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Metropolitan borough - Wikipedia

バラ (borough) は通常「自治都市」と翻訳されますが、こうすると用語が混乱することになったので 「自治区」と翻訳しています。

大都市自治区 (Metropolitan borough)
この記事は、ロンドン以外のイングランドの主要大都市圏における地方政府行政地区 (local government district) に関するもので、1900 年から 1960 年の間のロンドンにおける 地方政府行政地区に関しては カウンティ・オブ・ロンドンの大都市自治区 (Metropolitan boroughs of the County of London) を参照。

大都市自治区 (Metropolitan borough) はイングランドにおける 地方政府地区 (local government district) の一形式である。 大都市自治区は 「1972 年の地方政府法」 (Local Goverment Act 1972) により、 1974 年に創設され、大都市行政地区 (metropolitan district) としてイングランドの法律で定義されている。 大都市行政地区のすべてが国王の特許状 (royal charter) により、 承諾あるいは再承諾されて自治区 (borough) の地位が与えられている (ある場合には市 (city) の地位も与えられている)。 1985 年の地方自治法により 大都市カウンティ議会 (Metropolitan county council) が廃止されてから、 大都市自治区は事実上 ユニタリー自治体 (unitary authority) となった。 大都市自治区 (metropolitan borough) は大都市カウンティ議会の権限の多くを共同委員会と その他の取り決めで共同利用し、 都市圏 (city regions)あるいは 結合行政機構 (combined authorities) のような大都市カウンティ全体に広げ、 ここには大抵、大都市市長 (metro mayor, [訳注: 直接選挙で選ばれる]) がいる。


大都市行政地区
あるいは大都市自治区としても知られる
訳注
  1. Borough status in the United Kingdom (英国における自治区の地位) によると「自治区」(borough) の地位は、現在では儀礼的なもので、 「自治区」であっても、追加の権限が議会や地区の住民に与えられる わけではないとのことです。現在では「自治区」(borough) の名称は国王が与えることができる形式的な名称ですが、 この名称を望むのは、こちらの方が格が高く見えるからのようです。 但し 自治区によると、 自治区議会の議長は「mayor」(市長) を名乗ることができるとのことです。
  2. 以下を読めば分かりますが、ユニタリー自治体 (unitary authority) とは、日本の県と市のように権限が分かれていないものです。 議会が一つしかない。
  1. 歴史
  2. 大都市行政地区議会
  3. 大都市自治区の一覧
  4. 訳注：まとめ
歴史
ロンドン大都市自治区 (1900 年 - 1965 年)

「大都市自治区」(metropolitan borough) の用語は 1900 年と 1965 年までの間に カウンティ・オブ・ロンドン (County of London) の行政的再分割として始めて使用された。 この大都市自治区は 28 あったが、1965 年に、より大きな ロンドン自治区 (London borough) の新しい システムに代わり、この時カウンティ・オブ・ロンドン (County of London) は 広域ロンドン (Greater London) に代わった。

現在の大都市自治区

現在の大都市自治区は新しい大都市カウンティの再分割として 1974 年に創設され、 大都市カウンティは広域ロンドン以外のイングランドの 6 つの最も大きな都市型地域をカバーするために 創設された。 新しい行政地区 (district) はこれ以前のシステム --- カウンティ自治区 (county borough)、 都市自治区 (municipal borough)、 都市型行政地区 (urban district)、 地方型行政地区 (rural district) --- の代わりになった。 「行政地区」(district) には典型的には 174,000 名から 1,100,000 名の人口がある。

大都市行政地区 (metropolitan district) は元々は地方政府の二層構造の一部分で、 大都市カウンティ議会 (metropolitan county counsil, MCC) と権力を分かち合っていた。 「大都市行政地区」が「非大都市行政地区」と異なっていた点は、 行政地区議会とカウンティ議会の間の権力の分割であった。 「大都市行政地区」は地方教育機関 (Local Education Authority) でもあり、社会サービス (social service) や図書館にも責任を担ったが、 「非大都市カウンティ」の場合には、これらのサービスはカウンティ議会の責任であった。

1986 年に大都市カウンティ議会が 「1985 年の地方政府法」 の下で廃止され、 大都市カウンティ議会の機能の大半が大都市自治区にゆだねられ、 名目的な点を除き、大都市自治区は大体のところユニタリー自治体となった。 しかしながら、廃止された大都市カウンティ議会の幾つかの機能は (大都市自治区相互の) 共同組織に引き継がれ、 これには乗客輸送, 共同の消防, 警察, ごみ収集の機関がある。

大都市行政地区議会

大都市行政地区は大都市行政地区議会により統治され、 これらが 6 ヵ所の大都市カウンティの主な地方政府であり、 大半の地方サービスの運営に責任があり、 このようなサービスには、学校、社会サービス、廃物収集、そして道路がある。

大都市自治区の一覧

次は 36 の大都市自治区の一覧である。

大都市カウンティ大都市行政地区数州人口
マージーサイド リバプール、 ノーズリー、セント・ヘレンズ、セフトン、
ウィラル		 51,365,000
広域マンチェスター マンチェスター、ボルトン、ベリー、オールダム、
ロッチデール、 サルフォード、ストックポート、
テームサイド、 トラフォード、ウィガン		 102,573,200
サウス・ヨークシャー シェフィールド、バーンズリー、ドンカスター、ロザラム 41,290,000
タイン・アンド・ウィア ニューカッスル・アポン・タイン、ゲーツヘッド、
サウス・タインサイド、ノース・タインサイド、
サンダーランド		 51,089,400
ウェスト・ミッドランズ バーミンガム、 コヴェントリー、ダドリー、サンドウェル、
ソリフル、ウォルソール、 ウルヴァーハンプトン		 72,591,300
ウェスト・ヨークシャー リーズ、 ブラッドフォード、コールダーデール、
カークリーズ、 ウェークフィールド		 52,161,200
訳注
Google map： マージーサイド (Merseyside)、 広域マンチェスター (Greater Manchester)、 サウス・ヨークシャー (South Yorkshire)、 タイン・アンド・ウィア (Tyne and Wear)、 ウエスト・ミッドランズ (West Midlands)、 ウェスト・ヨークシャー (West Yorkshire)
マージーサイド 広域
マンチェスター 		サウス・
ヨークシャー 		タイン &
ウィア 		ウェスト・
ミッドランズ
(カウンティ) 		ウェスト・
ヨークシャー
訳注：まとめ

現在のカウンティ・レベルの区分

　構成要素 (行政地区)
大都市カウンティ
(metropolitan county) 		大都市自治区 (metropolitan borough)
= 大都市行政地区 (metropolitan district)
非大都市カウンティ
(non-metropolitan county, shire-county) 		非大都市行政地区 (non-metropolitan district)
広域ロンドン (Greater London) ロンドン自治区 (London borough)

イングランドはカウンティ (county) とユニタリー自治体 (Unitary authority) から構成されている。