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会合場所 スプリング・ガーデン (Spring Garden, 1859-1889) |
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Metropolitan Board of Works - Wikipedia
この項目の表題の大都市 (metropolis, メトロポリス) は首都ロンドンのことを意味します。 従って、Metropolitan Board of Works は「首都工事委員会」と翻訳する方が正確です。 しかし、20 世紀の後半には Metropolitan county (大都市カウンティ) など が登場し、こちらの metropolis はロンドン以外の大都市になり、都市化が進んでロンドン以外に metropolis (メトロポリス) と考えられるなるものが登場するためと思われます。 そこで、ここでは全体的な訳語の整合性から Metropolitan Board of Works を「大都市工事委員会」と翻訳することにします。 但し、この場合の大都市 (metropolis, メトロポリス) は首都ロンドンを意味しています。
大都市工事委員会 (MBW, Metropolitan Board of Works) は首都ロンドンの上層地方政府 (upper tier of local government) であり、 1855 年と 1889 年の間にインフラを上級化した。 そしてまた、MBW には幾つかのランドマークとなる公園を留保・開放する公園・開放空間委員会ががあった。 委員会が貢献した大都市 (metropolis) は、 33 年間を通して、 カウンティ議会の到来まで、 ミドルセックス (Middlesex)、 サリー (Surrey)、そして ケント (Kent) の随分多くを含んだ。 これの都市型地帯 (urban zone) はおおよそ中世の大きさの シティ・オブ・ロンドン (City of London) であったが、 1837 年に類似の組織を制定する計画は失敗した。 議会 (Parliament) は終に「1855 年の大都市管理法」 (Metropolis Management Act 1835) を 制定し、これにより、存続期間の短い 1 つの建設オフィス (building office) と 1 つの下水道委員会が解体され、 この年の 12 月現在にこの委員会を有効にした。 この委員会は直接の後継組織として 1889 年 3 月に直接選挙で選ばれた ロンドン・カウンティ議会 ([訳注:カウンティ・オブ・ロンドンの議会]) に引き継がれるまで継続した。
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会合場所 スプリング・ガーデン (Spring Garden, 1859-1889) |
この主な責任は、大都市 (metropolis) の急速な成長を処理するためにインフラを提供することであったが、 この達成は成功の度合いが色々変化した。 MBW は教区委員地区 (district of vestries) の委員会 (boards) から選出され、 教区委員は直接選挙ではなく固定資産税納税者 (ratepayers) から選ばれ、 その時代には行政教区に分離され、残されている多くの イングランド国教会 (Church of England) との 結びつきが除かれていた。 これは議会 (parliament) には説明する義務があったが、 報告を監督する特別な省に説明する必要がなかった。 この民主制の欠点は新聞批評家 (journal critics) と ロンドン納税者 (rate-paying Londoners) を悩ませ、 とりわけ予算が増え、信頼できる契約の源泉とみなされてからこうなり、 この時、何人かのメンバーと職員が着服、ワイロ、信託義務の違反 (不当契約調達と不適切管理) に かかわっていた。 しかしながら、そのような政府層 (tier of government) が国内に拡散すると、その終焉で、 規模の経済 (economy of scale) の利点が認められた; 地区でまとめて、エネルギー, 街灯, 消防, 衛生, 及び輸送の調達, 改良, 及び維持することは、 大きくて、資金が潤沢で、民主的、行政的に支出報告で規制された都市法人 (municipal corporations) が 1835 年以来広く実施していたものと同じ方法であった。
商業都市であるシティ・オブ・ロンドンの周りの都市の成長が 歩調を合わせて継続したのは : 大英帝国 (British Empire) が成長し、 そのためロンドン・ドック (London Docks) の トレード (trade) が成長し、人口が急速に成長して、家屋の建設と同様に、 住宅需要が増大した。 この中世の壁の都市に隣接する 3 カウンティの 2 つの人口の半分は壁の数マイル以内にいた。 しかしながら、この大都市 (metropolice) の政府は無秩序で、 100 以上の重要な自治体 (authorities) が法令あるいは慣習の権力を持ち、随分重複する領域があった。 特に、税金で賄う業務 (service) あるいは重要な改良を提供することは、 時々、これら (自治体) の多くの協調と同意が必要であった。
1835 年に選挙で選ばれた 都市自治区 (municipal borough) が設置され、 ロンドン以外のすべての主な都市 (city) に広がった。 シティ・オブ・ロンドンは無秩序に広がる大都市 (sprawling metropolis) の 中心部そのもので、 「1835 年の都市法人法」(Municipal Corporatiosn Act 1835) によって影響されることがなく、 境界を拡張して周辺の一般により貧しい地区を包含するすべての動きに抵抗した。 これが意味したことは 3 つのカウンティの治安委員会 (治安判事) (commissions (justices) of the peace)、 重要な地主 (key landowners), そして、この下の強力な教区委員会 (parish council vestries) は明らかに都会型地域 (urban area) に権力 (authority) があった; 即ち、権力を持っていたのは以下の大都市圏 (metropolis) であった: テムズ川北の ミドルセックス (Middlesex)、 シティから数マイルまでの リー川 (the Lea) の西、 南と南西には サリー (Surrey)、 南東に関しては ケント (Kent)。
1837 年に、大都市 (metropolis) 全体に及ぶ、選挙で選ばれた自治体を設置する試みがあった; しかしながら、より豊かな地域である メリルボーン (Marylebone) と ウェストミンスター (Westminster) はこれに抵抗した、 というのは彼ら自身の地方権力と低い税率 (rate) が失われるからであった。 彼らは提案 (motion) を打ち破った。 1854 年に、「シティ・オブ・ロンドン法人に関する王室委員会」 (Royal Commission on the Corporation of the City of London) は シティ・オブ・ロンドンの周りの都市型地域を 7 つの自治区 (borough) に 分割し、各々一つの大都市工事委員会 (Metropolitan Board of Works) で代表することを提案した。 この提案は見捨てられたが、翌年に工事委員会が設置され、この全てに及んだ。
大都市 (metropolis) のインフラの計画・建設工事を強調するためのこの組織に権力を 与えるために、議会は 「1855 年の大都市管理法」 (Metropolis Management Act 1855) を 制定し、この法律は「大都市工事委員会」 (Metropolitan Board of Works) を 創設した。 (これは、それぞれ 1845 年と 1848 年に設立された 短命の 大都市建築オフィス (Metropolitan Buildings Office) と 大都市下水道委員会 (Metropolitan Commission of Sewers) の責任を引き継いだ。) これが及んだのは 「大都市」 ("the Metropolis", ザ・メトロポリス)、 即ち 1851 年の国勢調査でロンドンに指定された地域 (1726 年に固定された「死亡記録地域」 (Bills of mortality area) の拡張版) であり、 代替の提案は「大都市警察地区」 (Metropolitan Police District); 石炭税地域 (coal tax area); あるいは 「1852 年の大都市埋葬法」 (Metropolitan Interments Act 1852) に使用されたものであった。
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サー・ジョン・スウェイツ (Sir John Thwaites)
委員会の初代委員長、1858 年 |
これは直接選挙で選ばれた組織であることはなく、 主な地方機関 (local authorities) であった教区委員会 (vestries) により 指名されたメンバーから構成されることになった。 より大きな教区委員会は 2 名のメンバーがあり、 シティ・オブ・ロンドン (City of London) は 3 名であった。 少々の教区委員会は小さな教区のもので、MBW のメンバー指名の地区委員会に共同開催された (co-convened)。 45 名のメンバーがおり、彼らは委員長を選び、委員長は職権上 (ex officio) の メンバーになることになった。 最初の指名は 12 月に開かれ、委員会は 1855 年の 12 月 22 日に始めて会合し、 ここでジョン・スウェイツ (John Thwaites) が委員長として選ばれた。 委員会は、1856 年 1 月 1 日に、 下水道委員会 (Commission of Sewers) と建築オフィス (Buildings Office) の権力・義務・負債を引き受けた。
一つの重要な問題は下水であった: ロンドンの廃物はテムズ川に流れるままで、夏には恐ろしく匂った。 1855 年と 1858 年にはとりわけ悪い夏があり、後者は「大臭気」("Great Stink") と呼ばれた。 委員会の著名な業績の 1 つは、中核になるロンドンの下水道システムの創設で、 これには 75 マイル (120 km) の主街路下水道 (main street sewers) と 1000 マイル (1650 km) の街路下水道 (street sewer) であり、これにより問題が解消された。 MBW の大きな部分は主任技術者のジョセフ・バザルジェット (Joseph Bazalgette) の責任下であり、 彼は「大都市下水道委員会」 (Metropolitan Commission of Sewers) の技術者であった。
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地区 (district) の選挙で選ばれた議会と共に統治された
大都市 (Metropolis, メトロポリス) の地図は、 1866 年のコレラの疫病を示している。 |
活動に含まれたものに、スラム街の撤去 (slum clearance) と交通渋滞を軽減するための新しい通りを作ることがあった。 建設された最も重要な通りは、 チャーリング・クロス・ロード (Charing Cross Road)、 ギャリック・ストリート (Garrick Street)、 サザーク・ストリート (Southwark Street)、 ノーサンバーランド・アベニュー (Nothumberland Avenues) と シャフツベリー・アベニュー (Shaftesbury Avenues) であった。
1869 年から、MBW はタイドウェイ (Tideway, [訳注:テムズ川の潮にさらされる部分]) の区間を横切る私的な橋を全て買収して無料にした。 また パットニー橋 (Putney), バッターシー橋 (Battersea), ウォータールー橋 (Waterloo) そして ハンマースミス橋 (Hammersmith Bridge) を再建した。
委員会は ロンドン橋の東に新しい橋を建設することを望み、何年もの間議論した。 1878 年に、バザルジェット (Bazalgette) は £125万 (2021 年の £12900万 に等価) と見積もられる計画を作成した。 大蔵省 (Treasury) は石炭税とワイン税 (coal and wine duties, 委員会の収入の大半) の引き上げで支援することを拒否した。 MBW はその計画を進展させたが、支払いの交渉などが含まれる私的法案が、下院で軽量船舶の頭上余地が無いことで拒否された。
委員会は 1864 年から請負人・デザイナーのジョセフ・バザルジェット (Joseph Bazalgette) のテムズ川堤防の 3 区間の植樹面の資金供給をした。
1865 年から MBW は大都市消防隊 (Metropolitan Fire Brigade) を管理することに責任を負った。 MBW によって採用された消防署を専門とする建築家に含まれたのは、ロバート・ピアソール (Robert Pearsall) で、 彼はフラム消防署 (Fulham Fire Station) とウーリッジ消防署 (Woolwich Fire Station) に責任を負った。
1856 年に、MBW は議会の改正法を手に入れ、 議会の承認で、「公園、遊園地と開放空間」 を提供する権力が与えられた。 委員会により、獲得・敷設された公園と開放空間の中には:
「1878 年の大都市共有地法」 (Metropolitan Commons Act 1878) の下で、 MBW は、公的アクセスの権利を保持するために、 大都市 (Metropolis, メトロポリス) の共有地を購入する権利と販売する権利を手に入れた。 委員会はストリータム・コモン (Streatham Common, ストリータム共有地) とトゥーティング・コモン (Tooting Common) の荘園権も手に入れた。
MBW は最初は シティ・オブ・ロンドンの ギルド・ホール (Guildhall) で会合を 開き、 ソーホー (Soho) のグリーク・ストリート (Greek Street) に本部があった。 次にスプリング・ガーデン (Spring Garden, MBW の換喩語になった) に自身の本部を建設した。 これは最初の主任建築家のフレデリック・マラブル (Frederick Marrable) によりデザインされ、 1859 年にイタリア式スタイル (Italianate style) で建築された。 ジョン・スウェイツ (John Thewaites) が死亡した時 (1870 年 8 月 8 日)、 彼は結局ジェームス・マクナーテン・ホッグ (James Macnaghten Hogg) -- 後のマゲラモーン卿 (Lord Magheramorne) -- で交代され、 彼は MBW が廃止されるまで委員長のまゝであった。 1885 年にメンバーが 59 名に増え、 この時、幾つかの地区議会 (district board) は分割され、 他のものは、もっとメンバーが与えられた。
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ジェームス・マクナーテン・ホッグ
(James Macnaghten Hogg), 1887 年 |
ほとんどの納税者 (ratepayer) と建設請負業者は、 MBW の報酬は透明で、その資産取引と入札は公平な値段と競争になっているとは、ほとんど思っていなかった。 その合同委員会としての地位は、そのメンバーを世論 (popular opinion) から 隔離していた。 もっともすべての資産所有者は地方税 (local government rates) の一部分として工事料金 を支払わなければならなかった。 悪いことに MBW により与えられる、まさしくその多くの建設契約が、 入札したいものには、MBW のメンバーの地位が望ましいものになった。 MBW はその決定の大半を秘密にした。 1880 年代末には一連の腐敗スキャンダル (corruption scandal) があり、 これにより王室委員会 (Royal Commission) の調査があった。 この時までに MBW は 「特権の大都市委員会」 ("Metropolitan Board of Perks") のあだ名があった。
スキャンダルの塊が 1879 年の ピカデリー・サーカス (Piccadilly Circus) の昔の パビリオン音楽ホール (Pavilion music hall) の MBW の購入から起きた、 この時、この場所はシャフツべりー・アベニュー (Shaftesbury Avenue) の建設に必要であると思われた。 この通りはまだ初期段階であったため、この場所は音楽ホールの持ち主である R.E.ビリエ (R.E.Villiers) に 貸与された。 これに付け加え、ビリエ (Villiers) は有利な取り扱いを求めて、 委員会の主任価格査定人である F.W. ゴッダード (F. W. Goddard) に少ない秘密の金額 (small sub rosa amount) を支払った。
1883 年にビリエ (Villiers) はゴッダード (Goddard) とトーマス・ジェームス・ロバートソン (Thomas James Robertson, MBW の測量技師助手) と会合し、 その場所の残りが、新しいパビリオン (Pavilion) のために彼に与えられることを確実にした。 彼らは、一角が W.W. グレー (W.W.Grey) の土地所有 (landlordship) の下にパブになることの引き換えに彼を 助けることに同意した。 W.W. グレー (W.W.Grey) はロバートソン (Robertson) の兄弟であったが、これは明白でなかった。
1884 年 11 月にロバートソン (Robertson) がビリエ (Villiers) に言ったことは、新しい場所を借りるために MBW に 正式な申し入れをする時が来たことである。 ビリエ (Villiers) は一年に £2,700 の地代を提供した。 委員会は監督建築家のジョージ・ヴュリアミ (George Vulliamy) に指示して、 その場所を評価させた。 彼は年寄りで、事実上すべての仕事を部下であるゴッダード (Goddard) とロバートソン (Robertson) にさせていた。 (委員会の副委員長は 「ゴッダード氏とロバートソン氏がヴュリアミ氏である」 ("Mr. Goddard and Mr. Robertson were Mr. Vulliamy") と言っていた。) 彼らは地代を £3,000 と評価する報告を用意し、ヴィリエ (Villiers) は直ちにこれを受け入れた; これは次に急遽、委員会に押し通し、委員会は、より高い £4,000 の申し入れがあったのにもかかわわず了解した。 地代は最大部分は £2,650、角は £350 が支払われた。 ゴッダード (Goddard) は続けてビリエ (Villiers) から秘密の金額を集め、グレー (Grey) は安い角地を引き受けた。 彼はティッチボーン・ストリート (Tichborn Street) の既存のパブを売り、ゴッダード (Goddard) とロバートソン (Robertson) の間で £10,000 のもうけを分配した。 1886 年 12 月に、 ビリエ (Villiers) はパビリオン (Pavillion) を売却し、ゴッダード (Goddard) に £5,000 を与えた。
長年もの間、委員会は委員会のメンバーを建築家として採用するリースの申請を奨励する傾向があると、あいまいなほのめかしがあった。 とりわけ、ジェームス・エビニーザー・サンダース (James Ebenezer Saunders) は 委員会が所有する土地の上の、 パビリオン (Pavilion)、 及びノーサンバーランド・アベニュー (Northumberland Avenue) のグランド・ホテル (Grand Hotel) とメトロポール・ホテル (Metropole Hotel) の 主任建築家として任命されたが、デザイン・監督はほとんどしなかった。 フランシス・ヘイマン・ファウラー (Francis Hayman Fowler) は委員会の委員として、他の仕事をずっとしていたが、 現場の所有者及び借主から金を受け取り、これは明らかにワイロを意味した。
最低の地位では、MBW の建築家助手のジョン・ヘッブ (John Hebb) は劇場の安全検査をする責任があった。 彼は劇場の支配人に次の検査を手紙で知らせ、無料チケットの送付を示唆した。 委員会は劇場を閉鎖させる権力を持っていたため、大半が応じた。 しかしながら、検査自身に不愉快となり、余分な贈り物を引き出そうとする試みから、 支配人たちは劇場後方の席、あるいは柱に隠れた席のチケットをヘッブ (Hebb) に送る傾向があった。
ゴッダード・ロバートソン (Goddard-Robertson) のスキャンダルが 1886 年 10 月 25 日に始まる「ファイナンシャル・ニューズ」 (Financial News, [訳注：新聞名]) の一連の記事で明るみになった。 委員会自身はマゲラモーン (Magheramorne) の議長職の下で無能な調査を実施し、 これによるとロバートソン (Robertson) は 「委員会に知らせずに親類を委員会の賃借人 (tenant) にさせることで思慮がなかった」 の であり、「もっと厳しく非難すべき」 ものは何もなかった。 反委員会 (Anti-Board) の運動家たちは満足せず、圧力を高めた。 ランドルフ・チャーチル卿 (Lord Randolph Churchill) (反委員会感情が最高になった時、パディントン・サウス (Paddington South) の代表) の動議で下院 (House of Commons) は 1888 年 2 月 16 日に投票で、 王室調査委員会 (Royal Commission) を設置して、委員会を調査することになった。
調査委員会 (commission) はハーシェル卿 (Lord Herschell) が統率し、ファイナンシャル・ニューズ (Financial News) の 主な主張が正しく、控えめに言っていることを見出した。 これ以外の幾つかのスキャンダルも発見され、これには委員会のメンバーであった建築家の 腐敗があった。 しかしながら調査委員会は、腐敗が委員会に特有である (endemic) という批評家の観点を否定した。
王室調査委員会がヒアリングをなお準備している時に、 地方政府委員会座長のチャールズ・リッチー (Charles Ritchie) が、選挙で選ばれたカウンティ議会が英国中で創設されることになることを表明した。 多くの反対なしに、法案の条項にあったことは、 MBW の領域は権力の弱い 四季裁判所 (Quarter Sessions) とサリー (Surrey), ミドルセックス (Middlesex) 及びケント (Kent) の他の裁判所から分離され、 選挙で選ばれたロンドン・カウンティ議会と共にカウンティに変換されることになった。 これは反委員会 (anti-Boad) 運動家 -- 主にロンドン都市改革リーグ (London Municipal Reform League) -- の目的と合致した。
大都市工事委員会 (MBW, Metropolitan Boad of Works) は 「1888 年の地方政府法」 (Local Government Act 1888) により廃止され、 ロンドン・カウンティ議会 (LCC, London County Council) が 1889 年 1 月 21 日に選挙で選ばれ、4 月 1 日に新しい権力を担った。 MBW が役立たず (lame duck) となって、その最後の数週は最も不名誉な時期であった。 LCC は資金的責任を担うことになっていた; そして MBW は引退するオフィサー (officer, 役人) に多額の年金と、移動する人々には多額の給料を与え始めた。 MBW は次にメリルボーン (Marylebone) にあるサマリタン病院 (Samaritan Hospital) に追加の 12 フィートの舗装を許可することを決定し、 これに LCC が反対した。 LCC は MBW に手紙を書いて、決定しないように依頼した。 MBW はこれに返答せずに、許可を与えた。
最後に MBW はブラックウォール・トンネル (Blackwall Tunnel) の入札を受け取り、最後の会合で、契約授与の決定をすることを決定した。 LCC は再びその決定を彼らに残すことを MBW に依頼した。 MBW の委員長の返答 (1889 年 3 月 18 日) はこれを継続することであった。 ここで LCC は政府に訴えることを決意し、政府は権力を行使して、MBW を 廃止し、1889 年 3 月 21 日に LCC を登場させた。
雑誌の パンチ (Punch) は漫画を掲載して、MBW の廃止をしるし、その標題は 「混乱に平和」 ('Peace to its Hashes') であり、MBW を黒い鎧 (すなわち blackmail = 脅迫) で表示した。 引用は MBW を 「いかに汚職が芸術になり得るか」 と称賛した。
ザ・マル (The Mall) の アドミラルティ・アーチ (Admiralty Arch) のそばの MBW の本部は 1922 年に カウンティ・ホール (County Hall, カウンティ庁舎) が完成するまで LCC に引き継がれた。 これは「オールド・カウンティ・ホール」 ('Old County Hall') と命名しなおされ、 1958 年に 100 年間のリースが終了するまでサテライト・オフィス (satellite office) で あった。 これは中央政府により使用され、 ブリティッシュ・カウンシル (British Council) の新しい本部のために、 1971 年に取り壊された。」