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| フレンチ・インディアン戦争 |
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French and Indian War - Wikipedia
フレンチ・インディアン戦争 (1754 年 - 1763 年) は 七年戦争の一つの舞台 (a theater) で、 これにより大英帝国 (British Empire) の北米植民地がフランスの植民地と戦い、 どちらも色々なアメリカ原住民の部族に支援された。 戦争の開始時点では、フランスの植民地はおよそ 60,000 人の開拓者がおり、 比較すると英国の植民地には 200 万人がいた。 数が少ないフランス人はとりわけ原住民の同盟に依存した。
フレンチ・インディアン戦争の 2 年目の 1756 年に英国はフランスに宣戦布告し、 世界的な 七年戦争が開始した。 多くの人はフレンチ・インディアン戦争をこの紛争の単なるアメリカ戦線 (theater) と見なしている; しかしながら、米国ではフレンチ・インディアン戦争はヨーロッパの戦争と関連しない単独の戦争と見なされている。 フランス系カナダ人はこれを guerre de la Conquête (ゲール・ド・ラ・コンケート ('War of the Conquest'), 征服戦争) と呼んでいる。
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| フレンチ・インディアン戦争 |
米国の開拓者は色々な時に イロコイ (Iroquois), ガトーバ族 (Catawba), そして チェロキー (Cherokee) の部族により 支援され、 フランスの開拓者を支援したのは： ワバナキ連合 (Wabanaki Confederacy) のメンバー部族である アベナキ族 (Abenaki) と ミクマク族 (Mi'kmaq、[訳注：Mi'kmaw とも呼ぶ])、 そして アルゴンキン族 (Algonquin), レナペ族 (Lenape), オジブワ族 (Ojibwa), オタワ族 (Ottawa), ショーニー族 (Shawnee), 及び ワイアンドット族 (Wyandot) であった。 戦闘は ニュー・フランス (New France) と英国植民地間の辺境に沿って起き、 南の バージニア植民地 (Province of Virginia) から北の ニューファンドランド (Newfoundland) に至った。 これは アレゲーニー川 (Allegheny River) と モノンガヒラ川 (Monongahela River) の合流点 ―― 「オハイオ川の分岐点」 (Forks of the Ohio) と呼ばれる ―― とペンシルバニア州ピッツバーグのフランスの デュケイン砦 (Fort Duquesne) の場所の支配に関しての口論から始まり、 1754 年 5 月の ジュモンヴィルグレンの戦い (Battle of Jumonville Glen) で暴力に発展した。 この時 22 才の ジョージ・ワシントン (George Washington) 命令下の バージニア民兵はフランスのパトロールを待ち伏せた。
1755 年に 6 人の植民地総督は エドワード・ブラドック将軍 (Edward Braddock) と会見した。 彼は新たに到着した英国陸軍の司令官で、フランスに 4 方向攻撃を計画した。 どれも成功せず、 ブラドック (Braddock) による主な努力は破局的であることが判明した； 彼は 1755 年 7 月 9 日にモノンガヒラの戦い (Battle of Monongahela) で敗北し、数日後に亡くなった。 英国の作戦は 1755 年 - 1777 年の間、 ペンシルベニア植民地 (Province of Pennsylvania) と ニューヨーク植民地 (Province of New York) の辺境地区で失敗した。 この理由は 貧弱な管理と内部分裂と 効果的なカナダの偵察、フランスの正規軍と原住民の同盟戦士によっていた。 1755 年に、英国はノバスコシア (Nova Scotia) を アカディア (Acadia) から分離する 境界上のボゼジュール砦 (Fort Beauséjour) を奪い、その後すぐにアカディア人 (Acadians) の 追放 (1755 年 - 1764 年) を命令した。 国外退去 (deportation) の命令は最高司令官の ウィリアム・シャーリー (William Shirley) により英国からの指示なしに与えられた。 アカディア人は武装して捕らえられた者も、国王に忠誠を誓った者も共に追放された。 原住民も同様に土地から追い払われ、ニューイングランドからの入植者に道を開いた。
英国のピット政府 (Pitt) が 1757 年の破局的な戦役により崩壊し、 これには ルイブール (Louisberg) に対する失敗した遠征と ウィリアム・ヘンリー砦の戦い (Siege of Fort William Henry) が含まれた。 ウィリアム・ピット (William Pitt) が政権に就き、植民地における英国の軍事資源を随分増やした。 この時フランスはニュー・フランスに所有する限定軍事力を支援する大護衛隊の危険を冒すことに乗り気でなく、 今やヨーロッパの 七年戦争に参加するプロイセンとその同盟に対する軍事力に専念することを望んだ。 オハイオにおける紛争は 1758 年に終了し、英国・米国がオハイオ・カントリーで 勝利した。 1758 年と 1760 年の間に英国の軍隊はフランス領カナダを奪うための戦役を開始した。 彼らは、ケベック市 (city of Quebec) を取り囲む植民地領土、 究極的にはケベック市を奪うことに成功した。 翌年に英国はモントリオール戦役 (Montreal Campaign) で勝利し、 フランスは パリ条約 (1763 年) に従ってカナダを引き渡した。
フランスは英国にミシシッピ川東の領土も引き渡し、更にはミシシッピ川西の フランス領ルイジアナを同盟国のスペインに引き渡した、 これはスペインがスペイン領フロリダを英国に失うことの埋め合わせであった (スペインはキューバのハバナを返還する代わりに英国にフロリダを引き渡した。) カリブ海北のフランスの植民地国家としての存在は サンピエール島・ミクロン島 (islands of Saint Pierre and Miquelon) に減少し、北米における支配的な植民地国家としての英国の地位を確実にした。
英国領アメリカでは、しばしば戦争はその時代の英国君主にちなんで命名された。 例えば ウィリアム王戦争 (King William's War) あるいは アン女王戦争 (Queen Ann's War) がある。 ジョージ2世 (King George II) の治世の最中の 1740 年代に ジョージ王戦争 (King George's War) がすでにあった。 そこで英国の開拓者はこの紛争を敵によって命名し、フレンチ・インディアン戦争 (French and Indian War) と呼び、 米国の戦争の標準的名称として続いている。 もっともインディアンは両方の側で戦った。 これは海の向こうの 七年戦争 (Seven Year's War) にもつながり、 こちらはフランスと英国の間のより大きな紛争で、 アメリカの植民地を含んでいなかった； 歴史家によっては、フレンチ・インディアン戦争 (French and Indian War) を海の向こうの 七年戦争 に関係させるが、 米国民の大半はこれらを 2 つの別々の紛争 ―― このうちの 1 つがアメリカ植民地に関連 ―― とみなし、アメリカの歴史家は一般に伝統的な名称を使用する。 それほど頻繁には使用されない戦争名に含まれるものに： 「第四次植民地間戦争」 (Fourth Intercolonial War) と「帝国の大戦争」 (Great War for the Empire) がある。
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七年戦争の時の交戦国,カナダ人とヨーロッパ人は
フレンチ・インディアン戦争を 七年戦争の一つの 戦域とみなすが、アメリカ人は別の紛争とみなす。 |
ヨーロッパでは、フレンチ・インディアン戦争は 七年戦争に融合され、 別の名称が与えられていない。 "七年" とはヨーロッパでは 1756 年の公式な宣戦布告 ―― フレンチ・インディアン戦争が開始した 2 年後 ―― から、1763 年の平和条約の署名に至るまでのイベントを言及する。 これと対比すると、アメリカでのフレンチ・インディアン戦争は 1754 年の ジュモンヴィルグレンの戦い (Battle of Jumonville Glen) から 1760 年の モントリオールの獲得 (capture of Montreal) までの 6 年間で大体完結している。
カナダ人はヨーロッパとアメリカの両方の紛争を 七年戦争 (Seven Years' War、Guerre de Sept Ans) に 融合している。 フランス系カナダ人は「征服戦争」("War of Conquest"、Guerre de la Conquête) の用語も使用する。 というのは、これはカナダが征服されて、大英帝国 (British Empire) の 1 部分となった戦争だからである。 ケベックではこの用語は人気の高い歴史家である ジャック・ラクルシエール (Jacques Lacoursière) と ドニ・ボジョワ (Denis Vaugeois) により売り込まれ、 彼らは、この戦争をフランス系カナダ人の独自性 (identity) と国民であること (nationhood) の劇的な転換点 (tipping point) を考える上で モーリス・セガン (Maurice Séguin) のアイデアから借用している。
この時期にミシシッピ川東の北米はおおまかには英国とフランスによって領有権を宣言されていた。 大きな地域には開拓地 (colonial settlement) がなかった。 フランス人の人口はおよそ 75,000 名で、セント・ローレンス川流域にひどく集中し、 少々は アカディア (Acadia、現在の ニューブランズウィック (New Brunswick) と ノバスコシア (Nova Scotia) の一部分) にもおり、 イル・ロワイヤル (Île Royale、 ケープ・ブレトン島 (Cape Breton Island) のこと) が含まれていた。 より少数が住んでいたのは： ニューオーリンズ (New Orleans); ミシシッピ州ビロクシ (Biloxi, Mississippi); アラバマ州モービル (Mobile, Alabama); そして イリノイ・カントリー (Illinois Country) の小さな開拓地 (settlement) で、 ミシシッピ川の東側とその支流に沿っていた。 フランス人の毛皮商人と罠猟師 (trapper) はセント・ローレンス川とミシシッピ川の集水域を 通して移動し、地元のインディアンの部族と商売をし、しばしばインディアン女性と結婚した。 取引業者 (trader) は族長 (chief) の娘と結婚し、高い地位の結合を作った。
英国の開拓者 (settler) はフランスの開拓者を、数で 20:1 の比率で勝り、 およそ 150 万名の人口が 大陸の大西洋岸沿いに、 北のノバスコシア (Nova Scotia) とニューファンドランド植民地 (Colony of Newfoundland) から、 南の ジョージア植民地 (Province of Georgia) に至っていた。 より古い植民地の土地所有権の主張 (land claim) は西方に いくらでも遠方に延長されていた。 植民地認可状 (provincial charter) が与えられた時期には大陸の大きさが知られていなかったのである。 人口の中心は海岸沿いにあったが、開拓地は内陸に進展していた。 英国は 1713 年にフランスからノバスコシア (Nova Scotia) を奪ったが、ここにはなお、フランス語を話す随分多くの 人口がいた。 英国は ルパート・ランド (Rupert's Land) にも領有権を主張し、 ここで ハドソン湾会社 (Hudson's Bay Company) が地元のインディアンの部族と毛皮の取引 (trade) をしていた。
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クレール・デ・ブワ (coureurs des bois, 森の走者)
とはフランス系カナダ人の毛皮商人のことで、彼らは ミシシッピ川とセント・ローレンス川の集水域中で 原住民と仕事をした。 |
イロコイの拡張の地図、1711 年。18 世紀中頃
までにイロコイ連合はニューヨーク北部から オハイオ・カントリーまで拡張した。 |
フランスと英国の開拓者の中間で、広い地域はインディアンの部族が支配していた。 北では、 ミクマク族 (Mi'kmaq) と アベナキ族 (Abenakis) は 「ル・ルートル神父の戦争」 (Father Le Loutre's War) に参戦し、 なお影響があったのは： アカディア (Acadia) のノバスコシア (Nova Scotia) の一部分、 カナダ植民地 (Province of Canada) の東の部分、 更にはメーン (Maine) の多くの部分があった。 イロコイ連合 (Iroquois Confederation) はニューヨーク北部 (upstate New York) とオハイオ・カントリー (Ohio Country) の多くを支配していた、 もっとも、オハイオには アルゴンキン語 (Algonquian) を話す デラウェア族 (Delaware) と ショーニー族 (Shawnee) もおり、 更には イロコイ (Iroquois) を話すミンゴ族 (Mingo) もいた。 これらの部族は正式にはイロコイ支配 (Iroquois rule) の下にあり、 これにより条約を結ぶ権限が制限されていた。 イロコイ連合は始めは中立の姿勢を取り、フランス人と英国人の 双方との継続した取引を確実にした。 この姿勢の維持は困難であることが判明した。 というのはイロコイ連合は、どちらが最も有利な取引を提供するかに依存して、 フランス人や英国人の側につき、支援したからである。
南東部の内部を支配していたのは： スー語 (Siouan) を話すカトーバ族 (Catawbas)、 マスコギ語 (Muskogee) を話す クリーク族 (Creeks) と チョクトー族 (Choktaw)、 イロコイ (Iroquoian) を話す チェロキー族 (Cherokee) であった。 戦争が勃発した時に、 フランスの開拓者は取引のコネを利用して、 五大湖地域西部の部族から戦闘士を募集した。 このような部族はフランスと英国の間の紛争に直接かかわりが無く、 これらは： ヒューロン族 (Hurons), ミシサガ族 (Mississaugas), オジブワ族 (Ojibwas), ウィネベーゴ族 (Winnebagos), そして ポタワトミ族 (Potawatomi) であった。
英国の開拓者は戦争で イロコイ・シックス・ネーションズ (Iroquois Six Nations)、そして チェロキー族 (Cherokee) により支援されたが、 不和により 1758 年に「英国・チェロキー戦争」 (Anglo-Cherokee War) が口火を切った。 1758 年に ペンシルベニア植民地 (Province of Pennsylvania) は 成功裏に イーストン条約 (Treaty of Easton) を交渉し、 これにより オハイオ・カントリー (Ohio Country) の幾つかの部族は土地の譲歩と他の配慮の引き換えに中立を約束した。 他の北方の部族の大半は、主な取引の仲間且つ武器の供給者である フランスの側に味方した。 クリーク族 (Creeks) と チェロキー族 (Cherokee) は紛争で、支援あるいは中立を得るために、 フランスと英国双方の外交努力にさらされた。
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1762 年頃のチェロキー族。チェロキー族は
紛争時に支援、あるいは中立を得るために 英国とフランスの外交努力にさらされた。 |
この時点では、スペインはアメリカ東部のフロリダ植民地 (province of Florida) のみに 領有権を主張していた。 スペインは 西インド諸島 (West Indies) のキューバ等の領地を支配し、 ここは 七年戦争の軍事標的になった。 ヨーロッパ人のフロリダの人口は数百人で、 セントオーガスティン (St. Augustine) に集中していた。
戦争が始まった時には、フランス正規軍はアメリカに駐屯していなかった。 ニュー・フランス (New France) はおよそ 3,000 名の海軍部隊 (troupes de la marine) ―― 植民地正規軍中隊 (companies of colonial regulars) (このうちの少々は森林戦闘経験が随分あった) ―― により守備されていた。 植民地政府は必要があれば、民兵の支援を採用した。 英国はほとんど部隊がいなかった。 英国植民地の大半は地元の民兵中隊を招集して、インディアンの脅威を処理した。 これは一般には良く訓練されておらず、短期間しか利用できなかった。 しかし、彼らは常備兵力を持っていなかった。 対照的にバージニアは広い辺境があり、幾つかの英国の正規軍中隊がいた。
敵意が始まると、英国の複数の植民地政府は互いに、そしてロンドン政府と独立に処理することを 好んだ。 この状況はインディアンとの交渉を複雑にした、というのは彼らの領地はしばしば、 複数の植民地が領有権を主張している土地にまたがっていたからである。 戦争が進展するにつれ、英国軍組織の指導者は (複数の) 植民地政府に制約と要求を課そうとした。
ニュー・フランス総督のロラン＝ミシェル・ バラン・ド・ラ・ガリソニエールは 1749 年に オハイオ・カントリーに遠征を派遣した。 フランスの主権を断言する目的であった。 |
英国軍司令官のジェームス・ウルフ将軍 (James Wolfe) |
ニュー・フランスの総督且つ将軍の ロラン＝ミシェル・バラン・ド・ラ・ガリソニエール (Roland-Michel Barrin de La Galissonière) は、 オハイオ・カントリー (Ohio Country) における英国の取引業者 (trader) ―― 例えばジョージ・クロガン ( George Croghan) ―― の侵入と拡張する影響に懸念した。 彼は 1747 年 6 月に、 ピエール-ジョセフ・セロロン (Pierre-Joseph Céloron) に、この地域を通り抜ける軍事遠征の統率を命令した、目的は：
セロロン (Céloron) の遠征軍はおよそ 200 名の海軍部隊 (Troupes de la marine)、 そして 30 名のインディアンから構成され、 彼らは 1749 年 6 月から 11 月までおよそ 3,000 マイル (4,800 km) を進んだ。 彼らはセント・ローレンス川を遡上し、オンタリオ湖北岸に沿い、、 ナイアガラのポーテッジを横断して、エリー湖の南岸をたどった。 ニューヨーク (New York) のバルセロナ (Barcellona) 近くのショートーカ・ ポーテッジ (Chautauqua Portage) で、 遠征は内陸の アレゲーニー川 (Allegheny River) に移動し、この川をピッツバーグ (Pittsburgh) まで辿った。 ここでセロロン (Céloron) はフランスが オハイオ・カントリー (Ohio Country) の領有権を主張することを刻んだ鉛板を埋めた。 彼は英国植民地の商人あるいは毛皮取引業者 (fur-traders) と遭遇するたびに、 フランスが領有権を主張することを彼らに知らせ、立ち去るように告げた。
セロロン (Céloron) の遠征隊はログズタウン (Logstown) に到着した。この地域のインディアンが知らせたことは、 彼らが オハイオ・カントリー (Ohio Country) を所有し、フランス人に関わりなく、彼らは英国植民者とレードをすることであった。 彼は南に進み続け、遠征隊はオハイオ川とマイアミ川 (Miami River) の合流点に到達した。 ここはピカウィラニー (Pickawillany) の村のすぐ南にあり、この村に マイアミ族 (Miami) 族長のオールド・ブリトン ("Old Briton"、古い英国人) と呼ばれる人の家があった。 セレロン (Céloron) はオールド・ブリトン (Old Briton) に、もしも英国の植民者と取引を継続すれば過酷な 結果になると脅した。 しかしオールド・ブリトン (Old Briton) は警告を無視した。 セロロン (Céloron) は失望して、1749 年 11 月にモントリオール (Montreal) に戻った。
セレロン (Céloron) は随分詳細な報告を書いた。 「言えることは、これらの場所の原住民はフランス人に対してとても悪い傾向があり」 と書き、 「イングランド人に専念している。どのようにして彼らを取り戻せばよいかわからない。」 彼がモントリオール (Montreal) に戻る前にさえ、 オハイオ・カントリー (Ohio Country) の事情に関しての報告はロンドンとパリに伝えられ、 どちらの側も行動を取ることを提案した。 マサチューセッツ総督のウィリアム・シャーリー (William Shirley) はとりわけ強硬で、 英国の植民者は、フランス人がいる限り安全ではないと述べた。
オーストリア継承戦争 (War of the Austrian Succession) は 1748 年に終了し、 エクス・ラ・シャペル条約 (Treaty of Aix-la-Chapelle) が署名され、 主にヨーロッパの問題を解決することに焦点が置かれた。 英国とフランスの間の対立する領有権の問題は 委員会にゆだねられたが、何の結論にも達しなかった。 辺境地区の領有権は双方によって主張され、 北のノバスコシア (Nova Scotia) と アカディア (Acadia) から、南の オハイオ・カントリー (Ohio Country) にまで至った。 論争は大西洋にも拡大し、 どちらの国も、 ニューファンドランド島 (Newfoundland) 沖の グランドバンクス (Grand Banks) の豊かな漁場へのアクセスを望んだ。
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北米におけるヨーロッパの植民地、1750 年頃。1748 年の
ジョージ王戦争 終了後、領有権に関する議論が存続。 |
1749 年に、英国政府は オハイオ・カントリー における、 取引と開拓地の開発目的のために、「バージニアのオハイオ会社」(Ohio Company of Virginia) に土地を譲渡した。 この譲渡に要求されたことは、領地に 100 家族を定住させ、この保護のために砦を建設することであった。 しかし、この領地はペンシルバニアによっても領有権が主張され、 双方の植民地がそれぞれの領有権の主張を改善するための行動を押し進め始めた。 1750 年に、クリストファー・ジスト (Christopher Gist) は オハイオ領土を調査し、 バージニアと会社の双方のために行動し、 ログズタウン (Logstown) でインディアン部族と交渉を始めた。 彼は 1752 年のログズタウンの条約 (Treaty of Logstown) を完成し、 地元のインディアンは彼らの"ハーフ・キング" ("Half King"、半王) であるタナカリソン (Tanacharison、/ˌtænəkəˈrɪsən, -əxə-/、[訳注：Tanaghrisson (/ˌtænəˈɡrɪsən, ˌtænəxˈrɪsən/) とも言う]) と イロコイ (Iroquois) の代表を通して条項に同意した。 これらの条項は モノンガヒラ川 の流出口 ―― 現在のペンシルバニア州ピッツバーグ ―― に要塞を建設する許可を含んでいた。
ニュー・フランスの総督・将軍 (Governor-General) である マルキス・ド・ラ・ジョンキエール (Marquis de la Jonquière) は 1752 年 3 月 17 日に亡くなり、 一時的にシャルル・ル・モワーヌ・ド・ロンゲール (Charles le Moyne de Longueuil) が交代した。 恒久的な交代はデュケイン侯爵 (Marquis Duquesne) になることになっていたが、彼は 1752 年まで ニュー・フランスに到着して就任することがなかった。 オハイオ領土 (Ohio territories) における継続した英国の活動により、ロンゲール (Longueuil) は直ちに、 シャルル・ミッシェル・ド・ラングラード (Charles Michel de Langlade) ―― 海軍部隊 (Troupes de la Marine) 将校 ―― の指揮下の別の遠征隊を派遣した。 ラングラード (Langlade) は 300 名の部下を与えられ、これにフランス系カナダ人とオタワ部族の戦士 (warrior) が含まれていた。 彼の目的はセレロン (Céloron) の「英国人との取引停止命令」に不服従により、 ピカウィラニー (Pickawillany) のマイアミ族 (Miami) を処罰することであった。 6 月 21 日に、フランスの戦争部隊はピカウィラニー (Pickawillany) の取引センター (trade center) を攻撃して、 3 人の取引業者を捕らえ、14 名のマイアミ・インディアン (Miami Indians) を殺し、 これにオールド・ブリトン (Old Briton) が含まれていた。 彼は遠征隊の何人かのインディアンによって、儀式的に食われたと言われている。
1753 年春に、 ポール・マラン・ド・ラ・マルグ (Paul Marin de la Malgue) は 海軍部隊 (Troupes de la Marine) とインディアンからなる 2000 名の 部隊の指揮権を与えられた。 彼の命令はオハイオ峡谷における国王の土地を英国から守ることであった。 マラン (Marin) はセレロン (Céloron) が 4 年前に地図を作ったルートの後を追った。 しかしながら、 セレロン (Céloron) はフランスの領有権の主張を鉛板の埋設までに制限したが、 一方マラン (Marin) は砦を建設して守備隊を置いた。 彼は、最初はペンシルバニアのエリー (Erie) の近くのエリー湖の南岸にプレスク・アイル砦 (Fort Presque Isle) を建設し、 ルブーフ川 (LeBoeuf Creek) の源流まで道路を建設した。 彼は次にペンシルバニアのウォーターフォード (Waterford) に第 2 のル・ブーフ砦 (Fort Le Boeuf) を建設し、 ルブーフ川 (LeBoeuf Creek) の源流を守備するようにデザインした。 南に移動する時に、彼は英国の取引業者 (trader) を追い払ったり、捕らえたりして、英国人と取引業者を警戒させた。 タナグリソン (Tanaghrisson) はミンゴ・インディアン (Mingo Indians) の族長で、 この部族は植民地の拡張により西に追われたイロコイ (Iroquois) などの部族の残存者であった。 彼はフランス人を猛烈に嫌い、フランス人が父を殺して、食ったと非難した。 彼はル・ブーフ砦 (Fort le Boeuf) に移動して、フランス人を軍事行動で脅したが、 マラン (Marin) は馬鹿にしてはねつけた。
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1754年のル・ブーフ砦 (Fort Le Boeuf)。1753 年の春に
フランス人はオハイオ・カントリーに一連の砦の建設を始めた。 |
イロコイ (Iroquois) はニューヨーク北部 (upstate New York) のウィリアム・ジョンソン (William Johnson) の 邸宅に伝達係 (runner) を派遣した。 彼はニューヨーク地区及びそれ以遠のインディアン問題の英国の最高責任者であった。 ジョンソン (Johnson) はイロコイ (Iroquois) には Warraghiggey (ウォレジギー) ―― 「偉大なことをする人」 ("he who does great things") の意味 ―― と呼ばれた。 彼はイロコイ (Iroquois) の言葉を使い、この地区の イロコイ連合 (Iroquois Confederacy) の尊敬される名誉メンバーに なり、1746 年にイロコイ (Iroquois) の大佐 (colonel) になった； 彼は後に西ニューヨーク民兵の大佐 (colonel) になった。
インディアンの代表とジョンソン (Johnson) はジョージ・クリントン総督 (George Clinton) と他の アメリカ植民地の幾つかの当局者と共に、ニューヨークの オールバニー で会合した。 モホーク族長 (Mohawk) の ヘンドリック (Hendrick) は部族協議会 (tribal council) の議長 (speaker) で、 英国が義務を順守し、フランスの拡張を阻止することを主張した。 クリントン (Clinton) は彼が望むように応答せず、 ヘンドリック (Hendrick) は コブナント・チェーン (Covenant Chain, 盟約の鎖) が壊れたと言った。コブナント・チェーンとは イロコイ連合 (Iroquois Confederacy) と英国国王 (British Crown) の間の長期にわたる友好を指していた。
バージニアのロバート・ディンウィディー総督 (Robert Dinwiddie) はオハイオ会社 (Ohio Company) の投資家で、 この会社は、もしもフランス人が領有権を固執すれば、資金を失うことになった。 彼は 21 才の ジョージ・ワシントン少佐 (彼の兄弟もオハイオ会社の別の投資家) に命令して、 フランス人にバージニア領地 (Virginia territory) を離れるように 1753 年 10 月に 警告させた。 ワシントンは小部隊と共に出発し、 連れて行ったのは： 通訳として ジェイコブ・ファン・ブレーム (Jacob Van Braem)、 クリストファー・ジスト (Christopher Gist、この地域で働く会社の測量技師)、 そしてタナグリソン (Tanaghrisson) が率いる数名のミンゴ族 (Mingos) であった。 12 月 12 日に、ワシントンと一行はル・ブーフ砦 (Fort le Boeuf) に到達した。
ジャック・ルギャルデール・ド・サン=ピエール (Jacques Legardeur de Saint-Pierre) は マラン (Marin) が 10 月 29 日に亡くなった後に、 フランス軍の司令官としてマラン (Marin) を引き継ぎ、ワシントンを晩餐会 (dinner) に招待した。 晩餐会の席上、ワシントンはサン=ピエール (Saint-Pierre) にディンウィディー (Dinwiddie) からの手紙を提示し、 これはフランス軍の オハイオ・カントリー からの即時撤退を要求した。 サン=ピエール (Saint-Pierre) が言ったことは： 「あなたが私を引退させるために送った召喚状に関しては、 私は従う必要がないと考える」。 彼がワシントンに述べたことは： 「この地域のフランスの主張は英国のものよりも上である、 というのは ルネ＝ロベール・カヴリエ・シュ・ド・ラ・サール (René-Robert Cavelier, Sieur de La Salle) は オハイオ・カントリー を 1 世紀以上前に探検しているからである」。
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1754 年、バージニア連隊 (Virginia Regiment) のジョージ・ワシントンは派遣され
て、フランス人にバージニア領地 (Virginia territory) を離れるように警告した。 |
ワシントンの部隊は 12 月 16 日の早くに、ル・ブーフ砦 (Fort Le Boeuf) を去り、 1754 年 1 月 16 日にウィリアムズバーグ (Williamsburg) に到着した。 彼が報告の中で 「フランス人は南方を一掃した」ことを述べ、 彼らがこの場所を要塞化するために取ったステップと、 アレゲーニー川とモノンガヒラ川の合流点を要塞化した意図を詳述した。
ワシントンの帰還よりも前に、ディンウィディー (Dinwiddie) は 1754 年の始めに、 防御柵で囲んだ小さな砦建設を始めた場所に、 ウィリアム・トレント (William Trent) 指揮下の 40 名の歩兵中隊を送った。
デュケイン総督 (Duquesne) は、同じ時期にクロード＝ピエール・ペコーディ・ド・コントルクール (Claude-Pierre Pécaudy de Contrecœur) 指揮下の追加のフランス軍を送り、 サン=ピエール (Saint-Pierre) を解放した。 そしてコントルクール (Contrecœur) は 1754 年 4 月 5 日にベナンゴ砦 (Fort Venango) から南に向けて 500 名を先導した。 これらの軍は 4 月 16 日に砦に到着したが、コントルクール (Contrecœur) は 寛大にもトレント (Trent) の小さな歩兵中隊の退却を許し、 彼らの建設道具を購入して建設を継続し、 デュケイン砦 (Fort Duquesne) になった。
ディンウィディー (Dinwiddie) はワシントンに命令して、 より大軍を率いてトレント (Trent) の工事を手伝わせるようにした。 ワシントンはその途上で、トレント (Trent) の退却を知った。 「ミンゴ族 (Mingo) 指導者のタナグリソン」 (Mingo sachem Tanaghrisson) は英国を支援することを約束した、 そこでワシントンは デュケイン砦 (Fort Duquesne) に向けて進み続けて、彼に会った。 次に彼はこの地域のフランスの偵察部隊のことを知り、彼はタナグリソン (Tanaghrisson) の 12 名の ミンゴ族 (Mingo) 戦士を自分の部隊に追加した。 ワシントンの 52 名の連合部隊は 40 名のカナダ人 ( ニュー・フランスのフランス人植民者のこと) を 5 月 28 日に不意打ちにして、 「ジュモンヴィル・グレンの戦い」 (Battle of Jumonville Glen, glen=谷) と呼ばれた。 彼らは多くのカナダ人を殺し、これに司令官のジョセフ・クーロン・ド・ジュモンヴィル (Joseph Coulon de Jumonville) が含まれ、 報告されることによると彼の頭はタナグリソン (Tanaghrisson) のトマホークで切り裂かれた。 歴史家のフレッド・アンダーソン (Fred Anderson) の示唆する所では、タナグリソン (Tanaghrisson) の行動の目的は 英国の支援を得ることと、身内で権威を取り戻すことであった。 彼らはフランス人支援の傾向があり、フランス人と長期間取引の関係があった。 タナグリソン (Tanaghrisson) の部下がコントルクール (Contrecoeur) に語ったことに よるとジュモンヴィル (Jumonville) は英国の マスケット銃 (musket fire) で殺された。 歴史家はジュモンヴィル・グレンの戦い (Battle of Jumonville Glen) を 一般に北米におけるフレンチ・インディアン戦争の開始且つオハイオ峡谷に おける敵意の開始と見なしている。
戦いの後で、ワシントンは数マイル後退し、ネセシティ砦 (Fort Necessity) を設置した。 カナダ人はここを、ジュモンヴィル (Jumonville) の兄弟の命令下で攻撃し、 「ネセシティ砦の戦い」 (Battle of Fort Necessity) となった。 ワシントンは降伏し、武器携行の退却を交渉した。 彼の部下の報告によると、カナダ軍は ショーニー族 (Shawnee)、 デラウェア族 (Delaware) そしてミンゴ族 (Mingo) が同行していた、 彼らこそ、タナグリソン (Tanaghrisson) が影響を与えることを望んでいた。
2 つの戦いのニュースは 8 月に英国に到達した。 数ヵ月の交渉の後で、 ニューカッスル公爵 (Duke of Newcastle) の政府は翌年に遠征軍 (army of expedition) を派遣して、フランスを撃退することを決意した。 彼らは エドワード・ブラドック少将 (Major General Edward Braddock) を選んで、 遠征を先導させた。 英国の軍事計画の内容は北米に向けた ブラドック (Braddock) の出発のはるか以前にフランスに漏洩した。 呼応して、国王ルイ 15 世は 1755 年に ニュー・フランスにディースカウ男爵 (Baron Dieskau) の指揮下の 6 連隊を派遣した。 英国は 1755 年 2 月に艦隊を派遣して、フランスの港を封鎖しようとしたが、 フランスの艦隊はすでに出帆していた。 エドワード・ホーク提督 (Edward Hawke) は、これをインターセプトするために、 高速小艦隊 (fast squadron) を北米に分遣 (detached) した。
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ネセシティ砦の戦いの最中の、ワシントン
と軍事会議。審議の後で撤退して砦を 明け渡すことが決定された。 |
1755 年 6 月に英国はフランス海軍の船を拿捕。これは
ノバスコシアのアカディア人と ミクマク民兵 (Mi'kmaw militia) に戦争資材を届けるために派遣されていた。 |
第二の英国の行動で、エドワード・ボスコ―ウェン (Edward Boscawen) は 1755 年 6 月 8 日にフランスの船アルシード (Alcide) を 砲撃し、この船と 2 隻の兵員輸送船 (troop ship) を捕らえた。 英国は 1755 年中フランスの船舶を苦しめ、船を拿捕して船員を捕まえた。 これらの活動により 1756 年春に、まもなく正式の宣戦布告につながった。
敵意の開始に対する初期の政治的反応は 1754 年の 6 月と 7 月に オールバニー議会 (Albany Congress) の招集であった。 議会の目的は色々なインディアンとの取引と交渉で、統一前線 (front) を形成することであった。 というのは、色々な部族とネーション (nation、国) の主張 (allegiance) は展開されかけている戦争に重要であると見なされたからである。 代表者が同意した計画は植民地議会に批准されることもなく、国王に承認されたわけでもなかった。 にもかかわらず、議会 (congress) の方式 (format) と計画の多くの詳細は独立戦争中の連合 (confederation) のひな型になった。
英国は 1755 年の作戦で、攻撃計画を作った。 ブラドック (Braddock) 将軍は デュケイン砦 (Fort Duquesne) に向けた遠征隊を統率することになり、 一方マサチューセッツ総督のウィリアム・シャーリー (William Shirley) はオスウィーゴ砦 (Fort Oswego) を要塞化して、 ナイアガラ砦 (Fort Niagara) を攻撃する仕事を与えられた。 サー・ウィリアム・ジョンソン (Sir William Johnson) はニューヨークの クラウン・ポイント (Crown Point) のセント・フレデリック砦 (Fort St. Frédéric) を占拠し、 ロバート・モンクトン中佐 (Lieutenant Colonel Robert Monckton) は ノバスコシア (Nova Scotia) とアカディア (Acadia) の中間の辺境の東にあるボゼジュール砦 (Fort Beauséjour) を占拠することになった。
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英国軍がモノンガヒラ (Monongahela) でフランス軍と
インディアン軍から銃火を受ける。ブラドック遠征隊 がデュケイン砦 (Fort Duquesne) を奪うのに失敗した時。 |
ブラドック (Braddock) は 1755 年 6 月のブラドック遠征で、 凡そ 1500 名の陸軍部隊と地方民兵 (provincial militia) を引き連れ、 ジョージ・ワシントンを補佐の 1 人にして、 デュケイン砦 (Fort Duquesne) を奪うことになった。 この遠征は大惨事であった。 遠征は、木の上、丸太の後ろの隠れた場所から、フランス正規兵、カナダ民兵、インディアン戦士によって待ち伏せされ、 ブラドックは退却を呼びかけた。 彼は殺され、およそ 1000 名の英国兵士は殺されるか負傷した。 残りの 500 名の英国部隊はワシントンに率いられて、バージニアに退却した。 ワシントンと トーマス・ゲージ (Thomas Gage) は退却の組織化でキーの役割を演じた。 この 2 人はアメリカ独立戦争の未来の敵であった。
ブラドック (Braddock) の敗北の知らせと、 1755 年 11 月に議会会期の開始に引き続き、英国政府は 戦争の準備で軍事力増大の計画を始めた。 初期の立法上の手段に含まれたのは： 1756 年の 「兵士採用法」 (Recruiting Act)、 1756 年の王室アメリカ連隊 (Royal American Regiment) に 「外国人プロテスタントに委任する法律」、 1756 年の 「航行法律」 (Navigation Act)、 そして 1756 年の 「法律の継続の法律」 (Continuance of Lows Acts) があった。 イングランドは 1756 年 5 月 17 日の宣戦布告に引き続き、「海軍戦利品法」 (Naval Prize Act) を制定し、 船の捕獲と 私掠船の設置を可能にした。
フランスは英国の戦争計画のコピーを手に入れ、 これにはシャーリー (Shirley) とジョンソン (Johnson) の活動が含まれていた。 オスウィーゴ (Oswego) を要塞化するシャーリー (Shirley) の努力は補給の困難さから泥沼に落ち、 大きな遠征を管理する経験のなさから悪化した。 連動して、彼が 「ナイアガラ砦」 (Fort Niagara) の攻撃を計画した時に、 フランス人は彼がいない時に、オスウィーゴ砦 (Fort Oswego) を攻撃するために集結していることに気が付いた。 これに呼応して、「オスウィーゴ砦」 (Oswego)、「ブル砦」 (Fort Bull)、そして 「ウィリアムズ砦」 (Fort Williams) に守備隊を残した。 最後の 2 つの砦は、 ニューヨーク、ローム (Rome) のモホーク川 (Mohawk River) とウッド川 (Wood Creek) の間の オネイダ・キャリー (Oneida Carry、[訳注： ポーテッジの名称]) にあった。 ナイアガラ砦への計画された攻撃で使用するために補給はブル砦 (Fort Bull) に貯蔵した。
ジョンソン (Johnson) の遠征はシャーリー (Shirley) のものよりも良く組織され、 ニュー・フランス総督の ヴォードルイユ侯爵 (Marquis de Vaudreuil) が注目した。 ヴォードルイユ (Vaudreuil) はオハイオの複数の砦への延長補給ルートを懸念し、 ディースカウ男爵 (Baron Dieskau) を派遣して、シャーリー (Shirley) の予期される攻撃に対してフロンテナック (Frontenac) の防衛を統率させた。 ヴォードルイユ (Vaudreuil) はジョンソン (Johnson) をより大きな脅威とみなし、 ディースカウ (Dieskau) をセント・フレデリック砦 (Fort St. Frédéric) に派遣し、 その脅威に対応させた。 ディースカウ (Dieskau) は、ハドソン川の航行上限にあるエドワード砦 (Fort Edward) の英国野営地の攻撃を計画したが、 ジョンソン (Johnson) はこれを強固に要塞化し、ディースカウのインディアン支援者は攻撃に乗り気でなかった。 2 つの軍隊はエドワード砦 (Fort Edward) とウィリアム・ヘンリー砦 (Fort William Henry) の 間の血まみれの ジョージ湖の戦い (Battle of Lake George) で遭遇した。 戦いは決着せずに終了し、両者は戦場から退却した。 ジョンソン (Johnson) の前進はウィリアム・ヘンリー砦 (Fort William Henry) で停止し、 フランス人はタイコンデローガ・ポイント (Ticonderoga Point) に退却し、 そこでカリヨン砦 (Fort Carillon、 英国が 1759 年に獲得してタイコンデローガ砦 (Fort Ticonderoga) に改名) の建設を始めた。
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アカディア開拓地のグリムロス (Grimross) への英国の襲撃。
フランスの ルイブール要塞を弱体化するため の努力はアカディア人の強制排除につながった。 |
モンクトン大佐 (Colonel Monckton) は 1755 年 6 月に ボゼジュール砦 (Fort Beauséjour) を獲得した。 これは、この年の英国の唯一の成功であり、 フランスの砦である ルイブール要塞 (Fortress Louisbourg) を陸上ベースの強化から切り離した。 ルイブール要塞への致命的な補給を切り離すために、 ノバスコシア (Nova Scotia) 総督のチャールズ・ローレンス (Charles Lawrence) は フランス語を話す アカディア (Acadia) 人をこの場所から追放する命令をした。 モンクトン (Monckton) の軍隊は、 ロジャーズ・レンジャーズ (Roger's Rangers) の中隊 (companies) を含み、 何千人ものアカディア人を強制的に排除し、抵抗する多くの者を追い回し、 時には残虐なことをした。 ルイブール要塞は補給が切り離されると凋落した。 アカディア人の抵抗は時には極めて強硬で、 ミクマク族 (Mi'kmaq) を含むインディアン同盟がダートマス (Dartmouth) とルーネンバーグ (Lunenburg) 等に対する 進行中の辺境襲撃と協調した。 どのような大きさにせよ、唯一の衝突は 1755 年の プティコーディアク川 (Petitcodiac, 仏表記 プティクーディアク) のものと、 1757 年の アナポリス・ロイヤル (Annapolis Royal) の近くのブラディ川 (Bloody Creek) のものであり、 アカディア人 (Acadia) を、 ファンディ湾 (Bay of Fundy) 周囲の プティコーディアク川 (Petitcodiac) と セント・ジョーン川 (St. John)、 及び サンジャン島 (Île Saint-Jean) から追放する戦役以外にはなかった。
ブラドック (Braddock) が亡くなり、ウィリアム・シャーリー (William Shirley) が北米における英国軍の指揮権を担ってから、 1755 年 12 月におけるオールバニー (Albany) の会合で、彼は 1756 年の計画を立てた。 彼の提案で、新たにする努力は、 ナイアガラ (Niagara)、クラウン・ポイント (Crown Point)、そしてデュケイン (Duquesne) を獲得し、 オンタリオ湖北岸のフロンテナック砦 (Fort Frontenac) を攻撃して、 メイン地方 (Maine district) の荒野を通り抜けて、 ショディエール川 (Chaudière River) を下って、ケベック市を攻撃することであった。 彼の計画は他の人の不同意・議論により泥沼となった。 このような人にウィリアム・ジョンソン (William Johnson)、そしてニューヨーク総督のサー・チャールズ・ハーディ (Sir Charles Hardy) がおり、 その結果、ほとんど支持がなかった。
ニューカッスル (Newcastle) は 1756 年 1 月に、彼をラウドン卿 (Lord Loudoun) で交代し、 ジェームズ・アバクロンビー少将 (Major General James Abercrombie) を彼の副司令官に任命した。 この 2 人のどちらも、フランスが北米に派遣した 3 名の将校ほど戦役の経験が多くなかった。 フランスの正規軍の補強は 1756 年 5 月に ニュー・フランスに到着し、 ルイ=ジョセフ・ド・モンカルム少将 (Major General Louis-Joseph de Montcalm) により統率され、 副司令官はシュバリエ=ド・レビ ( Chevalier de Lévis, レビの騎士) と フランソワ=シャルル・ド・ブールラマルク大佐 (Colonel François-Charles de Bourlamaque) で、 全員は オーストリア継承戦争 (War of Austrian Succession) で経験を積んだ軍人 (veteran) であった。 1756 年 5 月 18 日に英国は公式にフランスに宣戦を布告し、これがヨーロッパにおける戦争に拡大し、 七年戦争と呼ばれるようになった。
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1756 年 1 月に、ジョン・キャンベル
(John Campbell) は北米における新し い英国の最高司令官に任命された。 |
1756 年 8 月にルイ=ジョセフ・ド・モンカルム
により率いられたフランス兵と原住民の戦士は 成功裏に オスウィーゴ砦を攻撃した。 |
ヴォードルイユ総督 (Vaudreuil) は総督としての役割に付け加え、フランス軍の司令官になる野心があり、 増援が到着する前の 1756 年の冬に交戦した。 スカウト (Scout) は英国の補給チェーン (supply chain) の弱さを報告した。そこで彼はシャーリー (Shirley) が オネイダ・キャリー (Oneida Carry、ポーテッジの名称) に設置した砦を 攻撃する命令を下した。 ブル砦の戦い (Battle of Fort Bull) で、フランス軍は砦と大量の補給を破壊し、 これに 45,000 ポンドの火薬が含まれていた。 これらはオンタリオ湖の戦役に対しての英国の望みをすべて後退させ、すでに補給が少なくなっていた オスウィーゴ (Oswego) 守備隊を危険な状態にした。 オハイオ峡谷のフランス軍はこの地域を通して、インディアンとの策謀も継続し、 彼らに辺境開拓地を襲撃することを奨励した。 これにより、西部辺境沿いに継続した警告となり、難民が東部に戻って交戦から逃れる流れになった。
英国の新しい司令部は 7 月まで任に就かなかった。 アバクロンビー (Abercrombie) がオールバニー (Albany) に到着したが、ラウドン (Loudoun) が承認するまで重要な行動を取ることを拒否し、 モンカルム (Montcalm) は彼の無気力 (inertia) に対して大胆な行動をした。 彼はオスウィーゴ (Oswego) の守備隊に対する繰り返し攻撃をする ヴォードルイユ (Vaudreuil) の仕事の上に事を進め、 彼の本部をタイコンデローガ (Ticonderoga) に移動することにより、戦略的フェイントを実行し、 あたかもジョージ湖 (Lake George) に沿った別の攻撃の前触れのようにした。 アバクロンビー (Abercrombie) はオールバニー (Albany) で釘付けとなり、モンカルム (Moncalm) は密かに離れ、 8 月に オスウィーゴに対して、成功裏の攻撃をした。 その後でモンカルム (Montcalm) と彼の指揮下のインディアンは捕虜の個人的私物の処理で不一致になった。 ヨーロッパ人はこれを価値あるものと思わず、インディアンが捕虜から貴重品を奪うことを妨げたが、これが インディアン達を怒らせた。
ラウドン (Loudoun) は有能な統治者であったが、用心深い野戦司令官で、 1757 年に 1 つの重要な作戦を計画した： ニュー・フランスの首都ケベックへの攻撃であった。 彼はウィリアム・ヘンリー砦 (Fort William Henry) にかなりの軍を残して、モンカルム (Moncalm) の注意をそらし、 ケベックへの遠征の編成を始めた。 彼は次に植民地に責任を持つ国務大臣 (Secretary of State) の ウィリアム・ピット (William Pitt) により、 ルイブール (Louisbourg、[訳注：ノバスコシア]) を最初に攻撃することを命令された。 遠征は色々な種類の遅延により悩まされたが、最後にノバスコシア (Nova Scotia) のハリファックス (Halifax) から 8 月始めに 出帆する用意ができた。 この間に、フランスの船はフランス領の海岸における英国の封鎖を逃れ、 艦隊がルイブール (Louisbourg) でラウドン (Loudoun) を待ち受けた、 これは英国艦隊よりも数が多かった。 この強さに直面し、 ラウドン (Loudoun) は ウィリアム・ヘンリー砦 (Fort William Henry) で虐殺が 起きた知らせの最中に、ニューヨークに戻った。
フランスの非正規兵 (カナダ人の斥候とインディアン) は 1757 年の前半を通して、 ウィリアム・ヘンリー砦 (Fort William Henry) を繰り返し攻撃した。 1 月に彼らはタイコンデローガ (Ticonderoga) の近くで英国のレンジャー (ranger, 突撃隊員) を待ち伏せた。 2 月には彼らは凍結したジョージア湖 (Lake Georgia) を横断して拠点を襲撃し、主要要塞の外にある倉庫と建物を破壊した。 8 月始めにモンカルム (Montcalm) と 7,000 名の部隊は砦を囲み、 砦は降伏して釈放宣誓 (parole) の下に撤退することが同意された。 撤退が始まった時に同盟しているモンカルム (Montcalm) のインディアンの幾人かが英国人の列を攻撃した、 というのは、 彼らは 略奪、 殺し、 何百人もの男、女、子供、そして奴隷を捕らえる機会を失ったことに怒っていたからである。 包囲戦の余波により天然痘が遠隔地のインディアンの人々に伝搬したかもしれない。 というのはインディアンによっては、戦役に参加するために、 ミシシッピ川を越えて移動し、あとで戻ったと言われているからである。 現代の著作家であるウィリアム・ネスタ― (William Nester) は、証拠はないが、インディアンはヨーロッパ人の 保菌者に曝されたかもしれないと信じている。
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モンカルムは原住民戦士が英国人を攻撃するのを制止しようとした。
何人かの英国兵士はウィリアム・ヘンリー砦の包囲戦の後で殺された。 |
ヴォードルイユ (Vaudreuil) と モンカルム (Montcalm) は 1758 年には再補給が最小であった。 というのはフランス領海岸線の英国による封鎖はフランスの船運を限られたものにしたからである。 ニュー・フランスにおける状況がさらに悪化したのは： 1757 年の貧弱な収穫、 苦しい冬、 そして、伝えられることによれば フランソワ・ビゴ (François Bigot、領土の行政長官) の腐敗した策謀であった。 植民地を吊り上げ価格で補給する彼の計画は、彼と仲間のポケット を満たすことであったと、モンカルム (Montcalm) が信じた。 西部のインディアン部族における大規模な天然痘の発生により、 彼らの多くは 1758 年に取引から遠ざかった。 疫病はおそらく、戦闘後のウィリアム・ヘンリー砦 (Fort William Henry) の混雑状態を通して拡散した； しかし、インディアンはフランス人が「悪い薬」 ("bad medicine") を持ち込んだことを責め、 更にはウィリアム・ヘンリー砦 (Fort William Henry) の戦利品 (prize) を与えなかったことも責めたことは言うまでもない。
モンカルム (Montcalm) は彼の乏しい資源をセント・ローレンス川の防衛に焦点をあわせた。 主な防衛拠点はカリヨン (Carillon)、ケベック (Quebec) そしてルイブール (Louisbourg) であった。 一方、 ヴォードルイユ (Vaudreuil) は前年に非常に効果的であった襲撃戦術の継続を議論したが、成功しなかった。 北米における英国の失敗はヨーロッパ戦線における他の失敗と結びつき、 ニューカッスル (Newcastle) は彼の主要軍事顧問である カンバーランド公爵 (Duke of Cumberland) と共に権力から失脚することになった。
ニューカッスル (Newcastle) と ピット (Pitt) は 不安定な連合で結びつき、ピット (Pitt) は軍事計画で支配した。 彼は 1758 年の戦役の計画に乗り出し、大まかには、ラウドン (Loudoun) により進展された。 1757 年の失敗の後で、彼の代りにアバクロンビー (Abercrombie) が最高司令官になった。 ピット (Pitt) の計画は植民地民兵 (provinicial militia) により支援された大量の正規兵を含む 3 回の重要な攻撃行動を 呼び求め、これは ニュー・フランスの中心部獲得を目的にした。 2 回の遠征は成功し、 デュケイン砦 (Fort Duquesne) とルイブール砦 (Fort Louisbourg) はかなりの数の英国軍によって陥落した。
フォーブス遠征 (Forbes Expedition) は 1758 年 9 月 - 10 月の英国の作戦 (campaign) で、 ジョン・フォーブス (John Forbes) により統率された 6000 名の部隊が、 紛争中の オハイオ・カントリー (Ohio Country) からフランス人を追い出すために派遣された。 フランス人は デュケイン砦 (Fort Duquesne) から退却し、英国人がオハイオ峡谷を支配するのにまかせた。 ノバスコシア (Nova Scotia) のルイブール (Louisbourg) のフランスの大砦は包囲戦後に獲得された。
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英国軍がルイブール砦を包囲する。
フランスの砦は 48 日間の包囲戦後 の 1758 年 7 月に陥落。 |
カナダを侵入するために派遣された
英国遠征隊は 1758 年 7 月に カリヨン の戦いでフランス軍に撃退された。 |
第 3 回目の侵入は カリヨンの戦い (Battle of Carillon) で、有り得ざるフランスの勝利により停止した。 この戦いで、 3,600 名のフランス人が、 18,000 名の正規兵・民兵・インディアン同盟から構成される アバクロンビー (Abercrombie) の軍隊を砦の外で打ち破った。この砦をフランス人はカリヨン (Carillon) と呼び、 英国人はタイコンデローガ (Ticonderoga) と呼んだ。 アバクロンビー (Abercrombie) がこの大惨事から少々救済されたのは、 彼が派遣したジョン・ブラッドストリート (John Bradstreet) の遠征隊が フロンテナック砦 (Fort Frontenac) を破壊した時で、 ここに ニュー・フランス西部の砦に向けた補給とヨーロッパに向けた毛皮の貯蔵施設が含まれていた。 アバクロンビー (Abercrombie) が呼び戻され、ルイブール (Louisbourg) の勝利者のジェフェリー・アマースト (Jeffery Amherst) が交代した。
フランス人は 1758 年に大半の戦争の舞台で一般的に貧弱な結果に終わった。 新しい外務大臣が ショワズール公爵 (duc de Choiseul) になり、 彼は英国の資源を、北米とヨーロッパ本土から引き離すために、英国侵略に焦点をあわせることを 決意した。 侵略は軍事的にも政治的にも失敗した。 同時に ピット (Pitt) は再び ニュー・フランスに対して重要な戦役を計画し、 英国本土の同盟国であるプロイセンに資金を送り、一方フランス海軍は ラゴス (Lagos) と キブロン湾 (Quiberon Bay) における 1759 年の海戦で敗北した。 一かけらの幸運により、少々のフランスの補給船はフランスを何とか離れ、 フランス領の海岸における英国の封鎖を回避した。
英国はカナダの北西辺境で戦役遂行を続行した。 これは西と南のフランスの辺境の砦を切り離すためであった。 彼らは タイコンデローガ砦 (Ticonderoga) とナイアガラ砦 (Fort Niagara) を獲得し、 1759 年の夏に サウザンド諸島 (Thousand Islands) でフランス人を破った。 1759 年 9 月に ジェームズ・ウルフ (James Wolfe) は エイブラハム平原の戦い (Battle of the Plains of Abraham) でモンカルム (Montcalm) を破り、 これにより、どちらの司令官も死亡した。 戦争後、フランス人は降伏して (ケベック) 市を英国に渡した。
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| ケベックの地図、フランス軍と英国軍の配置 |
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3 ヵ月間のケベック市の包囲戦の
後で英国軍はエイブラハム平原 にある市を確保した。 |
フランス当局者は 1760 年に
モントリオールを英国軍に 明け渡した。 |
1760 年 4 月に、 フランソワ＝ガストン・ド・レビ (François Gaston de Lévis) はフランス軍を率いて、ケベックを取り戻そうとした。 彼は サントフォワの戦い (Battle of Sainte-Foy) で勝利したが、レビ (Lévis) のその後のケベック包囲戦は、 英国船が守備隊を救済するために到着した時に敗北した。 レビ (Lévis) が退却してから、彼は別の打撃を受けた。 レスティグーシュ (Restigouche) での英国海軍の勝利により、 彼の軍隊に補給するフランスの船舶が失われたのであった。 7 月に ジェフェリー・アマースト (Jeffrey Amherst) は次いで、18,000 名ほどの英国軍を率いて、モントリオールに 対して 3 面攻撃 (three pronged attack) をした。 進路沿いのフランスの拠点を排除して、 9 月に 3 軍はモントリオールに集まって包囲した。 多くのカナダ人は逃亡したり、英国軍に降伏した。 一方でフランス軍の原住民同盟は和平と中立を求めた。 ド・レビ (De Lévis) と ヴォードルイユ侯爵 (Marquis de Vaudreuil) は仕方なく、 9 月 8 日に、「モントリオール降伏文書」 (Articles of Capitulation of Montreal) に署名し、これにより事実上、 英国による ニュー・フランスの征服が完了した。
戦闘の大半は 1760 年にアメリカで終了した。 もっともヨーロッパでは、フランスと英国の間で継続した。 顕著な例外はフランスによるニューファンドランド島 (Newfoundland) の セント・ジョーンズ (St. John's) の占領である。 アマースト将軍 (General Amherst) はこの不意打ち攻撃を聞き、 直ちに甥のウィリアム・アマースト (William Amherst) の指揮する部隊を派遣した。彼は 1762 年 9 月に シグナル・ヒルの戦い (Battle of Signal Hill) の後で、ニューファンドランド (Newfoundland) の支配を回復した。 アメリカに配置された英国部隊の多くは西インド諸島 (West Indies) における英国の 小規模戦闘参加のために再配置された。このような戦闘に、 遅ればせにフランス側で参戦した スペイン領ハバナの獲得、 そしてモンクトン少将 (Major General Robert Monckton) が率いた 1762 年の フランス領マルティーク島に対する英国の遠征 (British expedition against French Martinique) がある。
モントリオールの ヴォードルイユ総督 ( Governor Vaudreuil) は 1760 年 9 月に アマースト将軍 (General Amherst) と降伏を交渉した。 アマーストは総督の要望を承諾し、 植民地に残ることを選ぶフランスの住民には、 ローマ・カトリックの伝統で礼拝し、資産を所有し、 家庭で邪魔されない自由が与えられることになった。 英国は病気や負傷したフランス兵に医療を施し、 フランスの正規兵は、現在の戦争では再度任務に就かないことに同意させて、 英国の船でフランスに帰還させた。
アマースト将軍 (General Amherst) は西部のフランスの砦を英国支配に移管することも監督した。 彼がこの土地に導入した政策は多くのインディアンを動揺させ、1763 年の ポンティアック戦争 (Pontiac's War) の勃発に寄与した。 この戦争では、辺境の砦に対する一連の原住民の攻撃が起き、 例えばマイアミ砦 (Fort Miami) に対するものがあり、 これにより事実上半世紀近く継続するケキオンガ (Kekionga) のヨーロッパ人守備隊が終了した。 辺境の開拓地には継続する英国軍の配置が必要となり、 紛争は 1766 年まで完全には終了しなかった。
天然痘の大流行は 1750 年代に始まって 1760 年代まで継続し、 米国中西部を通して幾つかの原住民の共同体を荒廃させた。 大流行が持ち込まれたのは、部分的には勝利した原住民戦士によっており、彼らはフランス側で戦って 戦争の戦利品 (prizes) を故郷に持ち帰り、これが疫病で汚染されていた; オジブワ族 (Ojibwe)、 オタワ族 (Odawa)、そして ポタワトミ族 (Potawatomi) が大流行で最も影響を受けた。 オタワ族 (Odawa) 指導者、兼歴史家の アンドルー・ブラックバード (Andrew Blackbird) の口頭説明が主張することは、 大流行がオタワ族 (Odawa) の大きな開拓地である Waganagisi の 「人口を完全に減らし、荒廃させた」。
北米の戦争は世界的な 七年戦争と共に、公的にはパリ条約の署名で 1763 年 2 月 10 日に終了し、 条約には英国、フランス、そしてスペインの各王国が署名し、ポルトガルが同意した。 英国は、英国が占領したミシシッピ川東の北米大陸、 あるいはカリブ海の グアドループ・ マルティニーク (Guadeloupe and Maritinique) の いずれかの譲渡選択をフランスに与えた。 フランスは前者を譲渡することを選択したが、 セント・ローレンス湾の 2 つの小さな島である サンピエール島・ミクロン島 (San Pierre and Miquelon) の保持を、 この地域の漁業権と共に交渉することができた。
北米の戦争は 1763 年 2 月 10 日の パリ条約 (Treaty of Paris) の署名で終了し、 ヨーロッパ戦域の戦争は 1763 年 2 月 15 日の フベルトゥスブルク条約 (Treaty of Hubertusburg) で決着した。 英国は、ミシシッピ川の東、あるいは カリブ海の島の グアドループ・ マルティニーク (Guadeloupe and Martinique) のいずれかの北米大陸の所有を 引き渡す選択をフランスに与えた。 これらは英国に占領されていた。 フランスは前者を譲る選択をしたが、セント・ローレンス湾の 2 つの小さな島である サンピエール島・ミクロン島 (San Pierre and Miquelon) とこの地域の漁業権を保持することを交渉することができた。 彼らは、カリブ海のサトウキビの経済価値が大陸の毛皮よりも大きく、 守るのに容易であると見なした。 フランスの哲学者の ヴォルテール (Voltaire) はカナダを軽蔑して、数エーカーの雪以上のものでないと言及している。 英国はしかしながら、 ニュー・フランスを得て満足であった、 というのは北米の植民地の防衛がもはや問題ではなくなったからである (もっとも、この脅威がなくなれば、多くの開拓者はもはや英国の保護を必要としないと 結論することになった。) 彼らには砂糖を手に入れる多くの場所もあった。 スペインはキューバを再度手に入れるために英国にフロリダを取引した。 しかし彼らはフランスからルイジアナも手に入れ、これにニューオーリンズも含まれた。 これは彼らの損失の埋め合わせであった。 英国とスペインはミシシッピ川の航行がすべての国の船舶に開放されることも同意した。
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結果として起きる平和は北米の政治的光景を劇的に変更し、
ニュー・フランスは英国とスペインに引き渡された。 |
戦争はヨーロッパの 3 大国、その植民地、そしてこの領地に住む人々の間の 経済的、政治的、行政機関的、そして社会的な関係を変えた。 フランスと英国はどちらも戦争の理由から資金的に苦しみ、著しく長期的な結果になった。
英国はフランス領カナダと アカディア (Acadia) の支配を手に入れた、 これはおよそ 80,000 人の主にフランス語を話すローマ・カトリックの住民を含む植民地であった。 1755 年に始まったアカディア (Acadia) 人の国外追放により、 ヨーロッパからの移民と南の植民地からの移民に土地が利用可能となった。 英国は多くのアカディア (Acadia) 人をアメリカの植民地中に再定住させたが、 多くはフランスに戻り、少々はニューオーリンズ (New Orleans) に赴いた。 ここは彼らがフランス領のまゝであると期待したのである。 少々はフランス領 ギアナ (Guiana) と フォークランド諸島 (Falkland Islands) のような色々な場所を開拓するのに派遣されたが、 この努力は成功しなかった。 ルイジアナの人口は ケイジャン (Cajun) 人口の創設に寄与した。 (フランス語の "Acadien" は "Cadien" に変化し、次に "Cajun" になった。)
ジョージ3世 (King George III) は 1763 年 10 月 7 日に 1763 年の王室布告(Royal Proclamation of 1763) を交付し、新たに征服した領地の分割と統治を概略した。 これはある程度、カナダ政府と ファースト・ネーション (First Nation) の 間の関係を (現在も) 管理している。 この条項に含まれていることは、 アパラチア山脈西の土地はインディアンの居留地 (reservation) で、 この分割は、西に向かう開拓者の上昇する潮流の単なる一時的な障壁であった。 布告にはローマ・カトリックのカナダ人による市民参加 (civic participation) を 防止する条項も含んでいた。
1774 年の ケベック法 (Quebec Act) はローマ・カトリックのフランス系カナダ人により、 1763 年の布告で提起された問題を処理し、そして、 これはインディアン居留地 (Indian Reserve) をケベック植民地 (Province of Quebec、[訳注：1763 年 - 1791 年に存在]) に移した。 この法律 (Act) はフランスの民法 (Civil law) を維持し、 封建領主制 (seigneurial system) ―― 中世の規約 (code) で、一世代以内にフランス革命でフランスから取り除かれるもの ―― を含んでいた。 ケベック法は、大体がプロテスタントの 13 植民地にとり、 カトリック制の進展により重要な懸念となった。 これは典型的に他の 耐えがたき緒法 (Intolerable Act) ―― 最終的にアメリカ独立戦争 (America Revolutionary War、直訳すると：アメリカ革命戦争) に繋がる法律 ―― に結び付いていた。 ケベック法 (Quebec Act) はケベック植民地 (Province of Quebec) の憲法文書 (constitutional document, 基本法律文書) として機能し、 1791 年の憲法 (Constitutional Act) で取って変えられた。
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1774 年に制定された
ケベック法 (Quebec Act) の写し。これ
はフランス系カナダ人とインディアンが抱える幾つかの苦情に 対処した。もっとも、これはアメリカ植民地の人を怒らせた。 |
七年戦争は英国 (Great Britain) の負債を倍増した。 王室 (Crown) はこれを支払うための収入源を求め、 植民地に新しい税金を課そうとした。 これらの試みは硬直した抵抗にますます直面し、終に部隊が呼ばれて 国王の権威が強制され、究極的に アメリカ独立戦争 (American Revolutionary War、アメリカ革命戦争) の開始につながった。 フランスはアメリカのものに比較的価値をほとんど与えなかったが、 砂糖生産でとても儲かる アンティル諸島は除外され、 ここは (フランス領として) 保持した。 ショワズール大臣 (Minister Choiseul) はパリ条約で良い取引をしたと考え、、 ヴォルテール (Voltaire) はルイ 15 世 (Louis XV) が "数エーカーの雪" (a few acres of snow) を失ったと書いた。 しかしながら戦争の軍事的敗北と資金的重荷はフランスの君主制を弱体化し、 1789 年のフランス革命の到来に寄与した。
アメリカでの大国フランスの排除は、 インディアンの部族によっては強力な同盟が喪失したことを意味した。 オハイオ・カントリー (Ohio Country) は今や植民地開拓者にとりもっと利用可能となり、 ブラドック (Braddock) とフォーブス (Forbes) による軍事道路の建設によっていた。 ルイジアナ領地 (Louisiana territory) のスペインへの引継ぎは 1769 年まで完成することがなく、 影響はささやかであった。 スペイン領フロリダの英国への引継ぎにより、彼らと仕事をしたくないインディアンの部族が西方に移住する結果になった。 この移住は、 チョクトー族 (Choctaw) と クリーク族 (Creek) ―― 歴史的な敵で、土地を求めて競合していた ―― の間の緊張が増大する結果にもなった。 フロリダ支配の変化も、 スペイン系カトリックの大半がここを去ることを促した。 大半はキューバに行ったが、キリスト教徒に帰依した ヤマシー族 (Yamasee) はメキシコの海岸に定住しなおした。
フランスは、アメリカ独立戦争で英国に対抗するフランス・アメリカ同盟 (Franco-American alliance) の設立により、 1778 年にアメリカに戻った。 これを、歴史家のアルフレッド A. ケーブ (Alfred A. Cave) は 「 モンカルム (Montcalm) の死の復讐」と述べている。