではなく、 よしんば固定されていなくても、 内部, 付属品 (fixture), 建具 (fitting), 及び建物の宅地内のオブジェクト にも適用される。
指定を外すことは可能であるが、実際には珍しい。 1 つの実例は 2001 年 11 月 30 日のリバプールの ノース・コーポレーション小学校 (North Corporation Primary School) の指定を外したことがある。
緊急事態には、地方計画立案機関 (local planning authority) は、 建物が取り壊されたり、歴史的性質に影響する変更をされる危険があれば、 暫定的な建造物保存通知 (Building Preservation Notice, BPN) を送達することができる。 これは、6 ヶ月間は有効で、大臣 (Secretary of State) が建物を正式に指定するまで効力を持つ。
「2013 年の事業と規制の改革法」(Enterprise and Regulatory Reform Act 2013) が成立するまでは、 「建築物指定の免責証明書」 (Certificate of Immunity from Listing, CoI) の申請は イングランドで計画立案許可 (planning permission) を申請中か、手に入れた場合に実施された。 しかしながら、この法律によってもたらされた変更により、 今や誰もが大臣 (Secretary of State) に、 特定の建物に関して 「免責証明書」 (Cerfificate of Immunity) の交付を依頼できる。
イングランドとウェールズでは、 指定建造物の管理は地方計画立案機関 (local planning authority) と コミュニティ・地方自治省 (Department for Communities and Local Goverment) (すなわち、元々建造物の指定をした DCMS ではない) の責任である。 指定建造物は 「適切・存続可能な用途」 ('appropriate and viable use') に使用される一般原則があり、 これには建造物の再使用と改造を含む認識がある。 しかしながら、指定建造物は関連する地方計画立案機関を通して、 最初に 「指定建造物同意」 (Listed Building Consent) なしで改造することはできない。
ウェールズでの申請は関連する地方機関から手に入る様式を使用して行われる。 大まかには、与えられる同意の法律の条項はない。 地方機関の決着がついて、指定建造物の同意が与えられた時に、 最初にウェールズ議会 (すなわちカドゥ (Cadw)) に申請を通知しなければならない。 もしも計画立案機関が同意拒否を決意すれば、カドゥ (Cadw) に参照せずにこうできる。
スコットランドでは申請は 「歴史的環境スコットランド」 (Historic Environment Scotland) から手に入る様式でなされる。 地方計画立案機関との協議の後で、 可能であれば所有者、 独立な第三者、 及び 「歴史的環境スコットランド」 (Historic Environment Scotland) は スコットランドの大臣のために推薦する。
指定建造物に、無認可工事を実施することは犯罪で、所有者は起訴されることがある。 同意なしに実施された全ての工事は所有者の経費で復元することを、計画立案機関が主張できる。
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| バッキンガム宮殿、英国君主の公的住居、 グレード I に指定 | ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホール (Royal Festival Hall) は グレード I の指定建造物となった戦後最初の建物 | グレード I に指定されたストランド・キャンパス (Strand Campus) のキングズ・カレッジ・ロンドン・チャペル (King's College London Chapel) は 1864 年にサー・ジョージ・ギルバート・スコット (Sir George Gilbert Scott) によりデザインし直された。 |
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| バンク・ホール・マンション・ハウス (Bank Hall mansion house) は17 世紀の時計塔の理由から グレード II * の指定建造物。 時計塔の造作には元々のオークのカンチレバーの階段がある。 | クレイヴン・コッテージ (Craven Cottage) のジョニー・ヘインズ・スタンド (Johnny Haynes stand) は グレードII*の指定建造物 |
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| BT タワー (BT Tower) はグレード II 指定の通信塔 [訳注：元々ラジオ] |
2002 年に 80 ヵ所のイングランドの指定建造物の海岸桟橋 (seaside pier) があり、 グレードは I, II*, II の色々ある。
多くの議会 (council) -- 例えばバーミンガム市議会 (Birmingham City Council) と クローリー・バラ議会 (Crawley Borough Council) -- は法定指定 (statutory list) とは別に (そしてこれに加えて)、地方指定した建物 (locally listed buildings) のリストを維持している。 地方指定の建物やオブジェクトは法的に保護されないが、 多くは保護地域 (Conservation Area) であることを通して、 あるいは計画立案政策 (planning policy) を通して失われることから保護されている。 (地方) 議会が望むことは、所有者が資産の利点に気づき、可能であれば、これらを変更しないことである。
バーミンガムによって使用されているグレードは：
クローリー・バラ議会 (Crawley Borough Council) は 5 つの基準で建造物を判断する： 歴史的興味、建築的興味、グループあるいは都会の景観の価値、 損傷が無いことと共同体の価値。 2010 年 11 月現在では、地方リストには 59 の建物があった。
北アイルランドでは、建造物指定 (listing) は英国の他の場所より後に始まった： 建造物指定 (listing) の最初の規定 (Provision) は 「1972 年の計画立案規定 (北アイルランド)」 (Planning (Northern Ireland) Order 1972) に含まれた; そして現在のリストの法的基礎は 「1991 年の計画立案規定 (北アイルランド)」 (Planning (Northern Ireland) Order 1991) である。 規定の 42 条の下で 関係する「北アイルランド執行部省」 (Department of the Northern Ireland Executive) は 「特別な建築的あるいは歴史的興味」 ("special archtectural or historic interest") のある建物のリストを集めることが要求された。 2016 年以来 「(建造物) 指定プロセス」 (listing process) の責任は 「コミュニティ省」 (Department for Communities) の「歴史環境部門」 (Historic Environment Division) に 委ねられ、 「コミュニティ省」 (Department of Communities) は「環境省」 (Department of the Environment) の分裂に引き続いて、 「北アイルランド環境庁」 (Northern Ireland Environment Agency) (以前は「環境・歴史遺産サービス」 (Environment and Heritage Service) に組み込まれた歴史遺産機能を引き継いだ。
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| ロンドンデリー県 (County Londonderry) の グレード A 指定のムッセンデン寺院 (Mussenden Temple) |
建造物指定 (listing) の導入に引き続き、 北アイルランドの建築物の蓄積 (building stock) の最初の調査が 1974 年に始まった。 この最初の調査が 1994 年に完了する時までに、建築物指定プロセス (listing process) は随分と発展し、 従って二回目の調査に乗り出すことが決定された。 これはなお継続中で、元々の情報を更新・照合している。 この調査の最中に集められた情報は、指定建造物とそうでないもののどちらも関連し、 公的にアクセスできる北アイルランド建造物データベース (Northern Ireland Building Database) に入力される。
一連の建造物指定の判定条件は、建築的・歴史的興味を定義することを目的にし、 建造物を指定するか否かを決定するのに使用される。 指定建造物同意 (listed building consent) は指定建造物の変更前に、 地方機関 (local authority) から得る必要がある。 北アイルランドにはおよそ 8500 件の指定建造物があり、以下の 4 つのグレードに分割されている：
スコットランドで、建造物指定 (listing) は 「1947 年の町と国の計画立案法 (スコットランド)」(Town and Country Planning (Scotland) Act 1947) の条項に始まり、 現在の建造物指定 (listing) の法的基礎は 「1997 年の町と国の計画立案法 (スコットランド)」(Town and Country Planning (Scotland) Act 1997) である。 計画立案 (plannning) に関する他の問題と同様に、 保護 (conservation) は スコットランド議会 (Scottish Parliament) と スコットランド政府 (Scottish Government) に移譲された権限である。 建造物指定 (listing) の権限は 歴史的環境スコットランド (Historic Environment Scotland) (以前の歴史的スコットランド (Historic Scotland)) に委ねられ、後者はスコットランド政府の エグゼクティブ・エージェンシー (executive agency) で、 1991 年にスコットランド開発省 (Scottish Development Department) から、この役目を引き継いだ。 指定建造物同意 (listed building consent) は指定建造物に何らかの変更をする前に 地方機関から得る必要があった。
建造物分類のスキームは:
スコットランドにはおよそ 47,400 の指定建造物がある。 これらのうち 8 バーセント (3,800 ほど) はカテゴリー A, 50 パーセントはカテゴリー B, 残りはカテゴリー C に指定されている。
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| エジンバラの スコットランド国立美術館 (National Gallery of Scotland) はウィリアム・ヘンリー・プレイフェア (William Henry Playfair) によりデザインされ、 カテゴリー A の指定建造物である。 | ダンロビン城 (Dunrobin Castle) はカテゴリー A 指定である。 | カンブレーのミルポート (Millport, Cumbrae) の 18 世紀の「守備隊の家」 (Garrison House) はカテゴリー B 指定である。 |
2008 年の法律の草稿 (draft regislation) は 見捨てられたが、 歴史的イングランド (Historic England) (当時は イングリッシュ・ヘリテッジ (English Heritage) の一部分) は 2011 年にイングランド内部の 指定歴史遺産 (designated heritage assets) 全ての単一リストを出版した。 イングランドの「全国歴史遺産リスト」 (National Heritage List) はオンラインで検索可能なデータベースで、 400,000 件のイングランドの 指定建造物 (listed building)、 モニュメント一覧 (scheduled monuments)、 登録された公園と庭園 (registered parks and gardens)、 保護された歴史的沈没船 (protedted history wrecks)、 そして 登録された戦場 (registered battlefield)、 及び 世界遺産 (World Heritage Sites) を一か所にまとめている。 歴史資産の各タイプの法的枠組みは変更なしである。
スコットランドでは指定建造物と他の歴史遺産 (heritage assets) の 全国のデータセットは「歴史的環境スコットランド」 (Historic Environment Scotland) を 経由して、あるいは地図のデータベースである 「過去地図」 (Pastmap) を 通して検索できる。
ウェールズで指定建造物を見つけるためには、適切な地方機関あるいはカドゥ (Cadw) に コンタクトする必要がある。 又、「英国指定建造物」(British Listed Buildings) (ホームページ) は イングランド、ウェールズ、及びスコットランドの節がある。 指定建造物を検索するには： 国、カウンティ、及び教区/地方で閲覧すること、 あるいはキーワード検索、 あるいはオンライン地図によっている。 すべての建造物の写真があるわけではない、 というのはこれはボランティアを基礎にして運営しているからである。
北アイルランド建造物データベース (Northern Ireland Buildings Database) は北アイルランドの全ての指定建造物の詳細を含んでいる。
イングランドの指定建造物の写真ライブラリーは 千年紀の変わり目に建造物の スナップ写真の一覧として 1999 年に開始した。 これはイングランドの指定建造物全ての最新のものではない -- 一覧と説明は 2001 年 2 月に正しいのみである。 写真は 1999 年と 2008 年の間に撮影された。 これは 歴史的イングランドアーカイブ (Historic England archive) によって、 「イングランドのイメージ」 (Images of England、[訳注：オンラインの写真データベース]) のプロジェクトのホームページで維持されている。 「イングランドの全国歴史遺産リスト」(National Heritage List for England) は指定建造物の最新の一覧を含んでいる。
イングランドで、被害あるいは衰退により失われる危険がある建造物は 1991 年に 調査による記録が始まった。 これは 1998 年に拡張され、グレード I と II* の建造物を調査した 歴史的イングランド (Historic England) の「危機建造物登録」 (Buildings at Risk Register) が出版された。 2008 年にこの調査は 「危機歴史遺産」 (Heritage at Risk) に改名・拡張され、包含するようになったのは： すべての指定建造物 (listed buildings), モニュメント一覧 (scheduled monuments), 登録された公園と庭園 (registered parks and gardens), 登録された戦場 (registered battlefields), 保護された沈没場所 (protected wreck sites), そして保護地域 (conservation areas) であった。 登録は調査をまとめたもので、 使用した情報源は 地方機関, 当局者とボランティアの歴史遺産グループ, そして一般公衆であった。 このリストをオンラインで検索するのは可能である。
スコットランドでは、 「危機建造物登録」 (buildings at risk register) は 「歴史的スコットランド」 (Historic Scotland) により 1990 年に開始され、 空き家と荒廃による幾つかの指定建造物の類似の懸念に呼応するものであった。 RCAHMS は歴史的スコットランド (Historic Scotland) のために登録 (register) を維持し、 危機状態にあると見なされる国中の建築的あるいは歴史的価値の情報を提供した。 これらの二つの組織が一つに合併して以来、 この仕事は今や 「歴史的環境スコットランド」 (Historic Environment Scotland) により実施されている。
ウェールズでは、指定建造物の危機登録 (risk register) は地方計画立案機関によりまとめられ、 カドゥ (Cadw) は 2009 年に報告を提出した。 「ウェールズの古代・歴史的モニュメントの王立委員会」 (Royal Commission on the Ancient and Historical Monuments of Wales, RCAHMW) の緊急建築物記録チームは、 破壊、多大な変更、あるいは深刻な衰退で脅威にさらされている歴史的建造物の調査に責任がある。