モンレイク橋 (Montlake Bridge)

モンレイク橋は二枚リーフのバスキュール橋で、州道 513 (モンレイク・ブールバード) を通し、シアトルのモンレイク掘割 (cut) -- ワシントン湖船舶運河の一部 -- を横断し、モンレイクとユニバーシティ地区 (University District) を接続している。

この橋は運河を横断する、もっとも東端の橋である。橋は長さが 344 フィートで、カール F. グールド (Carl F. Gould) -- ワシントン大学キャンパスの建築家の一人 -- によりデザインされた。橋とその制御棟は大学の「カレッジ風ゴシックスタイル」 (Collegiate Gothic style) の建築と融合するようにデザインされた。橋は 46 フィート (14 m) の垂直余地があり、バスキュール・スパンの中央の 100 フィート (30 m) では、ワシントン湖の平均規制水位の上に 48 フィート (15 m) の垂直余地があると報告されている。橋は船舶運河にかかる元々の 4 基のバスキュール型式の可動橋の 1 基である：他の可動橋はバラード橋、フリーモント橋、ユニバーシティー橋である。この橋は最後に建設されたもので、 4 基の橋の中で垂直余地が最も大きく、州幹線道路網 (state highway system) に属している唯一の橋である。これはシカゴ型式のバスキュール橋に由来するデザインに基づいた 6 基のバスキュール橋の 1 基でもあるが、トラニオンの支持台によって独特である。これはシュトラウス・バスキュール橋梁会社により特許侵害の訴訟を避けるために採用されたものである。

訳注

カレッジ風ゴシックスタイルとはゴシック・リバイバル建築の 1 ジャンルで 19 世紀末から 20 世紀初頭にかけて、米国とカナダの大学と高校で人気のあった建築型式。

恒久的な橋のための橋脚と橋台は 1914 年の船舶運河の建設の一部として建設されたが、モンレイクにおける橋の真剣な提案は 1916 年までなかった。この場所の最初の橋は何隻かのハシケで作った、一時的な歩道で、卒業生のマネージャーである Dar Meisnest が設置したもので、フットボールのファンが 1920 年のワシントン大学とダートマス大学の試合のために (水路を) 横断できるようにしたものである。一時的な橋はひどく利用されたため、恒久的な橋の必要性を実証した。恒久的な橋は 1925 年 6 月に完成した。

1993 年の報告によると、モンレイク橋を通る車両は各週日に平均して 60,900 台であり、別の 2001 年の報告では、橋を横断する普通の週末の交通を 40,000 台としている。車両交通に加え、道の両側にある側道によって歩行者と自転車が運河を横断している。橋は朝と夕方のラッシュ時には開放しない。橋はラッシュ時のすぐ前、あるいは後の指定された時間 (毎時丁度と 30 分) に開放し、他の時間に要求があれば開放する。橋の開放は平均して 4 分継続し、これは交通が停止してから再開するまでの時間である。橋の大半の開放は帆船のためである。というのは、はるかに東のこの場所で操業するタグボートは橋を閉鎖していても橋の下を通過できるからである。橋は州道 520 (SR-520) に出入りする交通のネックとなっており、代替のルートの建設が長年の間に何度も提案された。橋が開放すると交通は 1 マイルも渋滞することがあり、これは幾つかの航空写真から見ることができる。 SR-520 を交換する計画には現在のモンレイク橋の横にモンレイク掘割を横断する第 2 のバスキュール橋の追加が含まれている。

モンレイク橋は 5 月の第 1 土曜日のボート・シースンの「開幕の日」の祝賀行事が開かれる場所である。

橋とモンレイク掘割は共に、シアトル市の指定ランドマークで、橋は 1982 年に「国の歴史登録財」 (National Register of Historic Places) に追加され、更には「ワシントン州歴史登録」 (Washington Heritage Register) にも追加されている。橋はワシントン州輸送局により所有・操業されている。


橋の東側ワシントン湖から見た光景	モンレイク橋の南側が完全開放


西から見たモンレイク橋	橋の位置


HAER の説明	歯車と機械	中央固定機構