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Combined authority - Wikipedia

なお、本文中には色々な名称の地方自治体が登場しますが、正確なリンクを張ることができません。 日本語版 Wikipedia に該当自治体があるようにみえても、英語版 Wikipedia と食い違うことがあります。 (恐らく日本語版の方が記述が古いためです。) 例えば日本語版でタウン (町) とあっても英語版でユニタリー自治体などの記述があります。 最初は無理してもリンクを張ろうとしたのですが、その領域に違いがある可能性があることに気が付き、途中で作業を中断しました。 従って、自治体名のリンクは大体は当てはまりますが、正確には少々違う可能性があります。

結合行政機構はロンドンの広域ロンドン行政機構に対応する戦略的自治体 (輸送、経済発展・再生を担う) です。 そのため、大都市カウンティにあるだけのように見えますが、 もう少し拡張されている。

結合行政機構 (Combined authority) は地方政府機関の 1 型式で、 「2009 年の地方民主主義、経済の発展・建設の法律」により、 広域ロンドン以外のイングランドに導入されたものである。 結合行政機構は自主的に創設され、 地方自治体のグループが、適切な責任を蓄積して、 中央政府から委譲された一定の機能を受け取り、より広範囲な地域に輸送・経済の政策を生み出すことになる。

結合行政機構

結合行政機構が創設されるのは、輸送、経済発展・再生 (transport, economic development, and regeneration) が 改善されそうな地域である。 現在、そのような 10 ヵ所の自治体がある。 2011 年 4 月 1 日に設立された広域マンチェスター結合行政機構 (Greater Manchester Combined Authority)、 2014 年 4 月に設立されたこれ以外の 4 ヵ所、 2016 年の 2 ヵ所、 2017 年のもう 2 ヵ所、そして 2018 年の 1 ヵ所である。

1986 年の 大都市カウンティ議会 (metropolitan county councils) と 広域ロンドン議会 (Greater London Council) の 廃止に引き続き、イングランドには 国の主な都市型地域にわたる 戦略的自治体の地方政府組織がなかった。 1999 年に成功裏の住民投票に引き続き、労働党政府は ロンドンの戦略的自治体 (広域ロンドン行政機構 (Greater London Authority)) を創設した。 しかしロンドン以外では 大都市カウンティ議会 (metropolitan county councils) に 代わる組織は設立されなかった。 ブレア政府 (Blair government) はその代わりに、選挙で選ばれた地域議会 (regional assemblies) の 考えを追求した、 とはいえ、もっとも積極的な地域 -- 北東部 (the North East) -- における 2004 年の 失敗した住民投票に引き続き、このアイデアにはほとんど支持者がいなかった。

2010 年 10 月に連立政権は非効率で費用がかかる地域開発局 (regional development agencies) に代わる 方策を導入した。 取って代わったのは地方企業協力 (local enterprise partnerships) であった。 これはボランティア・グループ (voluntary groups) で、 メンバーは地方自治体情報 (local authority input) を備えた民間企業 (private sector) から引き出された。

2010 年始めに、政府は「広域マンチェスター自治体協会」 (Association of Greater Manchester Authorities) の提案を受け入れて、 広域マンチェスターの間接選挙で選ぶ最上層戦略自治体として、 「広域マンチェスター結合行政機構」 (Greater Manchester Combined Authority) を設置することになった。

2012 年の失敗したイングランドの市長制住民投票 (mayoral referendum) に 引き続き、結合行政機構 (combined authorities) は「都市取引」 ('city deals') の一部分として、 追加の権限と資金を与えるための代替手段として使用されてきた。 2014 年に間接選挙で選ばれた 2 つの結合行政機構 (combined authorities) が 設置され、サウス・ヨークシャー (South Yorkshire) とウェスト・ヨークシャー (West Yorkshire) の 儀礼カウンティの地域をカバーした。 更に 2 つが設置され、各々一つの大都市カウンティ (a metropolitan county) と隣接する非大都市行政地区 (non-metroloplitan districts) をカバーした: マージーサイド (Merseyside、[訳注：大都市カウンティ]) と ハルトン自治区ユニタリー自治体 (Borough of Halton unitary authority) のための 「リバプール市リージョン結合行政機構」 (Liverpool City Region Combined Authority)、 及び タイン&ウィア (Tyne and Wear、[訳注：大都市カウンティ]) と カウンティ・ダラム (County Durham) ユニタリー自治体と ノーサンバーランド (Northumberland) ユニタリー自治体のための 「ノース・イースト結合行政機構」 (North East Combined Authority) である。

2016 年に、一つの結合行政機構がウェスト・ミッドランズ (West Midlands) の大都市カウンティに 形成された; その結果、すべての以前の大都市カウンティは今や、 結合行政機構でカバーされた。 2016 年に、大都市カウンティをカバーしない最初の結合行政機構が 形成された。 これはティーズ・バレー (Tees Valley) であった。 カバーしているのは以前のクリーブランド・カウンティ (Cleveland county) の地域 (今では ダラム (Durham) と ノース・ヨークシャー (North Yorkshire) の 儀礼カウンティにある 4 つのユニタリー自治体) とダーリントン (Darlington) のユニタリー自治体共々である。 儀礼カウンティや以前の大都市カウンティをカバーしない 2 つの更なる 結合行政機構が 2017 年に作られた : ウェスト・オブ・イングランド (West of England) 結合行政機構 -- ブリストル (Bristol)、及び グロスターシャー (Gloucestershire) と サマセット (Somerset) にある 3 つの隣接する ユニタリー自治体の 2 つから構成 (すべては以前のエイボン・カウンティ (county of Avon) 内) -- と ケンブリッジシャー&ピーターバラ (Cambridgeshire and Peterborough) 結合行政機構。

2020 年に報告されたことは、国の非大都市部分の他の結合行政機構 -- 例えばカンブリア、ランカシャー、ノースヨークシャーそしてサマセット (Cumbria, Lancashire, North Yorkshire, and Somerset) -- は考察中であったが、 コロナウィルス感染症が流行している影響により、決定は 2021 年末まで遅れた。

財務大臣 (the Chancellor of the Exchequer) が 2023 年の予算演説で表明したことは、 先駆取引 (trailbrazer deals) が 広域マンチェスター結合行政機構 (Greater Manchester Combined Authority) 及び ウェスト・ミッドランド結合行政機構 (West Midlands Combined Authority) と締結されたことで、 これは資金繰りモデルの改革を含んでいた。 これらの取引の一部分として、 結合行政機構は次の支出見直して、政府の省と同じように扱われ、 各々には複数年度の一つの予算が割り当てられ、 多数の個々の助成資金の流れにとって代わる。個々の助成金のために現在は個々の競争入札をする必要がある。 この代わり、結合行政機構はより多大に監視され、 これに地元下院議員の新しい委員会による四半期ごとの精密調査が含まれる。

2009 年の 「地方民主主義、経済開発・建設の法律」 (Local Democracy, Economic Development and Construction Act 2009) により、 輸送に関しての一定の機能を中央政府から委任することが可能となった。 「2011 年の地方主義法」 (Localism Act 2011) は コミュニティ・地方自治省の国務大臣 (Secretary of State for Communities and Local Government) から 追加の権限委譲を可能にし、 結合行政機構 (combined authorities) に包括的権限 (general power of competence) を与えた。 共有する権限・機能に合意したのは、 大都市行政地区 (metropolitan district)、 非大都市行政地区 (non-metropolitan district)、 非大都市カウンティ (non-metropolitan county) あるいはユニタリー自治体 (unitary authority) の 議会であった。

2014 年に政府は結合行政機構 (combined authorities) を統治する法律 の変更に関して諮問した (consult)。 提案された変更に含まれたものは、 広域ロンドン、ウェールズ、及びスコットランドの 法律の拡張であった。 「2016 年の市と地方政府権限移譲法」 (The Cities and Local Government Devolution Act 2016) は 2016 年 1 月 28 日に王室の同意 (royal assent) を得た。 この法律が許可したことは、 直接選挙で選ばれる市長をイングランドとウェールズの結合行政機構に導入することで、 市長には住宅、輸送、計画そして警察の権限があった。

2020 年に政府は「権限移譲と地方再生」 ('Devolution and Local Recovery) に関する 白書を作ることを計画し、 国の非大都市地域に市長 -- あるいは「カウンティ市長」("county mayors") -- がいる新しい結合行政機構を 創設することが期待された。 これは、 コーンウォール (Cornwall), デボン (Devon) そして ドーセット (Dorset) を (恐らくは サマセット (Somerset) と共に) グループ化する 「グレート・サウス・ウェスト」 ('Great South West') を暫定的に提案し、別のものをランカシャー (Lancashire) に提案した。 白書は遅れたが、まもなく 2022 年 2 月 2 日に出版された。

結合行政機構は法的に認められた実体で、 旅客輸送局 (integrated transport authority, 統合輸送局) と 経済繁栄委員会 (economic prosperity board) の役割を担うことができる。 これにより結合行政機構に、 構成議会の 経済開発と再生に関連するどのような機能も 行使する権限が与えられ、 旅客輸送局 (integrated transport authorities) に利用可能などのような 機能も行使する権限が与えられる。 輸送目的のためには、結合行政機構は資金を借りて、 構成自治体から徴収することができる。

結合行政機構は (英国が EU を離れるまで) ヨーロッパの組織から (EU の目的に合致した) 社会と環境の計画のために資金を借りることが 奨励された。 借金には EU の政策を促進する条件が付属していた。 2015 年までに、広域マンチェスター結合行政機構 (Greater Manchester CA) は 欧州投資銀行 (European Investment Bank) からのローンに同意した、 このローンは £10億 に達し、国庫と私的事業におけるものと類似の義務がついていた。

結合行政機構 (combined authorities) は 2 つ以上の隣接するイングランドの 地方政府地域 (local government areas) から構成される。 結合行政機構の創設は自発的 (voluntary) で、 この地域内のすべての地方政府は、これが創設される前に同意しなければならない。 広域ロンドン (Greater London) 以外 のイングランドのどの地区の地方自治体も 結合行政機構に加わることができ、 カウンティを構成する非大都市行政地区 (non-metropolitan district) の 少々のみが結合行政機構の地域内にあっても、カウンティ議会は結合行政機構の一部分になることができる。 地方自治体が属することができる結合行政機構は唯一つである。

一つの結合行政機構の創設あるいは修正には 3 段階がある。 最初に結合行政機構の改良する可能性を確立するための見直しを実施しなければならない。

見直しの完成で、地方自治体は創設すべき結合行政機構の 提案された計画を製作・出版する、これにはカバーする地域、基本規約 (constitution)、 そして機能が含まれる。 これに含まれるものに、自治体のメンバーの詳細・報酬、会合の主宰方法・記録方法がある。 コミュニティ・地方自治省の国務大臣 (Secretary of State for Communities and Local Government) との協議と承認に引き続き、 結合行政機構は正式に法的文書により、 創設・解散・あるいは変更される。

2012 年のイングランドの失敗した「市長制住民投票」 (mayoral referendum) に 引き続き、結合行政機構 (combined authorities) は都市取引 ('city deals') の 一部分として、追加の権限と資金を受け取る代替構造として奨励された。

結合行政機構	地方自治体	設立	行政本部	人口 (2020)	地図
市長制 (Mayoral)
ケンブリッジシャー&ピーターバラ (Cambridgeshire and Peterborough)	ケンブリッジシャー (Cambridgeshire) ケンブリッジ (Cambridge) イースト・ケンブリッジシャー (East Cambridgeshire) フェンランド (Fenland) ハンティンドンシャー (Huntingdonshire) ピーターバラ (Peterborough) サウス・ケンブリッジシャー (South Cambridgeshire)	2017年3月2日	イーリー (Ely)	859,800
広域マンチェスター (Greater Manchester)	ボルトン (Bolton) ベリー (Bury) オールダム (Oldham) マンチェスター (Manchester) ロッチデール (Rochdale) ソルフォード (Salford) ストックポート (Stockport) テイムサイド (Tameside) トラフォード (Trafford) ウィガン (Wigan)	2011年4月1日	マンチェスター (Manchester)	2,848,300
リバプール市リージョン (Liverpool City Region)	ホールトン (Halton) ノウズリー (Knowsley) リバプール (Liverpool) セフトン (Sefton) セント・へレンズ (St Helens) ウィラル (Wirral)	2014年4月1日	リバプール (Liverpool)	1,564,000
ノース・オブ・タイン (North of Tyne)	ニューカッスル (Newcastle) ノース・タインサイド (North Tyneside) ノーサンバーランド (Northumberland)	2018年11月2日	ウォールゼンド (Wallsend)	839,500
サウス・ヨークシャー (South Yorkshire)	バーンズリー (Barnsley) ドンカスター (Doncaster) ロザラム (Rotherham) シェフィールド (Sheffield)	2014年4月1日	シェフィールド (Sheffield)	1,415,100
ティーズ・バレー (Tees Valley)	ダーリントン (Darlington) ハートルプール (Hartlepool) ストックトン・オン・ティーズ (Stockton-on-Tees) ミドルズブラ (Middlesbrough) レッドカー&クリーブランド (Redcar and Cleveland)	2016年4月1日	ソーナビー・オン・ティーズ (Thornaby-on-Tees)	667,200
ウェスト・ミッドランズ (West Midlands)	バーミンガム (Birmingham) コベントリー (Coventry) ダッドリー (Dudley) サンドウェル (Sandwell) ソリハル (Solihull) ウォルソール (Walsall) ウォルバーハンプトン (Wolverhampton)	2016年6月16日	バーミンガム (Birmingham)	2,939,900
ウェスト・オブ・イングランド (West of England)	バース&ノース・イースト・サマセット (Bath and North East Somerset) ブリストル (Bristol) サウス・グロスターシャー (South Gloucestershire)	2017年2月9日	ブリストル (Bristol)	950,000
ウェスト・ヨークシャー (West Yorkshire)	ブラッドフォード (Bradford) コールダーデール (Calderdale) カークリーズ (Kirklees) リーズ (Leeds) ウェイクフィールド (Wakefield)	2014年4月1日	リーズ (Leeds)	2,345,200
非市長制 (Non-mayoral)
ノース・イースト (North East)	ダラム (Durham) ゲイツヘッド (Gateshead) サウス・タインサイド (South Tyneside) サンダーランド (Sunderland)	2014年4月15日	サウス・シールズ (South Shields)	1,164,100

幾つかの追加の結合行政機構が提案されてきた。 2022 年に政府の白書が出版され、ここに 9 ヵ所の地域が含まれ、 権限移譲取引 (devolution deals) に参加することが招待された。