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East Pool mine - Wikipedia

イースト・プール鉱山： Google map

コーンウォールの鉱山名につけられるホイール (wheal) に関しては ホイール・ヴォアを参照のこと。 (コーンウォールの方言です。)

イースト・プール鉱山 (後にイースト・プール&エイガー鉱山 (East Pool and Agar Mine) と呼ばれる) はカムボーン・レッドルース鉱山地区 (Camborne and Redruth mining area) にある金属鉱山 (metalliferous mine) であり、イングランド、 コーンウォールのプール村 (village of Pool) のすぐ東にある。 18 世紀始めから 1945 年に至るまで操業し、 最初は銅で、後にはスズを採鉱し、この鉱山は稼働中の大半で、 とても利益があった。 今日ここには 2 台の保存されたビーム・エンジンがあり、ここは コーンウォールと西デヴォンの鉱山風景の世界遺産の場所 (Cornwall and West Devon Mining Landscape World Heritage Site) の一部分であり、 ナショナル・トラスト (National Trust) により所有されている。

テーラーのシャフト (Taylor's Shaft) の エンジン棟と煙突	コーンウォールにおける位置

鉱山における母岩 (country rock) は変性粘板岩 (metamorphosed killas) と 緑色片岩 (greenstone) がカーン・ブレア花崗岩 (Carn Brea granite) の上に重なったものである。 セット ( sett、[訳注：地下を採掘することが許可された土地]) にある多くの鉱脈には幾つかのエルバン岩脈 (elvan dyke) ([訳注：エルバン = コーンウォールとデヴォンにおける石英斑岩の変種) がすべて交差している。 鉱山の主な産物は銅、後にはスズ、ヒ素、及び鉄マンガン重石 (wolframite) であり、 そして少量の ビスマス (bismuth)、コバルト、そしてウラニウムの鉱石があった。

イースト・プール鉱山は 18 世紀始めに銅鉱山として始まり、 プール・オールド・バル ("Pool Old Bal") と呼ばれた。 地下を採掘することが許可された土地 (the sett, セット) は バセット家 (Basset family) からリースされ、これはバセット家にとり、テヒディ (Tehidy) に田舎の邸宅 (country house) を建設するのに十分な資金を提供した。 鉱山の水平坑道 (adit) は地表から 32 ファゾム (fathom) (192 フィート、59 m) 下にあり、 採掘はここから 16 ファゾム (fathom) (96 フィート、29 m) 下で実施され、 仕事場はフラットロッド・システム (flatrod system) -- プール村の南の水車で駆動 -- で排水された。 鉱山のこの段階は 1784 年に終了した。

鉱山は 1834 年にイースト・プール鉱山として再開した。 この小さなセット (およそ 900×400 ヤード) を囲むのは： 西はサウス・クロフティ鉱山 (South Crofty) とティンクロフト (Tincroft) 鉱山、 南はカーン・ブレア (Carn Brea) 鉱山であった。 北にホイール・エイガー (Wheal Agar) があり、後にここと合併することになった。 この鉱山はとても生産的・長命で、 91,000 英トン (92,000 トン) の銅の鉱石と、 46,000 英トン (47,000 トン) のズスの鉱石を産出した。 初期には、ここの銅鉱石はとりわけ豊かで、1835 年には 1 英トンあたり £12 以上で売れ、 これは当時の平均価格の 2 倍以上であった。 この最初の儲けの多い時期は 10 年間続き、 この間に全部で £32,256 の配当が 128 株に支払われたが、 株式は所有者に各々たった £5 の費用しかかからなかった。

1834 年までに、鉱山は 300 名の人を採用し、最も深い作業場は 90 ファゾム (fathom) (540 フィート； 160 m) にあった。 しかしながら、1840 年代末のスランプにより、ほとんと鉱山は閉鎖されそうになり、 作業場は部分的に水が氾濫し、 これにより隣接するサウス・クロフティ鉱山 (South Crofty) 危険にさらした。 これによりレディー・バセット (Lady Basset) は鉱山が完全に作業しなければセット (the sett) を 取り上げると脅した。 鉱山はもがき続けた -- 定期的な収入源の 1 つは毎月の排水料金で、全部で £60 が隣接する鉱山によって支払われ、 これにホイール・エイガー (Wheal Agar) が含まれた -- しかしながら、鉱山は 1854 年に至るまで再び利益を生まなかった。

1860 年に、鉄マンガン重石 (wolframite) を含む豊かで大きな鉱床が発見された。 この鉱石は スズ石 (cassiterite) に類似な比重 (specific gravity) を持ち、鉱土 (gangue) から鉱石を分離するのに使用される 通常の方法はこれらの 2 つの鉱物を分離できなかった。 この問題を解決するために、ウェザリル (Wetherill) の磁気選鉱機 (Magnetic Separator) -- これは 1 日当たり 10 トンを処理できた-- が設置された。

イースト・プールは 19 世紀末のコーンウォールの鉱山産業の不況を生き延びることができた 数少ない鉱山の 1 つで、このような鉱山には: サウス・クロフティ (South Crofty)、ティンクロフト (Tincroft)、 ドルコース (Dolcoath)、そしてホイール・バセット (Wheal Basset) と他に少々あった。 これらすべての鉱山は互いに近接し、作業場からの排水はなお最高の優先度があった： 排水エンジンのどれかが停止すると、他の鉱山に深刻な影響があった。 地下水の問題がこうであったため、 巻き上げエンジン (ウィム) を調整して、 自己転倒式水容器 (self-tipping water-skips) を使用して排水できるようにした -- これは 1897 年にイースト・プールで実施された。 イースト・プール鉱山には、なおホイール・エイガー (Wheal Agar) から水が来る問題があった。 ホイール・エイガー (Wheal Agar) は当時損失をしており、ポンプのスイッチを切ることを脅し続け、1895 年末にこれをした。 イースト・プールの生産的な下層レベルが氾濫し、より古い上層レベルの再作業に制限することになった。 2 つの鉱山の間の交渉が 1 年以上継続しホイール・エイガー (Wheal Agar) の土地を所有するロバーツ卿 (Lord Robartes) の調停の後で、 イースト・プールはホイール・エイガー (Wheal Agar) と、この全ての装置を £4,000 で買収し、 1897 年 3 月 10 日に手に入れた。

その問題にもかかわらず、1884 年から 1913 年の間のほとんど毎年、 500 名以上の人が鉱山で採用され、ほぼ半分が地表で、半分が地下で採用された。 1913 年に原価帳薄の原則 (cost-book principle) で操業する会社から、イースト・プール & エイガー社 (East Pool and Agar Ltd.) と呼ばれる有限会社に転換された。

1860 年代以来、鉱山には広大な鉱石処理のプラントがあり、 これは東に 1 マイルをすぐ越えたところにあり、トルバッドン (Tolvaddon) のレッド川峡谷 (Red River valley) にあり、 1903 年から 1934 年の 8 月まで、 鉱石は鉱石トラムウェイを経由してそこに輸送された。 このトラムウェイはカムボーン・レッドルース・トラムウェイ (Camborne and Redruth Tramways) の軌道の一部を使用し、プール村を通り抜けた。 トラムウェイが 1934 年に閉鎖してから、 鉱石は空中ロープウェイで運ばれ、これはこの地方 (countryside) を直接横断して工場 (mill) にまで至っていた。 これは成功したシステムで、鉱山が 1945 年に閉鎖されるまで使用され続けた。

カムボーン・レッドルース・トラムウェイ (Camborne & Redruth tram) の機関車に牽引された列車

1921 年に大規模な地下の落盤があり、これはどちらの鉱山の 巻き上げシャフト (shaft, 立て坑) を破壊して、 洪水を引き起こし、翌年には 「テーラーのシャフト」 (Taylor's shaft) -- 鉱山のマネージャーにちなんで命名 -- と呼ばれる新しいシャフトが開始した。 1924 年には、注目に値する 90 インチ (2.3 m) の排水エンジンがこのシャフトに設置された。 このエンジンはカーン・ブレア (Carn Brea) 鉱山から移動したもので、1914 年以来使用されずに放置されていた。 これは 「ハーヴェイのエンジン」 (Harvey's Engine) と呼ばれ、ニコラス・トレステール (Nicolas Trestail) がデザインし、 ハーヴェイ社 (Harver & Co.) により 1892 年に建造された。 これは直径が 18 と 16 インチ (0.46 と 0.41 m) の 7 基のポンプを使用して鉱山から水を汲み上げた。 このエンジンのボイラーの高さ 110 フィート (34 m) の煙突はエンジン棟が建設される前に完成した。 この煙突の独特な造作である、頂上近くの白レンガに表示される垂直な文字列 "EPAL" はなお見える。 "EPAL" は「イースト・プール & エイガー有限会社」 ("East Pool and Agar Limited") を表すと同時に、会社が販売したヒ素の商標名でもある。

この鉱山は隣人であるサウス・クロフティ (South Crofty) により引き継がれ、1945 年に閉鎖した。 しかし、「ハーヴェイのエンジン」 (Harvey's Engine) はサウス・クロフティ (South Corfty) の仕事場から 1954 年 9 月 28 日に至るまで水を汲み出し続け, この時電動ポンプで交代された。 「ハーヴェイのエンジン」 (Harvey's Engine) はフロリダ州のクレビル・ベイズ氏 (Mr Creville Bathe) の介在がなければスクラップにされた可能性が大きく、 彼はエンジンを購入して 「コーウォール・エンジン保存協会」 (Cornish Engine Preservation Committee) に 寄付し、協会はこれを 1967 年に ナショナル・トラスト (National Trust) に与えた。

今日、この場所は コーンウォールと西デヴォンの鉱山風景の世界遺産の場所 (Cornwall and West Devon Mining Landscape World Heritage Site) の A5 地区 (カムボーン・レッドルース鉱山地区 (The Camborne & Redruth Mining District)) の中にあり、 2 台のビーム・エンジンがここに保存されている。 「ミッチェルのシャフトのエンジン棟」(Michell's Shaft Engine House) ( 50.2280°N 5.2647°W) はコーンウォールで設置された最後の ビーム・ウィム・エンジンを含んでいる。 これは直径が 30 インチ (0.76 m) のシリンダーがあり、1887 年にホルマン兄弟 (Holman Brothers) により建造された。 これは £675 かかり、1 分間に 27 ストロークで稼働するようにデザインされ、 1 分間に 1000 フィート (5.1 m/s) の巻き上げ速度があった。 このエンジンは 1941 年にスクラップにされることから救済された； 1967 年以来ナショナル・トラスト (National Trust) の管理下にあり、1975 年以来、なお時折稼働している。

「テーラーのシャフト」 (Taylor's Shaft) には、ナショナル・トラスト (National Trust) の 「産業発見センター」 (Industrial Discovery Center) があり、 これは 1920 年代の幾つかの建物を組み込んでいる。 建物の 1 つにはエンジン棟があり、なお 90 インチ (2.3 m) の 「ハーヴェイのエンジン」 (Harvey's Engine) を組み込んでおり、 このエンジンはアメリカの慈善家による寄付で救われた。

テーラーのシャフト (Taylor's shaft) のボイラー	テーラーのシャフト (Taylor's shaft) の煙突	背景に破砕機 (breaker)

テーラーのシャフト (Taylor's shaft) の揚水棟	テーラーのシャフト (Taylor's shaft) のカゴ (cage)	ミッチェルのシャフト (Michell's Shaft) のエンジン棟