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Sheriff - Wikipedia
ハイ・シェリフも参照。
シェリフは西部劇では保安官の意味になりますが、元々は英国のカウンティ (シャイア) の政府高官 (government official)。
シェリフ (sheriff) の古代の変形版 (variant) であるシュリーブ (shrieve) もシェリフと同じ意味です ( Shrieve Definition & Meaning | Dictionary.com)。 以下の文書に関連して、色々な箇所でシュリーバルティ (shrievalty, /ˈshrē-vəl-tē/) となる言葉が登場します。 辞書には「シェリフの職・権限・任期」 (あるいはその管轄区) のような訳語が書かれています。(英和辞書、英々辞書でもほぼ同じです。) 以下にもこの言葉が登場し (説明の 2 段落目)、この場合にはカナ表記で処理しましたが、 一般にはとても訳しにくいので、シュリーバルティの訳としてシェリフ制を採用しました。 shrievalty = shrieve + -al + -ty で、-al は形容詞にする接尾語、-ty は名詞にする接尾語なので、 それほどひどく逸脱していないと思います。(大体意味が通っている。)
shrievalty の登場する文書：
シェリフ は色々な義務を持つ政府職員 (government official) で、 この職 (office) が始まったイングランドと歴史的な結びつきがある幾つかの 国で存在している。 アイスランドには、類似ではあるが独立に発展した職があり、 これは通常、英語にシェリフ (sheriff) と翻訳される。
歴史的にはシェリフ (sheriff) はシャイア (shire、州) に責任を持つ 司法職員 (legal official) で、 この用語は "shire reeve" (シャイア・ リーブ、古英語の scīrgerefa) が短縮したものである。
英国英語では、 シェリフの政治的あるいは法的な職 (office)、 シェリフの任期 (term of office of a sheriff)、 あるいはシェリフの管轄区 (jurisudiction of a sheriff) は、 イングランドとウェールズではシュリーバルティ (shrievalty, /ˈshrē-vəl-tē/) と呼ばれ、 スコットランドではシェリフドン (sheriffdom) と呼ばれる。
近世には、 シェリフの法的、政治的、そして儀礼的義務の特別な組み合わせは国ごとに随分と違っている。
この古英語の用語は国王のために、シャイア (shire、州) やカウンティを通して治安維持に責任がある 王室職員 (リーブ) (royal official (reeve)) を指定した。 この用語は ノルマン征服 (Norman Conquest) にもかかわらず、イングランドで保持された。
今日、シェリフ (sheriff) あるいは ハイ・シェリフ (high sheriff) は儀礼的な、カウンティあるいは市の高官である。 商的な組織の幾つかは、この用語を使用して、高等法院執行官 (High Court enforcement officers) を言及している。
スコットランドでは、シェリフは、シェリフ法廷 (sheriff courts) の裁判官 (judicial office holder) であり、 スコットランド司法組織の一員である。
最も上級のシェリフは主シェリフ (sheriff principal) で、 6 ヵ所のシェリフ管轄区 (sheriffdom) で 行政権 (administrative authority) と更には司法権 (judicial authority) があり、 管轄区において、シェリフ法廷全ての効果的な運営と管理に責任がある。 主シェリフ (sheriff principal) はシェリフ上告審 (Sheriff Appeal Court) の 上告シェリフとしても出席する; シェリフ法廷 (sheriff courts) の略式裁判 (summary trials) と治安判事法廷 (justice of the peace courts) の 判決 (sentensing) と有罪判決 (conviction) に対する上告を聴取する。 主シェリフ (sheriff principal) の追加の義務は北部灯台委員会 (Northern Lighthouse Board) (これはスコットランドの一般灯台局 (general lighthouse authority)) の 委員になること、と地方犯罪裁判委員会 (local criminal justice boards) の議長を務めることが含まれ、 後者の委員会は 「地方検察官」 (procurator fiscal、[訳注：罰金を科す権限を含む])、 「スコットランド警察」 (Police Scotland) と 「スコットランド共同体司法」 (Community Justice Scotland, [訳注：判決後の更生を担う]) 「スコットランド裁判所と法廷任務」 (Scottish Courts and Tribunals Service) を招集している。
シェリフ (sheriff) はスコットランドの民事法廷 (civil court) と 刑事法廷 (criminal court) の 大半の事件を扱い、 起訴されるべき犯罪の 15 人の陪審員の 1 人として厳粛裁判 (solemn proceeding、[訳注：スコットランドの裁判の一形式]) の議長を務め、 略式起訴犯罪 (summary offense) の略式裁判 (summary proceedings) においては単独で務める。 シェリフは法的な資格が必要で、 弁護士 (advocate) あるいは事務弁護士 (solicitor) として少なくとも 10 年間の資格が必要である。 略式起訴におけるシェリフの判決の権力は 12 ヶ月の禁固、あるいは £10,000 までの罰金である。 厳粛裁判 (solemn proceedings) では、最大の判決は 5 年の禁固、あるいは無制限な罰金である。
シェリフは死亡事件調査 (fatal accident inquiries) の議長を務め、 これは突然の、あるいは疑わしい死亡状況を調査するために招集され、 就業中、拘留中 (custody) 、あるいは刑務所 (secure accommodation) における死亡が含まれる。
略式シェリフ(Summary sheriffs) は単純訴訟手続き (Simple Procedure) の下で持ち込まれる民事訴訟 (Simple Precedure) と 略式訴訟 (summary proceedings) の下で持ち込まれる刑事訴訟 (criminal cases) を扱う。 それらの判決権力は略式訴訟 (summary proceedings) を処理するシェリフと同一である。
アイルランド共和国ではシェリフ (アイルランド語： sirriam) は 「1945 年の法廷職員の法律」 (Court Officers Act 1945) の 12 条 (5) (section 12 (5)) の下に 任命され、職務の幾つかを実行し、 カウンティの記録係 (county registrar) によって実行されるような機能の幾つかを実行した。 実際には 2 種類のシェリフが任命されてきた：
1922 年の アイルランド自由国 (Irish Free State) の創設以前には、 シェリフに関連するアイルランドの法律はイングランドのものを反映し (mirror)、 後者には、各行政カウンティとカウンティ自治区 (county borough) の儀礼的な ハイ・シェリフ (High Sheriff) と、カウンティ法廷 (county court) や四季裁判所の法廷命令に責任を持つ、 機能する下級シェリフ (functional under-sheriffs) がいた。 「1924 年の裁判所の法律」 (Court of Justice Act 1924) は これらの法廷を新しい巡回裁判所 (Circuit Court) で置き換えた。 「1924 年の法廷職員の法律」 (Court Officers Act 1924) は 正式にハイ・シェリフ (High Sheriff) を廃止し、 下級シェリフ (under sheriff) を段階的に廃止するために各自が 退職すれば、彼の職務をカウンティの記録係 (county registrar) (これは巡回裁判所 (circuit court) の職員として 1926 年の法律で設置) に移した。 。 ダブリン市 (Dublin city) の下級シェリフ (under-sheriff) が 1945 年に退職したときに、 市の記録係 (registrar) は他の仕事であまりに忙しくて、下級シェリフの仕事を引き継げなかった。 そこで 「1945 年の法廷職員の法律」 (Court Officers Act 1945) が制定され、 新しいシェリフの職が下級シェリフ (under-sheriff) の機能の少々、あるいは全部を 引き継ぐことが許可された。。 4 人のダブリンとコークのシェリフがまもなく任命されて、 下級シェリフ (under-sheriff) の仕事の多くを引き受けた。 国税シェリフ (Revenue sheriff) が 1980 年代末に脱税の取り締まりの一環として、国のここ以外で導入された。 1993 年に会計検査院長官 (Comptroller and Auditor General) は 国税庁委員会 (Revenue Commissioners) のために、シェリフにより集められ、保持されている資金は 資金混同 (commingling) の危険があるとの懸念を表明した。 これは 1998 年に改革され、シェリフがこのような金で獲得した利子を保持することを 禁止し、この保証のために報酬を増やした。 1990 年代に至るまでの間中、シェリフのポストは法務大臣 (minister of Justice) の贈り物であったが、 2010 年代までに、これは公的任用サービス (Public Appointment Service) により宣伝された。
シェリフの職はオーストラリアの大半の州と領土で存在し、色々な義務がある。
ニュージーランドのシェリフは上位裁判所 (Superior Court) の職員 (officer) で、 このような裁判所の執行機関 (executive arm) として機能する。 シェリフの役目は高等裁判所 (High Court) の記録係 (Registrar) の地位を得た人の誰にも自動的に 与えられる。
カナダの大半の州 (province) と領土にはシェリフの任務がある。 シェリフが主に関連する任務は： 例えば法廷の治安 (security)、逮捕後の囚人の移送、 法的手続きの処理と、民事判決の実施である。 シェリフは刑法 (Criminal Code) の 2 項 (section 2) の下に、 治安官吏 (peace officer) として定義されている。 オンタリオ州におけるシェリフの義務は法的手続きの処理と、 民事判決の実施を扱うのみである。 彼らは裁判所の治安に関連する義務を実施することがなく、 これは裁判所がある場所の警察 (都市警察、地域警察、あるいはオンタリオ州警察) に よって処理される。 シェリフの任務が存在しないカナダの他の部分では、 王立カナダ騎馬警察 (Royal Canadian Mounted Police) がこれらの義務を実施する。 ケベックには 2 層の裁判所治安システムがあり、 ここでは武装した州の特別巡査が裁判所の治安を守り、 州の矯正官吏 (correctional officers) が囚人の 護衛/輸送 の義務を実施する。
2006 年にアルバータ州 (Province of Alberta) は アルバータ州シェリフ支部 (Alberta Sheriffs Branch) (以前の 法廷・囚人治安局 (Courts and Prisoner Security agency) の後継) の義務を拡張して、 含めるようにしたのは： 輸送執行 (traffic enforcement)、 保護治安 (protective security)、 及び捜査機能の少々 (シェリフ捜査支援ユニット (Sheriffs Investigative Support Unit) と 安全共同体・近隣ユニット (Safer Communities and Neighbourhoods Unit)) であった。 2008 年現在、アルバータ州シェリフ支部輸送部門 (Alberta Sheriff Branch traffic division) は 105 名の 輸送シェリフ (traffic sheriffs) を含み、州の 7 地域の 1 つに配属している。 シェリフは囚人管理で、アルバータ州 (Alberta) の色々な警察の任務の支援もしている。
ニューファンドランド・ラブラドール州のハイ・シェリフの職 (Office of the High Sheriff of Newfoundland and Labrador) は 州 (province) の州法廷 (provincial)、最高裁 (supreme)、そして告訴法廷 (appeal courts) の 支援で、警護 (protection) と執行 (enforcement) 義務を提供する。 シェリフは追加の資源 (resources) により地方の法執行局 (local law enforcement agencies) も支援して、州の「緊急即応プログラム」 (Emergency Preparedness Program) の下に公的治安を確保する。
ノバスコシア州 (Nova Scotia) ではシェリフの任務は、 裁判官 (judiciary)、 法廷職員 (court staff)、 公衆 (the public)、 そして拘留されている人々の安全 (safety) と警備 (security) に焦点がおかれる。 ノバスコシア州のすべてのカウンティに地方シェリフ (local sheriffs) がおり、全部で 200 名 以上になる。 彼らは 20,000 名までもの受刑者 (inmates) で作業し、 1 年に 200 万 km 以上を移動する。シェリフが責任を負うのは： 法廷の警備 (court security)； 囚人の施設及び法廷の全ての階 から/へ の輸送； 民事と刑事文書の幾つかの送達 (service)； 法廷命令の遂行である。
ケベック州では、シェリフ (shérifs) は陪審員 (jury) の選考過程に責任がある。
植民地時代北米のカウンティ職員としてのシェリフの職は 1660 年代に記録されている。 現代の米国ではシェリフの範囲は州とカウンティにより変化する。 (カウンティはルイジアナ州では教区 (parish) と呼び、 アラスカ州ではバラ (boroughs, 自治区) と呼ぶ。) シェリフは最も頻繁には選挙で選ばれたカウンティ職員で、 管轄内で主要民間人の法執行職員として任務に就く。 シェリフは裁判所の命令 (order) と指令 (mandate) を執行し、 遂行する義務は： 例えば立ち退き、 裁判所の命令に従って、財産 (property) と流動資産 (asset) の差し押さえ、 命令 (warrants) と法律文書を送達する。 都市型地区に自分自身の警察があるような、幾つかのカウンティでは シェリフの仕事が民事手続きの執行義務に制限されることがあり、 一方他のカウンティではシェリフは主な警察力として任務に就き、 市街地に自身の警察力があるにせよ、カウンティ自治体全域が 管轄となることがある。 シェリフはカウンティ刑務所をしばしば管理し、 管轄地域にある裁判所の警備機能に責任がある。
インドの市の中で、 ムンバイ (ボンベイ) (Mumbai (Bombay)), コルカタ (カルカッタ) (Kolkata (Calcutta)) そしてチェンナイ (マドラス) (Chennai (Madras)) -- 英国の 3 つの支配地 (British Presidencies) -- のみにシェリフが存在していた。 1700 年代に、イングランドのハイ・シェリフ (High Sheriff) に基づいて設立され、 これらは司法制度の執行部門で責任を負ったことは： 陪審員の招集、人々を裁判にかけ、囚人の刑務所の監督、 資産の差し押さえ・売却であった。 1800 年代中頃以後、この役目の責任と権力は削減され、 儀礼的なものになった。 ムンバイ (Mumbai) とコルカタ (Kolkata) のシェリフはなお存在している。 もっともチェンナイ (Chennai) のポストは 1998 年に廃止された。
現在は、シェリフは非政治的、執行に関連しない役割で、 色々な市に関連する機能、会議を統括し、外国からの来客を歓迎する。 このポストは儀礼上のリストでは市長に次ぐ 2 番目である。
南アフリカではシェリフは法廷職員で、法廷の執行部門として機能する。 彼らは出廷命令 (summons) と召喚状 (subpoena) の 送達ような 法廷手続きの任務に責任がある。 彼らは法廷命令執行に重要な役目を果たす； これには不動産と動産の差し押さえ、 立ち退き (eviction)、 取り壊し (demolition) などがある。
1986 年のシェリフ法 90 (Sheriffs Act 90 of 1986) は 1990 年 3 月 1 日に運用され始め、この職業を管理する。 シェリフは法律の 2 項 (Section 2) の観点から、 法務・憲法開発大臣 (Minister for Justice and Constitutional Development) により任命される。
アイスランドでは、 sýslumenn (単数形 sýslumaður, シェリフ ("sheriff") と翻訳される) は、 国の行政官で、管轄区で執行権を持ち、彼らのシェリフ・オフィスの長である。 シェリフはある種の法律の問題を担当し、これは典型的にはある種の登録と、法廷の命令の実施に かかわっている。 シェリフの義務は管轄によってわずかに異なるが、 大まかには次のようにカテゴリー化できる：
アイスランドには 24 名のシェリフとシェリフの管轄区がある。 管轄区はアイスランドの行政的分割 (administrative division) によって定義されることがなく、 主にカウンティと都市 (municipalities) の混合物である。
シェリフのポストは Old Covenant (古い盟約) により委任され、 アイスランド共和国 (Icelandic Commonwealth) と ノルウェイ王国 (Kingdom of Norway) の間の協定 (agreement) である。 1262 年と 1264 年の間に批准された協定はシェリフのポストを政府の最古の世俗地位で、 なおアイスランドで運営されている。