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Cape Cod Canal - Wikipedia

コッド岬運河： Google map

コッド岬運河は米国 マサチューセッツ州の人工水路で、北のコッド岬湾 (Cape Cod Bay) と南のバザーズ湾 (Bazzards Bay) を接続し、 大西洋沿岸内水路 (Atlantic Intracoastal Waterway) の一部分である。 およそ長さ 7 マイル (11 m) の運河はコッド岬と州本土を接続する狭い土地の頸部 (neck) を横断する。 全長の大半は (複数の) 潮汐河川に従い、 これを 480 フィート (150 m) に広げ、 平均引き潮時に 32 フィート (9.8 m) の深さにして、 およそ 14,000 件の年間利用で、岬をまわる旅程を 135 マイル (217 km) 短縮している。

ボーン橋と遠くに コッド岬運河鉄道橋	コッド岬における コッド岬運河の位置

運河の大半はマサチューセッツ州ボーン (Bourne) にあるが、 北端はマサチューセッツ州サンドイッチ (Sandwich) にある。 スカセット浜州立保護区 (Scusset Beach State Reservation) は運河の北の入口の近くにあり、 「マサチューセッツ海洋アカデミー」 (Massachusetts Maritime Academy) は 南の入口の近くにある。 速い潮流は 6 時間毎に向きを変え、後退する引き潮の時に時速 5.2 マイル (8.4 km/h) に達する。 水路は 米国陸軍工兵隊 (United States Army Corps of Engineers) により維持され、通行料がいらない。 運河を横断するのは コッド岬運河鉄道橋 (Cape Cod Canal Railroad Bridge), ボーン橋 (the Bourne Bridge), そして サガモア橋 (Sagamore Bridge) である。 両端の信号機が 65 フィート (20 m) を越える船舶の接近を制御している。

運河は時々、鯨とイルカが使用し、これには絶滅危惧種の タイセイヨウセミクジラ (North Atlantic right whales) が含まれる； このような時には、運河が閉鎖されることがある。

運河の建設は 1623 年に プリマス植民地 (Plymouth Colony) の マイルス・スタンディッシュ (Myles Standish) により始めて考察され、 ピルグリム達 (Pilgrims) はマノメット川 (Manomet) とスカセット川 (Scusset) の間の広い低地で可能性のあるルートを探した。 ウィリアム・ブラッドフォード (William Bradford) は 1627 年に (2 つの川の間の) ポーテッジで、アプタクセット・トレーディング・ポスト (Aptucxet Trading Post) を設置した。 ナラガンセット湾 (Narragansett Bay) のアメリカ・インディアンと ニューネーデルラント (New Netherland) のオランダ人とのトレードが繁栄し、 そして、これが ピルグリム達 (Pilgrims) が彼らの負債を支払うことを可能にした重要な因子であった。 1697 年に、マサチューセッツ州の議会 (General Court) は運河を建設する最初の提案を考えたが、 何の行動もとらなかった。 1717 年に一本の運河がマサチューセッツ州オーリアンズ (Orleans) で作られ、 ジェレマイアの溝 (Jeremiah's Gutter) と呼ばれ、少し東の岬のより狭い部分を渡した。しかし 1800 年代末に至るまで活動したのみであった。 測量を伴う、もっと精力的な計画は ( ジョージ・ワシントンにより) 1776 年、1803 年、1824 年 - 1830 年、そして 1860 年に繰り返し実施された。 しかし、この努力のいずれも実を結ばなかった。

実際に運河を建設する最初の試みは 19 世紀末まで実施されなかった； より初期の計画者は資金がなかったか、プロジェクトのサイズに圧倒された。 技術者達は終に、 マノメット川 (Manomet) とスカセット川 (Scusset) を接続・拡幅して、 丘の中腹を通り抜けるどのルートにするかを決定した。

1909 年 6 月 22 日に、 オーガスト・ベルモント Jr. (August Belmont Jr.) の 「ボストン、コッド岬&ニューヨーク運河会社」 (Boston, Cape Cod & New York Canal Companay) の指示の下で、 運河の工事が始まり、技術者ウィリアム・バークレー・パーソンズ (William Barclay Parsons) のデザインを使用した。 運河の技術者が遭遇した多くの問題があり、 例えば水面下の大きな石があった。 ダイバーが雇われて、これを爆破することになったが、この努力は浚渫を遅くした。 別の問題は冷たい冬の嵐で、これにより技術者たちは浚渫を全く停止して春を待つことを余儀なくされた。 にもかかわらず、運河は 1914 年 7 月 29 日に限定的に開通し、1916 年に完成した。 私的に所有された運河は最大幅が 100 フィート (30 m)、最大深さが 25 フィート (7.6 m) で、 バザーズ湾 (Buzzards Bay) の頂上部のフィニーズ湾 (Phimney Harbor) から、少々困難なルートを取った。 幾つかの事故が、狭い水路と航行の困難さにより起き、これが交通を限定し、 運河の評判を損なった。 通行料の収入はその結果、ニューヨーク市からボストンまでのトレード・ルートを 62 マイル (100 km) 短くしたのにも関わらず、投資家の期待にそぐわなかった。

1914 年 7 月 4 日の絵葉書の光景 2 つの川を分離するダムの破壊

ドイツの U ボート U-156 がマサチューセッツ州オーリアンズ (Orleans) の沖合 3 マイル (4.8 km) で浮上して、 タグボートのパース・アンボイ (Perth Amboy) と引き連れている 4 隻のハシケを砲撃した。 合衆国鉄道管理局 (United States Railroad Administration) の長官 (Director General) は大統領命令により、 4 日後に運河の支配権 (jurisdiction) と操業 (operation) を引き継いだ。 米国陸軍工兵隊 (United States Army Corps of Engineers) は 1920 年まで、運河が政府の管理下にある間に水路を 25 フィート (7.6 m) 深く浚渫した。 1928 年に、政府はこの運河を、通行料が無料の公共水路として $1140万 で買収し、 1935 年と 1940 年の間に $2100万 を使って、運河の幅を 480 フィート (150 m)、 深さを 32 フィート (9.8 m) にした。 その結果、これは当時、最も幅の広い海水面の水位の運河になった。 運河の南口はフィニーズ湾 (Phinney Harbor) を通り抜けるのではなく、 バザーズ湾 (Buzzards Bay) から直接出入りするように再建された。 建設が始まる前にマサチューセッツ工科大学 (Massachusetts Institute of Technology) は 運河の巨大な縮小模型 (scale model, 9 フィート × 1 マイル、実際の大きさのおよそ 1/587) を建設した、大きくして、ルートを変えた運河の潮流の水力学の効果 (hydraulic effect) を調べた。

米国マサチューセッツ州南東の コッド岬運河の東端とスカセット浜州立保護区 (Scusset Beach State Reservation) の航空写真

第二次世界大戦中に水運は沖合をパトロールする ドイツ海軍 (Kriegsmarine) の U ボートを 避けるために再び運河を使用した。 運河は北の入口のサガモア丘軍事保護区 (Sagamore Hill Military Reservation) と南の入口のバトラー・ポイント軍事保護区 (Butler Point Military Reservation) の 沿岸 砲台 (coastal artillery batteries) により 守護された。 砲台が運河を守るために砲撃をすることはなかった。

ミスティック蒸気会社 (Mystic Steamship Company) の石炭船の 「USS スティーブン R. ジョーンズ (ID-4526)」 (USS Stephen R Jones (ID-4526)) は 1942 年 6 月 28 日に運河で座礁して沈没した。 船はコッド岬を周るルートを取り、迂回した一隻の船はリバティー船の 「SS アレグザンダー・メイコム」 (SS Alexander Macomb) で、これはドイツ海軍の U 215 により 7 月 3 日に魚雷で攻撃され、10 名が亡くなった。 沈没したスティーブン R. ジョーンズ (Stephen R Jones) が 17 トンのダイナマイトの助けで取り除かれてから、 運河は 7 月 31 日に再開通した。

運河はリクリエーション用と商業用の船により広範囲に利用されている。 運河の両側のサービス道路は魚釣りのアクセスを提供し、 インライン・スケート、自転車、ウォーキングにひどく利用されている。 幾つかの駐車場はアクセス・ポイントとして維持されている。 ボーン・シーニック公園 (Bourne Scenic Park、ボーン風致公園) は工兵隊により、 ボーン町 (Town of Bourne) のリクリエーション局 (Recreation Authority) にリースされ、 運河に隣接するテントとキャンピング・カー (RV) のキャンプ地として使用されている。

工兵隊はケープ岬運河のビジター・センターを維持し、 ここで訪問客に運河の歴史、造作、そして操業を紹介している。 造作には退役した 41 フィート (12 m) の米国工兵隊のパトロール・ボート、 46 席の劇場において運河の歴史を DVD による連続的紹介、 動植物、 水路のリアル・タイムのレーダーとカメラの画像、 及び色々な双方向展示 (interactive exhibit) がある。 工兵隊レンジャーはセンターに詰めており、 色々なテーマで無料の航海プログラムを提供する。 ビジター・センターは 5 月から 10 月の季節に開館し、 入館料は無料である。 これは運河の東端の近くのサンドウィッチ (Sandwich) のモフィット・ドライブ (Moffitt Drive、[訳注：道路名]) にある。 季節に人員が詰めている第 2 のセンターはシーニック・ハイウェイ (Scenic Highway、風致ハイウェイ) に沿ったハーリング・ラン (Herring Run) にある。

スカセット浜州立保護区 (Scusset Beach State Reservation) は運河の東端のすぐ北にあり、 浜辺の施設と、更にはテントと RV キャンピングの施設を提供している。 そこの 0.7 マイル (1.1 km) のトレイルはサガモア丘 (Sagamore Hill) に通じ、ここは、かってのインディアンの会合場所で、 第二次世界大戦の沿岸要塞の場所である。 ボーンデール丘トレイル (Bournedale Hills Trail) は運河の北側に沿って、1.4 マイル (2.3 km) 延長し、 ボーン・シーニック公園 (Bourne Scenic Park) のキャンプ地からハーリング・ラン (Herrring Run、[訳注：地名、"ニシンが走る"]) に至っている。 トレイルは 0.8 マイル (1.3 km) のガイドなしのループで、 運河の歴史と自然の造作を解釈している。

20 世紀末に架空のトンネルに関しての悪ふざけの人気がでた。 このトンネルは 1960 年代にケープ岬運河の下に建設されたものとされている。 これは夏の間にケープ岬の出入りでひどく混雑する交通論評としてマサチューセッツ州の使用で人気があった。 1994 年以来、デカール (decal) が人気の高い土産物としてケープ岬の周辺の店で売られ、 デカールを付けている車のトンネル使用の許可証であった； これらの許可証の人気から、幾つかの異なる販売者の間の一時的な訴訟となった。

初期の計画 (1834 年)、 実際に建設されたものと違う ルートを示している (仏語)	ボーン橋	コッド岬運河鉄道橋

サガモア橋

ウォーフィールド知事 (Gov. Warfield) が 1914 年に運河を掘削している。	1922 年のコッド岬運河の地図 橋、係留場所などが見える。